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KURO'S 知恵ノートアーカイブ-33
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知っとこう、ヒマラヤ水晶

ヒマラヤ水晶と呼ばれる水晶があります。

すごいパワーがある水晶だと紹介されていて、気になる人も多いようなんですが、パワーや効果の説明ばかりが注目されて、肝心なところがあいまいなままで混乱しているケースが見受けられます。

ヒマラヤ水晶好きとしては見過ごせない!……ということでまとめてみました。


●ヒマラヤ水晶って?

パワーストーンというと、まず意味は? 効果は?……と気になるところですが、それは別の話
ヒマラヤ水晶というのは、「ヒマラヤ」という地名がついているのですから、
ヒマラヤ山脈で採れた水晶のこと。

そこらへんからしっかり整理しておかないと混乱します。


●ヒマラヤ水晶と他の水晶はどう違う?

ヒマラヤ水晶といったって水晶なので、鉱物(石)としては他の産地の水晶と同じです。

世界一高いエベレストを擁し、「世界の屋根」と言われるヒマラヤ山脈という場所で採れたから、きっとパワーがすごいだろう……と考えられているんです。

だから、「どこが違う?」というなら、「ヒマラヤ山脈という場所で採れた」という点になります。

よくヒマラヤ水晶は他の産地の水晶より透明度が高いとか緑泥が入っているとか言われますが、ヒマラヤ山脈産でも透明でない水晶はたくさんあるし、他の産地でも透明や緑泥入りはあります。
細かく見ていけば、この様子はネパールのこの産地の水晶っぽいね、インドのここで採れたものじゃないかな?……という特徴はありますが、それは他の産地でもその産地なりの特徴があるものなので、「ヒマラヤ水晶だけが特別」ではありません。

たとえば……
透明じゃないし、土みたいなのがいっぱい食い込んでいてきれいじゃない……でもこれ、ヒマラヤ水晶です。(ガネーシュ・ヒマール産)

※ヒマラヤ水晶といえど、見た目のきれいさはピンキリです。でも、ヒマラヤで採れたのだからヒマラヤ水晶で間違いではないですよね。
緑泥がたっぷり内包されていて形もヒマラヤ水晶っぽい……違います。これ、中国の内モンゴル産水晶です。

※内モンゴルはとてもバラエティ豊かな水晶が出ます。
すごく透明、ピカピカ……コロンビア産です。

※これなどはむしろ、コロンビアン・レムリアンシードと呼ばれたりしますが、どういう理由でレムリアンシードということになったのか、ブラジル産のようななるほどと思える理由の説明が見当たりません。
産地の特徴というのは、言葉にしきれない「雰囲気」みたいなものなので、簡単な言葉の説明だけでは足りません。


●ヒマラヤってどこからどこまで?

ときどき「このヒマラヤ水晶は本物でしょうか?」という質問があります。

ヒマラヤ水晶はヒマラヤ山脈で採れた水晶のこと。
他の産地の水晶との違いは、産地が「世界の屋根」ヒマラヤ山脈という特別感をもっていること。
つまり、ヒマラヤ水晶をヒマラヤ水晶たらしめているのは、産地です。

その水晶がどこで採れたか、その場所がヒマラヤ山脈内であるかどうか。
ヒマラヤ水晶の「本物」判定は、その一点に絞られます。

さて、ここで問題です。
ヒマラヤ山脈ってどこからどこまで?

実は意見はいろいろあるようなんですが、一番シンプルなのはこれでしょう。


地図の中心部、茶色くなっているのがヒマラヤ山脈です。
パキスタンを流れるインダス川と、インド東部を流れるヤルツァンポ川&ブラマプトラ川(途中で川の名前が変わっている)「(鍵カッコ)」のように囲まれています。

よく、四川省産の水晶もヒマラヤ水晶の名前で売られていますが、ここをヒマラヤ山脈に加えるかどうかは、意見が分かれるところです。

ヒマラヤ山脈の周りにはいくつもの山脈があって、適宜これをヒマラヤに含める場合がありますが、狭い意味でのヒマラヤ山脈と四川省の間には「横断山脈」と呼ばれる山脈があって、これをヒマラヤ山脈の続きと見るかどうか……ですが、個人的に山脈の向きが全然違うし、間に大きい川が幾筋も流れているので、その谷によって山脈は分断されていると見た方がいいと思っています。

ということで、私個人としては四川省産はヒマラヤ外
お店の人が「四川省産をヒマラヤ水晶です」と言っていたけど……という場合は、四川省をヒマラヤに含める理由を聞いて、それに納得できるかどうかで判断するといいと思います。

「意味や効果は?」については、他の産地でもそうですが、持てば説明通りの効果があるわけでもないし、説明は「これ」と統一されてなくていろんな説があるので、比べられません。


●もうちょっと詳しく産地を見てみよう

ネパール

ヒマラヤ水晶の産地としてメジャーなのはネパールです。
大雑把にいうと、ネパールだったら全域ヒマラヤ水晶とみてもいいんじゃないでしょうか?
細かい産地名では、ガネーシュ・ヒマールカンチェンジュンガなどの名前をよく聞きます。

いずれも山の名前ですが、その山のてっぺんで採れたのではなくて、ふもとを含む「山域」で採れた水晶です。
ガネーシュ・ヒマールでは透明な水晶や緑泥入り、カンチェンジュンガでは透明で細い結晶のクラスターなどが特徴的ですが、もちろんそれだけではありません。
ガウリシャンカールエベレストアンナプルナなどもあります。



そのほかにもどんどん新しい産地名や細かい地名が出てきています。
そのため、昔は大雑把にガネーシュ・ヒマール産として扱われていたのに、さらに細かい地名で出てきて、新しい水晶か! と勘違いしそうになることもあります。


インド

インドで、ヒマラヤ山脈に含まれるのは北部です。
多くは、ヒマチャルプラデッシュ州のクルやマナリ、パルバティー
最近は、ここも細かい地名が出てきて、パルバティー渓谷の中のマニカランマニハールパルギなどの名前を聞きます。
わずかにその隣のウッタラーカンド州のナイニタール産水晶も見たことがあります。

おおざっぱに言うと、内部は透明で表面がうっすらピンクな感じの水晶が多いですが、スモーキーもあるし、緑泥入りもあるし、ルチル入りも出ています。
アイスクリスタルもヒマラヤ水晶にはいります。



ここもどんどん新しい産地や細かい地名が出てきています。
しかも地図で調べようとすると同じ地名が2カ所に見つかったりでいったいどこなのかわからないことも多いです。
とりあえず「何州か」を確認しましょう。
以前、しれっと「ヒマラヤ水晶:アンドラプラデッシュ州産」と売っているのを見たことがあります。アンドラプラデッシュ州は南部なので、ヒマラヤ水晶と言ったら大間違い。
産地が表示されていたから大丈夫……ではなくて、そこ、本当にヒマラヤ? を気にしましょう。



「アイスクリスタル」も、ヒマラヤ水晶になります。

インドのヒマチャルプラデッシュ州マニカラン産の触像(溶けた)水晶をアイスクリスタルというはずなんですが、同じように溶けているからということで別の産地の水晶までアイスクリスタルと言われていることがあるので注意。
触像(溶けた)水晶という意味で呼ぶなら「エッチドクォーツ」でしょう。


時々「エッ
ドクォーツ」の表記を見付けますが、「エッジ(edge、縁とか刃物の刃と言う意味)」ではなくて「エッチング(etching、 薬品で金属を腐蝕させて模様をつける技法)」からきている名前なので、エッドクォーツが正解です。)



実際あった話です。
こちら↓の水晶が         このような↓ラベル付きで売られていました。
 

ラベル付きだと、つい「産地もはっきりしてるということだから、大丈夫!」と思ってしまいがちですが、慌ててはいけません。
よーくご覧ください。
このラベル、しれっと、インドとネパールが並んで記されてます。
この水晶は好きなので、産地を良く知っています。
インドのHimachal Pradesh州産です。
ところがこのラベルは、「India」さえ消してしまえば、ネパールの水晶の産地としてちゃんと成り立つ内容なのです。
インドの水晶に見えるのにネパールの産地が記され、しかもインドとネパールが併記。

何とも謎な表記なので、お店の人に確認しました。
「これ、インドなんですか? ネパールなんですか?」
「ネパールです」
ちょっと食い下がってみました。
「ここにインドとありますが? それにこれ、インド産でよく見かける水晶ですよね?」
「……確認してみます」
結果
「インドでした」
……という具合に、ラベルがついていて、お店の人に聞いて、それでも間違いだったということがあり得ます。
ヒマラヤ水晶が好きなら、産地の特徴と産地の名前は覚えておくのがおすすめです。


パキスタン

パキスタンでヒマラヤ山脈に含まれるのは北部です。

インドとの国境問題が起きているあたりも含まれます。
水晶の産地として名前をよく聞くのはギルギット(産地というより集積地かも)、スカルドゥシガールなど。

K2の名前もあがりますが、K2のKはカラコルムのK。厳密にいうとヒマラヤ山脈とは別ですが、川の向こうとこちらみたいな位置関係なので、もしかするととれた石が集積地で混じっていたりするので、はっきり区別できない感じです。

意外にガネーシュヒマール産のが出ます。アクアマリン付きやガーネット付きなど、他の鉱物がくっついた魅力的な水晶もあります。

中国

中国のヒマラヤ水晶なんて偽物だ……!という意見を聞くことがあります。
私も「四川省産ヒマラヤ水晶」と聞くと「それ違う」と思いますし。
しかし、ヒマラヤ山脈は中国も含んでいます。チベットの南部はヒマラヤ山脈になります。

チベットは広いので、チベット産だったら無条件でヒマラヤ水晶というわけではないのでご注意を。

中国(チベット)のヒマラヤ水晶として名前が挙がるのは「カイラス」
ただし、カイラスは宗教的な聖地なので、採掘が許可されるものなのかどうか疑問が残ります。(ちゃんと許可を取って掘ったものと説明している水晶もありましたが……)。掘っているとしたらどのあたりか、それがカイラスと言える範囲なのか、確認するにも難しいところです。


●産地の特定は難しい

「これ、本当にヒマラヤ水晶?(原石)」
というならば、まずは「ヒマラヤ」だけに満足せずに産地を聞きましょう
「ヒマラヤと言っても広いので、ヒマラヤのどこですか?」
……と。
ネパール……ならまずは一安心。
パキスタンやインドや中国の場合は、インドのどこか、パキスタンのどこか、もうちょっとつっこんで聞く必要があります。そしてその地名がヒマラヤに含まれるかどうか(自分で)判断しなければなりません。

しかし、言うまでもなく外国の石。
仕入れる際卸の業者が「ヒマラヤ水晶」としか言わなかったりしたら、小売りの店はそれ以上わかりません。

確かなヒマラヤ水晶が欲しいということなら、ここでお店選びをする必要があります。
信頼できる店……という大雑把なことではなくて、ヒマラヤ水晶をどのように仕入れているかということです。
ヒマラヤ水晶では(ほかの水晶でもですが)、現地まで行って仕入れている店もあります。
そのお店自身は現地まで行っていなくても、現地につてがあって確かな仕入れルートを持っている店はあります。
そういう店だと、産地もすらすら教えてくれるでしょうし、ホームページなどにもくわしく説明してあるかもしれません。

「ヒマラヤ水晶です」「卸の店がそう言ってました」だけよりは「ここで採れた水晶です」と即答できる店の方が心強いですよね。


※まれに、上で書いたように、聞いて即答してくれたけど間違いだったとか、「エベレスト水晶……カンチェンジェンガで取れた水晶です(エベレストもカンチェンジェンガもヒマラヤだけど離れてる別の山)」とか、「ニューデリーから北へ●キロのクーラカンリという山の……(クーラカンリはブータンの山。位置関係めちゃくちゃ)」みたいに詳しく説明しているようでいて実は間違いという例もあるので、できれば好きな産地の水晶の特徴は覚えておくとか、一応は検索して確認するのがおすすめ。


●ビーズはさらに難しい

水晶は、原石であれば形とか表面の様子などを手掛かりに、「この産地っぽい」とある程度見分けることが可能ですが、ビーズにしてしまうと判断は格段に難しくなります。
原石だと現地で仕入れることができてもビーズは別のルートだったり、現地で買ったビーズがそもそもよそから持ち込まれていたものだった、なんて話もあったりします。

一番いいのは、現地で仕入れた石を、その店がビーズ加工に出した……という原石から加工までのルートがわかっている店ですが、それはかなり難しいでしょう。

当然、写真を載せて「ヒマラヤ水晶のブレスレットを買ったんですけど、本物でしょうか?」は、それだけで判断するのはほぼ不可能と言いたいくらい難しいことになります。

ヒマラヤ水晶はパワーが強いから、写真を見ればわかる! という人もいるかもしれませんが、私、ネパールの人の店で、現地で仕入れた水晶を加工に出した……という限りなく可能性の高いヒマラヤ水晶のブレスレットを同じ人に2回見てもらう機会があったのですが、
1回目:ヒマラヤ水晶にしてはおとなしいねー
2回目:やっぱりヒマラヤ水晶、強い!
だったことがあります。
同じ石でもその時々で感じ方が違うのか、見る人の体調などのせいで違って感じられるのかはわかりませんが、ヒマラヤ水晶だから間違いなくこう感じる! とは限らないかもしれないです。


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