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カルセドニー、アゲート、ジャスパー、これらの違いをご存じでしょうか? 石の家系図みたいな関係を覚えておくと便利なことがあるのでまとめてみました。 ●カルセドニーは水晶の仲間。 実は、カルセドニーは水晶(石英)の仲間。 二酸化珪素という成分と、その成分の組み合わさり方(結晶系)が同じなので、石英グループという同じ仲間に分類されます。 なので、硬さ(硬度)や持った時のひんやり感は水晶と同じです。 ●違いはつぶつぶ構造。 見た目おなじような水晶とカルセドニーのかけらがあったとして、それを超拡大してみると、水晶は、大きな水晶の一部分ですが、カルセドニーは目に見えないくらい小さな水晶の結晶のあつまりです。 こういうつぶつぶ構造を「潜晶質(せんしょうしつ)」といいます。 ●カルセドニーとアゲートの違いは、模様のあるなし。 アゲートは、カルセドニーの中で模様のきれいなもののことです。 アゲートというと縞模様が思い浮かびますが、縞模様以外の模様も含みます。 これは、カルセドニーにひびを入れ、そのひびに染料を染み込ませて浮かび上がらせたビーズです。縞模様でもないし、人工的な加工による模様ですが「ドラゴンアゲート」とか「龍紋瑪瑙」と呼ばれています。 ●ジャスパーは不透明。 ジャスパーは、カルセドニーの仲間で、不純物がたっぷりで不透明になったもののことです。 この場合の「不透明」は、極薄にスライスした場合光を通すか、それでも不透明かという違いです。 ビーズでは不透明に見えるアゲートも、極薄にスライスすると光を通しますが、レッドジャスパーみたいなのは、薄くスライスしても不透明です。 ●ジャスパーにはご注意。 ジャスパーと名前がついていても、実はジャスパーではない石がけっこうあります。 しっかり調べてジャスパーと判断したのではなくて、「見た目ジャスパーみたいだからジャスパー」と名前が付けられてしまったのです。
●大きな意味と小さな意味のカルセドニー カルセドニーという名前の使い方には、大きな意味と小さな意味があります。 たくさんある鉱物の一種類として話をするときは、模様があるのがアゲートで……と細かいことを言うとややこしいので、全部まとめてカルセドニーと呼びます。これが大きい意味のカルセドニー。 逆にアゲート、ジャスパーと区別して呼ぶときのカルセドニーは半透明で模様がない(はっきりしない)もののこと。これが小さな意味のカルセドニー。 ふつう、カルセドニーという場合はこちらの意味合いの呼び方が多いです。 まとめるとこんな感じです。 ●ビミョーなものもある 水晶は六角柱状で先端がとんがった形(結晶)になりますが、カルセドニーは(もちろん、アゲートやジャスパーも)そういうかたちになりません。 しかし、なにぶん天然のものなので、下の写真のような石になると、「小さいけど結晶の形をしてるから水晶(アメジスト)」「いや、カルセドニー」と意見が分かれます。 ●特徴的なものには特別に名前がついている。 模様のあるなしや透明度でアゲートやジャスパーと分けていますが、カルセドニー類の仲間は模様や色がバリエーション豊か。 特徴的な色や模様のものには、独立した名前がついています。 一例でいうと……
●つぶつぶ構造だから染めやすい つぶつぶ構造をしているということは、目に見えない隙間がたくさんあるということ。 そのためカルセドニーやアゲートはとても染めやすい石なのです。 なので、鮮やかな色に染められたものも多いです。 真っ黒な「オニキス」はほとんど染めだそうです。 赤く染めたカルセドニーもあります。 見た目はカーネリアンそっくりですが、染めたものは伝票上カーネリアンと一緒にはできない(希少価値が違ってくる)ので、「赤瑪瑙(レッドアゲート)」と呼ばれていることが多いです。 瑪瑙(アゲート)といったら模様があるはずなのに、模様なしにアゲートという名前が付けられて、おかしなことになっています。 グリーンメノウなど、瑪瑙(アゲート)という名前がついているのに明らかに全く模様がない、おかしいなあ……という場合は、染めたものに付けられた変な商品名である可能性が高いと思います。 |
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