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エレスチャル……と呼ばれる水晶があります。 「天使的なエネルギーを持つ」とか「スピリチュアルな力が強い」とか……要するにとてもパワーがあるすごい水晶だ、ということになってます。 しかし、説明を見ていくと「変だよ、それ」と思われる説明や、誤解を招く部分がたくさんあるので情報整理してみました。 ●エレスチャルは形の名前 写真のようなビーズが「エレスチャル」として売られています。 多くの説明は「内包物が多い」ことを特徴として挙げていますが、 エレスチャルという名前には、本来、色や内包物は関係ありません。 エレスチャルは「形の名前」です。 「骸晶」という成長の仕方をした、ごつごつした形の水晶に対して付けられた名前です。 骸晶という成長をする環境では内包物が多くなる傾向があるのですが、内包物がたくさん入っているからエレスチャル……は正しくないんです。 エレスチャルと呼ばれる形でなくても、内包物がたくさん入っている水晶はいくらでもあります。 ※たとえばこれ(↑)は、内包物はたくさん入っていますが、形はエレスチャルと呼べるものではありません。 ビーズにする場合、ごつごつした形は無駄が多く出るし、削りにくい形です。 そのため、ビーズのエレスチャルは、削る前の形がエレスチャルではない可能性があります。 つまり、エレスチャルとして売られているブレスレットが実はエレスチャルではなかった…という場合もあるということ。 エレスチャルの特徴を色交じりや内包物と誤解したためにスーパーセブンの区別ができなくなり、「エレスチャル・スーパーセブン」と呼ばれていたりすることもあります。 形がエレスチャルで産地と内包物がスーパーセブン……という石がないわけではありませんが、もともとエレスチャルとスーパーセブンは別々のヒーラーのネーミングなので、軽々しく名前が合体したりしないでしょう。
●最終形態……を誤解しないで! エレスチャルは「水晶の最終形態」「天文学的な年月をかけて成長した、水晶の完成体」「水晶の長老」などの説明を見かけます。 ここでちょっと情報整理。 最終形態……といっても、普通の形の水晶が、長い年月が経つとエレスチャルの形になるわけではありません。(透明な水晶の中に、あとから内包物が入ることもありません) エレスチャルは「骸晶(がいしょう)」という結晶のしかたをした水晶です。 大きくなる段階で、ああいうごつごつに成長しています。 水晶は、地下深くの岩の隙間の熱水の中で成長します。 参考:水晶の成長のしかた 水晶の成長(内包物がある場合) この熱水の中に水晶の成分が少ないと、ゆっくりじっくり成長して透明な形の整った水晶になります。 逆に、熱水の中に水晶の成分が多いと、あっちこっちでいっせいに成長が始まり、ごつごつした形や内部に空洞を残した層状の結晶になります。これが、骸晶。 つまり、成長する速度は、きれいな形の水晶よりむしろ早いはずなんです。 「最終形態」「長い年月をかけて成長した」という説明とは食い違ってくる可能性があります。 水晶は、地殻変動などで、熱水が抜けてしまったりすると成長できなくなります。 成長しなくなってからずっと地中に埋もれていて最近掘り出された、埋まっていた期間が他の水晶より長かった……という可能性はありますが、エレスチャルも他の水晶も、できたのがどれくらい昔で、どのくらいの期間埋まっていたのかを確認する方法はありません。 「最終形態」「長い年月をかけて成長」「長老」……こういった説明は、実際そうだったというより、エレスチャルのごつごつした見かけから得たイメージ的なもの、と考えておいた方がいいと思います。
●ジャカレー? スケルタル? エレスチャルの説明の中で、あるいは見た目同じようなごつごつ水晶なのにジャカレーとかスケルタルクォーツとか言われていて、混乱したことはありませんか?
骸晶の仕方で、熱水の中に水晶の成分が多いと、あっちこっちでいっせいに成長が始まり…と説明しましたが、このとき、結晶の角の部分は成長しやすいので、角の部分ばかりどんどん成長すると、骨組みみたいな形になります。 スケルタル・クリスタルの和訳が「骸晶」です。 意外ですが、ちゃんとした学術用語です。この場合のクリスタルは水晶ではなくて結晶という意味で、水晶以外の鉱物に対しても使われます。 よく骸骨水晶と書かれていますが、この場合の骸骨はドクロ(頭蓋骨)ではなくて、骨格という意味ですねー。 エレスチャルのごつごつ水晶は厳密に何と呼ぶべきかはっきり決まってないんですが、熱水の中に水晶の成分が多くて……という成長の仕方が似通っているので大雑把にまとめて「骸晶」ということになってるようです。
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