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KURO'S 知恵ノートアーカイブ-32
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鉱物、岩石、宝石、鉱石、その違い。

石はいろいろな呼び方をされることがあります。
鉱物、岩石、宝石、鉱石……それぞれ、どのように違うかわかります?

たまにこんがらかっているケースがあるので整理してみます。


●鉱物には条件がある。

どういうものを鉱物というか、条件があります。

それは、

(1)天然に生成された無機物質である。
(2)化学組成が一定である。
(3)原子が規則正しく並び、結晶構造を有する。
(4) 活動中の生物に含まれるものではない。

うはー、堅苦しくて難しそう!
なので、これからの話に必要な分だけざっくりまとめます。


「自然にできたもので、
種類によって成分と基本構造が決まってる。」

 

とりあえずこれだけ覚えてください。

最初の条件に「結晶構造」というのがありますが、これは鉱物ごとに決められた成分が、規則正しく組み合わさっていることを言います。
規則正しく組み合わさる=結晶しているということです。
組み合わさる基本構造(結晶系)も、鉱物ごとに決まっています。

水晶(石英)を例にとりましょう。

水晶(石英)は二酸化珪素という成分が三方晶系(六方晶系)というタイプの組み合わさり方をしているものです。

練り水晶というのは水晶を溶かしてかためたもの
鉱物である水晶が原料でも、溶かしてしまうと結晶ではなくなるし、人工的につくっているものなので「自然にできたもの」「基本構造がきまってる」という条件を満たしません。
だから練り水晶は鉱物とは言えません。
(天然のガラスである黒曜石の場合も、結晶してないので鉱物とは言えませんが、自然にできたもののせいか、「これは鉱物ではない!」とはっきり区別はされてないようです)

二酸化珪素を人工的に結晶させた合成水晶のばあいは、成分も基本構造も水晶と同じだけれど、これも人工的に作っているので鉱物とは言えません。

コーサイトという鉱物があります。
これは成分は二酸化珪素で水晶と同じなんですが、組み合わさり方(結晶系)が単斜晶系というタイプで水晶とは異なるので、違う鉱物に分類されます。

他の例でいうと、カルサイトとアラゴナイトも成分は同じですが、結晶系(組み合わさり方の基本構造)が違うので、違う石に分類されてます。こういう関係を「同質異像(どうしついぞう)といいます。


●岩石は鉱物の集まり

鉱物という場合、ふつうは、ひとかたまりが全部同じ成分・構造になっています。(成分の比率で種類が分けられている鉱物の場合は、塊のこっち側はA鉱物、反対側はB鉱物になってしまう場合もありますが……)

それに対して岩石は、鉱物のあつまりです。
いろんな種類の鉱物がモザイクみたいに固まってできています。
たとえば、花崗岩だとこんな感じ↓

でき方や構成する鉱物によっていろんな名前がついてます。


●宝石にも条件がある

「宝石」というときれいな石のこと……ですが、実は宝石と呼ぶにも条件があります。

◇きれいなもの
◇天然にできたもの
◇ある程度丈夫なもの
◇希少価値があるもの

……です。
もう一度水晶を例にとると、水晶は天然のものだし、透明できれいなものがあるし、ガラスより硬くてそこそこ丈夫です。
しかし、あちこちでたくさん採れるので希少価値はありません。
なので、厳密な意味では宝石ではない……ダイヤモンドやルビーとは同列に扱われないということになります。

ダイヤモンドは和名を「金剛石」という鉱物です。
成分は炭素。成分の組み合わさり方は単斜晶系と決まっています。
でも、この条件を満たしていても、透明でなくキラキラしてないダイヤモンドも多いんです。
そういうものは「宝石」とは呼べません。

鉱物としての分け方は、見た目関係なしで成分と基本構造が条件ですが、宝石の場合は「きれい」という見た目がかかわります。

ただし、「宝石」という概念は大雑把なところがあって、見た目きれいだったら生き物が作ったものである真珠や、結晶していなくて軟らかい琥珀も「宝石」と呼ばれます。

下図のように考えるとわかりやすいかも……。

この図の中の「貴石」を宝石という場合もあるし、希少価値や耐久性などがやや劣る半貴石も含めて(ややおおざっぱに)宝石という場合もある……ということです。



●鉱石……ちょっと待って、その意味大丈夫?

石を話題にする中で「この鉱石を買ったのですが……」などと話す場合があります。
単に「石」というより専門っぽいかんじ、ビーズじゃなくて原石で……みたいなニュアンスで「鉱石」と言われてるみたいなんですが、ちょっと待ってください。

鉱石というのは「工業の原料となる鉱物」の意味です。
「鉄鉱石」といったりしますよね?

なので、アクセサリーや観賞用の石、鉱物標本では「鉱石」という言い方は、実はふさわしくありません。
「石」「天然石」「鉱物」……そのように呼び換えた方が適切です。


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