フレームが表示されていない場合は雑学辞典TOP→左メニュー「番外編」→クリスタル&癒しの石 KURO的ツッコミ

「クリスタル百科事典」
KURO的ツッコミ
その2


ごめんなさい。またもやツッコミします。追加資料としてお役に立てば幸いです
個人的には、この本を参考に石を探すなら、ネットや他の本で石の外見を確認した方がいいと思います。

間違いやリンク切れ、その他情報がありましたら、
掲示板ブログのメールフォームWEB拍手のメッセージ欄よりご一報お願いします。

現在ツッコミ進行中です。今後徐々に追加します。

今回のツッコミは
●同じところは同じツッコミ
前2冊の総集編的名本なので、内容が重なるところ、同じツッコミどころの場合は、前2冊のツッコミと同じ文章を載せてあります。

●違っているところもチェック
前2冊から記述が変わったところもチェックしました。
緑の文字は本の記述(引用)、青文字は前2作の記述(引用)、赤文字はKURO的重要ツッコミ

掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
72 シトリン
原産地の項目に米国(熱処理されたアメジストの可能性あり)とあるが、アメリカ産だけでなく各地のものに可能性はある。ブラジル産のものは特に多い。
また、アメジストだけでなくスモーキー・クォーツを加熱しても薄黄色になるものがある(レモンクォーツと呼ばれていることもある)
天然のシトリンは、かなり渋い色合いものが多い。
シトリンいろいろはこちら


シトリンというと黄色だが、右のような赤いシトリンもある。
シトリンとスモーキー・シトリンの区別はけっこうあいまい。
↑このように赤いものは、ブラジルで「シトリン・フォーゴ」と呼ばれているらしい

【水晶(石英)の結晶系】

この本では水晶(石英)の結晶系が三方晶系と六方晶系の2種類になっている。
調べてみたところ
高温型水晶/石英(573度以上で結晶した水晶/石英)は六方晶系
低温型水晶/石英(573度以下で結晶した水晶/石英:普通に見かける水晶)は三方晶系らしい。
(参考:wikipedia宝石/鉱物の小事典

この本には高温型水晶は登場しないので、水晶/石英の結晶系は三方晶系に統一すべきだと思う。
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
73 スモーキーシトリンと
スモーキー・シトリン・ハーキマー
「クリスタル&癒しの石」では「濃い茶色がかった黄色の斑点が、シトリンの結晶の中に入っている」というよくわからない説明があったが、今回はその説明はなくなっている。

要するにスモーキーのようにも見えるシトリンのこと。シトリンとの区別は曖昧である。

本場ハーキマーにもスモーキーがかったものは存在するが、特に「スモーキー・シトリン」と付けられているのは見かけない。


原産地が世界各地となっているが、アメリカ/ニューヨーク州ハーキマー鉱山で採れたもののみをハーキマー(ハーキマー・ダイヤモンド)と言うので、念のため。

本の写真‘右)の「天然スモーキーシトリンのカテドラルクォーツ」はおそらくコンゴ産。(スモーキー・シトリンではなくてただのシトリンに分類されることもある)
74 ‘シトリン’ハーキマー シトリンが<>付きであることに注意。
見かけがシトリンに見えるという意味であるらしい。
「‘シトリン’ハーキマーの黄色はたいていクリスタル内部の油から生じています」とあるが、内部にオイルのインクルージョンがあったとしても、それによって全体が黄色く見えることはほとんどないと思う。

水晶の表面を天然コーティングして黄色く見せる鉱物は、酸化鉄など。「水晶の表面がタール状のもので覆われ、それを剥がすと黄色くなっている」という説明を見かけたことがあり、「油」というのはそういうことを指しているのかもしれない。

スモーキーが淡くなると黄色がかって見えることがあるので、単に淡いシトリン、あるいはスモーキー・シトリンなのかも。


【ハーキマー(ハーキマー・ダイヤモンド)の産地】

著者・ジュディ・ホール氏は見た目がハーキマーっぽいものを全てハーキマーと見なしているようで、そのためにハーキマーの産地がいろいろ記載されているが、本来、
アメリカ/ニューヨーク州ハーキマー鉱山で採れたもののみをハーキマー(ハーキマー・ダイヤモンド)と言うのでご注意を。
イエロー・クンツァイト
イエロー・クンツァイトではなくてイエロー・スポデューメン(スポデューメンの中でピンク〜紫のものがクンツァイトだから。このままではシトリンをイエロー・アメジストと呼ぶようなもの)

トリフェーン、トライフェーンとも呼ばれる。
75 ゴールデン・エンハイドロ・ハーキマー 「エンハイドロ」というのは水入りという意味だが、この黄色いものは水ではなくて「オイル」である。
紫外線で蛍光する。
ヒマラヤ産とあるが、詳しくはおそらくパキスタン産
オイル入り水晶、
「Himalayan Golden Enhydros」と呼ばれていたこともある。

ニューヨーク・ハーキマー鉱山産ではないのでハーキマー・ダイヤモンドではない。強いて言うなら「ハーキマー・タイプ」とでも。

↑オイルは肉眼では黄色っぽく見えることが多い。ポインタをのせると蛍光します。大きい写真はこちら
イエロー・フェナサイト フェナカイトとも表記される。
普通は無色だが、淡く黄色がかっているものもある。特に「イエロー〜」とは書かないのではないか。
本の写真は色が付いているようには見えない。
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
76 シトリン・スピリット・クォーツ
本の写真を見ると、本来のシトリンではなく、酸化鉄などで表面が黄色くコーティングされているタイプであるようす。こういう黄色い水晶は、普通は「シトリン」とは呼ばない。

ちょっと茶色がかったようなあたたかみのある黄色で、表面にアクアオーラのような虹が見えるものは、天然コーティングと見て良い。


結晶系が
六方晶系になっているが、三方晶系の方が良いと思う(くわしくはこちら

天然コーティングでみごとに黄色いスピリット・クォーツ
レモン・クリソプレース
今回、表記はないが「クリスタルバイブル」(113ページ)ではクリソプレーズと同じ項目で扱われていたがクリソプレース(ニッケルでアップルグリーンになったカルセドニー)とは別の鉱物。

クォーツ・マグネサイト、ニッケルで色が付いたマグネサイト、ガスペアイトとマグネサイトが混じったものなどの説明を見かける。

結晶系・硬度については未確認。マグネサイトだとすると7よりも低いと思う。

↑オーストラリア・ターコイズの名前も見かけるが、ターコイズとも別の鉱物である。
77 アンブリゴナイト 和名はアンブリゴ石
白、クリーム色、灰色、透明、淡青、淡緑、淡紫、ピンクなどがある。
(ラベンダー色のアンブリゴナイト)
 
アストロフィライト 和名は星葉石
本の写真のタンブルでは短い針状に見える黒い部分がアストロフィライト。
放射状の結晶では金色がかった褐色。
化学組成は K2NaFe7Ti2Si8O26(OH)4Fだと思う。
 
78 イエロー・ジルコン
イエロー・ジェイド 本の化学組成(NaAlSi2O6はジェイドのうち、ジェダイト(硬玉)を示している。
レッドジェイド(46ページ)の時は、化学組成を
「複合」とし、結晶系を単斜晶系としていたのに、今度は化学組成でジェダイト(硬玉)を示してておきながら結晶系が複合
ここは、結晶系を単斜晶系としなければつじつまが合わない。
イエロー・スピネル
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
79 アンバー アンバーは数百万年以上前の樹木の樹脂が化石化したもの。質の良い宝石質のものは数千万年前以上前のものだという。
一方、ヤングアンバーとも呼ばれるコパルは、数百万年前くらいまでの半化石化した樹脂である。琥珀よりも柔らかく、熱に容易に溶ける。

また琥珀は寒冷地の樹木の樹脂、コパルは熱帯の樹木の樹脂という違いもあるという。

化学組成は
C10 H16 O+H2Sの表記も見かける
アダマイト 和名はアダム鉱
黄色を見かけるが、黄色の他に白、微量の銅やウラニウムよるグリーン、コバルトによる紫等がある。
80 イエロー・アパタイト アパタイトは、組成の違いによりフローアパタイト(フッ素燐灰石)やハイドロキシアパタイト(水酸燐灰石)など、何種類かがある。
ただし、ほとんどはフローアパタイトであると言われ、このイエローアパタイトもくわしく言えばフローアパタイトの黄色いものということで良いのではないか。
アパタイト(フローアパタイト)には黄色の他、紫や青、緑、ピンクなどいろいろな色がある。
他の鉱物と見間違えやすかったため、ごまかし・策略を意味するギリシア語のapateに由来しApatiteの名前が付けられたらしい。
フローアパタイトの化学組成は
Ca5(PO4)3F
イエロー・サファイア
81 イエロー・ジンカイト
ベリル ベリル(鉱物名)の中で緑のものがエメラルド、水色がアクアマリン、ピンクのものがモルガナイトと呼ばれる(くわしくはこちら

よって、このコーナーで紹介され、掲載された写真が黄色だからと言って、ベリルが黄色い石というわけではないので注意。

ベリルはベリリウムを含み、金属元素のベリリウムの名前は、この中から発見されたことに由来する。


※クリソベリル(82ページ)は、ベリルの一種ではない。だが、この項目に掲載されているカット石の写真は、クリスタルバイブルのクリソベリルの項目(82ページ)で使われていたのと同じ石。これはいったい?
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
82 ゴールデン・ベリル
(ヘリオドール)

ベリル(81ページ)の中で金色のもの。

より厳密には黄色いものをイエロー・ベリル、金色のものをゴールデン・ベリル、やや黄緑がかったものをヘリオドールと区別するらしい。(イエローとゴールドの違いは何だろう?)
ゴールデンベリルの発色原因は鉄、ヘリオドールの発色原因は微量の酸化ウランだとする説明もある。
82 クリソベリル 和名は金緑石。
クリスタルバイブル(82ページ)では、
「ベリルの一種」とされていたが、今回は「今はベリルの一種と見なされていません」と説明が修正された。今は、というがクリソベリルがベリルではないとわかったのは1789年である。(本当は、クリスタルバイブルの段階で間違えているのがおかしいと思う……)

クリソベリルの中で変色性を持つものがアレキサンドライト
キャッツアイ効果を示すものもあり、宝石でキャッツアイと言えばほとんどがクリソベリル・キャッツアイを指す(パワーストーンの場合はクリソベリルと限らないので注意)

淡緑色〜黄緑色のものがクリソライトと呼ばれることがある。

クリスタルバイブルの際にクリソベリルのところで使われていたカット石の写真が、今回はベリルの項目に使われているのがとても不思議。
クリスタルバイブルではクリソベリルをベリルの一種の大間違いしていたのが今回は修正されたと思いきや、やっぱりよくわかっていないんじゃ……。
83 カコクセナイト
和名はカコクセン石
カコクセナイト名前は、細く金色の針状で、岩のすきまなどに見られるため、気付きにくいことから、ギリシャ語で無愛想、親切でないという意味のkakoxeniosに由来する。
そのような石なので、宝飾品やパワーストーンとしてはほとんどみかけない。(単体の写真:参考サイト)
そのため、「水晶の中のカコクセナイト」をカコクセナイトと呼んでいることがある……が、これはカコクセナイトではなくゲーサイトらしい。

この本の結晶系や化学組成は水晶中のカコクセナイトではなく、カコクセナイト単体を示している。

アメシスト中のカコクセナイトと説明されていることがあるが、これはゲーサイト。
83 リモナイト 和名は褐鉄鉱
「クリスタル&癒しの石」ではライモナイトと表記されていたが、より一般的なリモナイト表記に変わった。

鉄の酸化鉱物つまり、天然の「鉄サビ」。単独の鉱物名ではなく、結晶構造の違いによってゲーサイト(針鉄鉱)かレピドクロサイト(鱗鉄鉱)に分類される。
渇鉄鉱の名前は独立した鉱物名としてはすでに使われていないが、粘土状や塊状で結晶の形が見えないような状態の時は、まとめてリモナイトと呼ぶことが多い。

よって結晶系は
非結晶質ではなくそれこそ「複合」とでも書くべきではないか。
84 イエロー・ジャスパー
84 イエロー・ラブラドライト
本には透明淡黄色のタンブルが載っており、「ゴールデン・ラブラドライト」の名前で売られている石に似ている。

ゴールデンラブラドライトは、鉱物としては
バイトウナイト亜灰長石というらしい。

簡単に言えば、ラブラドライトと言っても、本来のラブラドライトとは成分(の割合)が違う、別の長石に分類される石ということになる。(※長石類は分類が見直され、バイトウナイト正式な鉱物名でははなくなっている))

ラブラドライト・バイトウナイトが属する長石の結晶系は三斜晶系で正解。
化学組成は、石によって成分比に差があるため表記しにくいが「複合」は不適切だと思う。
長石の一般的な組成式は (Na,K,Ca,Ba)(Si,Al)4O8、あるいは (Na,K,Ca,Ba)Al(Al,Si)Si2O8

ゴールデン・ラブラドライトと呼ばれているが、鉱物名はバイトウナイトというらしい

このほか、ラブラドライトで金色のラブラドレッセンスが強く出ているものをゴールデン・ラブラドライトと呼んだりもする。
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
85 セプタリアン

黄色っぽい部分がカルサイト、黒っぽい部分がアラゴナイト、左端の色の淡い部分が泥灰岩。
セプタリア、セプタリアン・ノジュール、割れ目がある様子から亀甲石と呼ばれることもある。
写真の石はマダガスカル産で、泥灰石の割れ目にカルサイトが結晶したもの。泥灰石(灰色)とカルサイト(クリーム色)の境目は茶色になっており、そこはアラゴナイトだという。

ここで本の写真についてちょっと。
おそらくこの石は、マダガスカル産のセプタリアで(右上の方にアラゴナイトの部分が少し見える)、そのカルサイトの結晶が現れている所を写していると思われる。
だが、セプタリアの説明としては、この方向からの写真は、あまりふさわしくない。
もともとセプタリアの名前は、本文にもあるように泥灰石の亀裂が七方向に入っているように見える (実際は必ずしも七方向とは限らないが) ことから、ラテン語で7を意味するseptemにちなんで名付けられたもの。
つまり、セプタリアの説明のためには、カルサイトの結晶の部分ではなくて、裏側の泥灰岩のひび割れがわかる写真の方がふさわしい参考


石としては泥灰石にアラゴナイトやカルサイトが混じっているものなので全体としても「岩石」あつかいになると思う。
よってこの場合も結晶系は
三方晶系ではなく「複合」だろう
86 スネークスキン・アゲート 原石の状態で、表面が蛇の鱗のようになっている瑪瑙。
表面の模様が名前の由来なので、塊状態のものしか見たことがなく、内部がどんな色・模様なのかは寡聞にして不明。


※最近、ビーズで赤〜オレンジの地にひび割れ及びひび割れが白く浮かび上がっているアゲートを「スネーク・スキン」と読んでいる場合がある。実はこの石、ちょっと前は「ファイア・アゲート」と呼ばれていた。
ところが、スネーク・スキンもファイアー・アゲートもちゃんとその名前で呼ばれる石がもともとある。ややこしすぎ。

※表面が磨かれているが、蛇皮状であることがわかる
86 ゴールデン・カルサイト ゴールデンカラーのカルサイト。
塊状態で球状に磨かれているものもある。
右の写真はエルムウッドの犬牙状ゴールデン・カルサイト


本の写真はゴールデンと言うにはやや色が淡いような気もする。
イエロー・フローライト
フローライトの結晶系は等軸晶系の説も見かける。

イエロー・フローライトは文字通り黄色いフローライト。緑や紫に比べるとやや少なめ。
産地にモロッコを追加。
87 イエロー・トパーズ イエローとゴールデンの区別がいまいち不明……。

トパーズの和名は黄玉。
OHタイプFタイプの二種類があり、Fタイプのものは日光に晒すと退色するものがある。
インペリアルトパーズはOHタイプだが、タイプに関係なく色で区別するやり方もあるらしい。
ゴールデン(インペリアル)トパーズ
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
88 ルチレーテッド・トパーズ 「クリスタル&癒しの石」では「ルチルトパーズ」として取り上げていた。
本文では
「クリスタルの中に細かい毛状の物質が浮かんだ珍しい石」とある。ここで言う「クリスタル」はもちろん「結晶」の意味。名前と、その後の文脈から「細かい毛状の物質」が「ルチル」だと言っているのだと思うが、 トパーズとルチルでは、トパーズの方が先に結晶するので、トパーズにはルチルが内包されないのだという。ルチルといわれているのは、結晶の薄い管状欠陥の空洞に微細な褐鉄鉱の錆が染みこんだものだとのこと。くわしくはこちら(参考サイト)

もし、本当にルチルが入っているとしても、この場合の結晶系は斜方晶系、化学組成は
Al2SiO4(F,OH)2だと思う。
 
ルチル入りのように見えるがルチルではなくてチューブ・インクルージョン。
88 ゴールデン・タイガーアイ
要するに、特に黄色(金色)っぽいタイガー・アイ
タイガーアイはクロシドライト(青石綿)に石英が染みこみ、含まれていた鉄分が酸化して黄色〜茶色)になったものなので、調べても化学組成が出てこず、本の通りでいいのかどうかは未確認。

宝飾の分野では茶色のタイガーアイを薬品で脱色し色を明るく見せる加工があるらしい。
89 イエロートルマリン カナリー・トルマリンとも言う。
明るくきれいな黄色は意外に少ないと思う。
結晶系は六方晶系の説も見かける。

化学組成が
「珪酸塩複合体」になっているが、トルマリンの一般的な組成式はXY3Al6(BO3)3SiO18(O,OH,F)4。(XにはNa,Ca.., YにはAl,Fe,Li,Mg等が入る)。
たぶん、イエロー・トルマリンはエルバイト(リチア電気石)だと思うので、その場合はNa(Li,Al)3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4
サルファ 和名は硫黄
本来無臭の鉱物だが、空気中の水分と反応して(微量の)硫化水素を発生させ「硫黄くさい(温泉の匂い)」ことがあるかもしれない。その場合は、クリアケースなどで密封を。
銀と反応して黒変させたり溶かしたりするのでアクセサリーを近くに置かないこと。
熱伝導率が低いため温度の急激な変化は避けたほうがよい。
90 ゴールドシーン・オブシディアン
角閃石の細かい結晶の内包により、金色の粒子状の輝きが見える黒曜石。
ゴールデン・オブシディアン、ゴールド・オブシディアンなどの呼び方もある。
90 チャルコパイライト 和名は黄銅鉱。「クリスタル&癒しの石」ではカルコパイライトと表記していた。

写真のように黄色い金属光沢の鉱物だが、色が淡いものもあり、パイライトとの区別が付けにくいこともある。
加熱や薬品処理によってボーナイト(斑銅鉱)のように変色させることもあるらしい。
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
91 アイアンパイライト
普通は、パイライト「Pyrite」のみ
パイライト(黄鉄鉱)は、硫黄と鉄からなる鉱物で、成分は同じで結晶の性質が違うマーカサイト(白鉄鉱/Marcasite)のことを、White iron pyrite ということもあるそうなので、Iron pyrite という言い方もあるのかもしれないが、日本では一般的ではない。(海外ではIron Pyriteと呼んでいるところもある様子)

本の写真左の「アイアンパイライトのフラワー」「パイライト・サン」とも呼ばれる

結晶系については等軸晶系の表記もあり。
マーカサイト 和名は白鉄鉱
黄鉄鉱(Pyrite)と同じ成分(鉄と硫黄)だが、結晶構造が違うため、別の鉱物となっている。(写真・参考)
その名の通り、黄鉄鉱よりもやや白っぽい。
長年の間に空気中の水分を集めて硫酸を発生し、ぼろぼろになってしまうので、保存方法に注意。ケースに乾燥剤を入れて密封しておくのが良いらしい。
アクセサリーの分野ではパイライトをカットして埋め込んだものをマーカサイトと呼ぶことが多い。これは、かつて二つの鉱物が厳密に区別されていなかったため。
92 ウラノフェン 最も一般的なウランの二次鉱物.色は、黄色〜レモン色〜黄緑。
本の写真では茶色の母岩の上にぱらぱらと見えるレモンイエローの部分がウラノフェン。
放射性鉱物なので、ケースに入れて子供の手の届かないところに保管し、かけらを吸い込まないように注意。ふれた後は手を洗う。
イエロー・ファントムクォーツ 結晶系が六方晶系になっているが、三方晶系の方が良いと思う(くわしくはこちら
本の写真では、全くファントムが見えないが、きちんとファントムが確認できる石もある。黄色いファントムの原因も、赤やオレンジと同じく酸化鉄だと思う。
92 ゴールデンヒーラー・クォーツ
本の写真のような色合いもゴールデンヒーラーとすることもあるが、むしろタンジェリンクォーツに近い。
表面を覆っているのは、酸化鉄やマグネシウムと言われている。
天然コーティングで透明な黄色(金色)というなら右(→)の写真。大きな写真はこちら


結晶系が六方晶系になっているが、三方晶系の方が良いと思う(くわしくはこちら
産地がアフリカとなっているが、各地で採れる。
右の写真はブラジル産
93 サンシャインオーラ・クォーツ 「金とプラチナで作られたサンシャインオーラ・クォーツ」とのことだが、この場合は「金とプラチナを蒸着させた」という意味。
ただ、サンシャイン・オーラの名前で検索すると、はチタンとニオブを蒸着させたという説明がヒットする。
もしかして銀とプラチナを蒸着させた「エンジェル・オーラ」のことだろうか?


結晶系が六方晶系になっているが、三方晶系(くわしくはこちら、化学組成はSiO2、硬度は脆性ではなく、たぶん水晶の「7」のままだと思う……。
オパールオーラ・クォーツ 「プラチナで作られた」「プラチナを蒸着させた」
オパールオーラを調べると、水晶にを蒸着させたものだという情報や、そのほか、チタンの蒸着、ジルコンの蒸着、フッ素の蒸着などいろいろな説明が出てくる。写真を見る限りエンジェル・オーラと区別が付かない。

文中に
「本物のオパールオーラ」「追加的な特性を持たない染色クォーツの可能性があります」とあるが、では、本物ではない偽物のオパールオーラ・クォーツとは何だろう?
ちなみに天然の状態で表面に虹色の被膜を持つ水晶もある。

結晶系が六方晶系になっているが、三方晶系(くわしくはこちら、化学組成はSiO2、硬度は脆性ではなく、たぶん水晶の「7」のままだと思う……。
その他の黄色の石 いろいろ書かれているが……名前の石が全て黄色いのではなくて、「黄色いものもある」石も多い。
しかし、コーベライトが黄色いというのはどうにも納得できない。

コーベライトは「銅藍」の名前の通りメタリックな紺色の石。金色が混じることもあるが、それはチャルコパイライト(黄銅鉱)である。
 
これがコーベライト。
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
96 マラカイト 和名は孔雀石。
柔らかい石なので表面がコーティングされているものもある。


一時期中国ウナギの件で名前が出た「マラカイト・グリーン」とは関係ない。(この薬に銅は含まれていない)
97 アベンチュリン


クォーツァイトは石英が風化して細かい砂状になったものが集まり、熱や圧力を受けて固まった「珪岩」
いろいろとこんがらかってしまって複雑なのだが、自分なりの理解でまとめると「ヘマタイトや雲母などの小片を内包してキラキラ輝く石英または石英質の石」がアベンチュリンである。

かつてはこちら(参考サイト)のような自形結晶のアベンチュリンが産出したが、今では見られなくなり、クォーツァイトにフックサイトなどを含んで緑でキラキラしている石がアベンチュリンの主流となった。
さらに、キラキラしていないグリーンのクォーツァイトまでもがアベンチュリンと呼ばれるようになり、アベンチュリン=緑の石英質の石という認識がかなり広まってしまっている……という感じだろうか。

よって単に「アベンチュリン」という場合は緑に限らない。もともとの自形結晶のキラキラ水晶の場合は赤黒い石だった。

18世紀、ガラスで有名だったイタリアのベニスで、ガラスの中に銅を落としたためにキラキラしたガラスができた。
このガラスはアベンチュリン・ガラスと呼ばれ(アベンチュリンの語源はイタリア語の"a ventura" (偶然に))、このガラスに似た水晶・石英・石英質の石がアベンチュリンと呼ばれるようになったのだという。

実はガラスの方がもとであり、アベンチュリンとは「キラキラしている」ことこそ最大の特徴でありアベンチュレッセンスとは「キラキラしている状態」を指す。

よってキラキラしていないものはアベンチュリンと呼ばず、単に緑のグリーン・アベンチュリンは、アベンチュリンではない。

アベンチュリンの名前の元になったアベンチュリン・ガラス。


ヒマラヤ・アベンチュリンと呼ばれる石。キラキラしている


全くキラキラしていない「アベンチュリン」。これは単にグリーンのクォーツアイトだと思う。
グリーン・アベンチュリン
上の項目でも書いたが、グリーン・アベンチュリンはアベンチュレッセンスを示すグリーンのクォーツアイト。
なので、結晶系を「三方晶系としても良いものかちょっと疑問。
あくまでもキラキラしているものを!
98 レインボー・オブシディアン

オブシディアンの中に、棒状の角閃石結晶が平行して並んでいる。角閃石の結晶の大きさと間隔、並ぶ方向と磨いたときの角閃石に対する方向によって虹色の光が生まれるらしい。(変質した長石や雲母の微視的な結晶の混入によるもの)という説もある。
98 グリーン・オブシディアン オブシディアンといえばたいてい黒いだが鉄分を含むと赤や茶色になり、種類によっては真っ黒ではなくて緑っぽいものもある……が、時々ネットショップで見かけるような、明らかに鮮やかな緑のものはどうだろうか。

本に載っているのは渋いオリーブ・グリーンだが、この程度の色ならあり得るかも……。

※「G・オブシディアン」の名前で売られていた石。敷かすと確かに緑っぽいが、、ゴールデンシーン・オブシディアンのようなキラキラも見える。グリーンかゴールデンシーンか、どっちの「G」だろう?
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
99 ハイアライト
(ウォーターオパール)
和名は玉滴石
ギリシア語のガラス(hualos)を語源に持つ、透明で遊色を持たないオパール。和名の通り、水滴が固まったような形状であることが多い。

乳白色も含めることがあるが、ハイアライトといえば、たいてい透明。なぜ、緑色の石のコーナーに分類されているのかが不明。
紫外線で緑に蛍光するから?


ウォーター・オパールは宝石名
透明なオパールとする説と、透明な中に遊色が浮かぶものとする説があり、場合によってはハイアライト=ウォーターオパールではないことがある。
アレキサンドライト
なんだかいろいろ違っているので注意。
化学組成はよいが、結晶系は斜方晶系、モース硬度は8.5

クリソベリル(p82)の変種で、太陽光や蛍光灯下ではに、ろうそくの光や白熱灯の光ではく見える。このような性質は
多色性ではなく変色性と呼ぶ。(変色の差が顕著なものは少ない。ファセットカットすると色が淡くなるというのは

本文中に
ベリルの包括的な性質を有する……とあるが、アレキサンドライトはベリルの仲間ではない。
クリソベリルをベリルの一種とした間違いを、まだ引きずっています……。

はっきりと変色するものを持っていないので……、何となく色が変わります(ポインタを乗せてみてください)。
100 ツリー・アゲート
白地に緑の斑点模様が入っているアゲート(アゲートといわれるが、厳密にはどうなるのかは不明)。
※ソーシュライトという説あり。
※クローライトの入ったドロマイト説もあり。

化学組成が複合になっているが、アゲートならばSiO2でよいはず。
(鉄の内包物を伴う)とあるが、鉄でよいのだろうか……?
グリーン・アゲート
天然の緑もあると思うが、緑は染めも多い。下の写真の右側は染め。
本の写真のタンブルはクラック(傷)の部分の色が濃く、染めて染料が溜まっているようにも見える。
何より、アゲートは何かしら模様があるものなので、本の写真はアゲートというよりカルセドニーだと思う。
  
101 モスアゲート
半透明のカルセドニーの中に緑泥などの内包物が苔(モス)のように内包されたもの。内包物が模様を作りそれが美しいので「アゲート」となる。

たいていは緑色の「モス」を含むものを指すが、茶色の粘土を含むものでも、内包物が「モス」に見えればモス・アゲートと呼ぶらしい。

石が大型になると透明度が低くなり、きれいな模様が見えにくい。
化学組成が「複合」になっているが、名前がアゲートなので、SiO2(内包物を伴う)とした方がよいと思う。
デンドリティック・アゲート
透明〜半透明のカルセドニー中に樹枝状の内包物を持つもの 内包物が模様を作りそれが美しいので「アゲート」となる。
鉱物の種類に関係なく樹枝状であればデンドライトというが、多くは二酸化マンガン。

また、デンドリティック・アゲートという場合、アゲート(カルセドニー)部分の色は問わない。一般的に見かけるのは、インド産で白地に黒い内包物のもの。なのに、なぜ緑のコーナーに分類されているのだろう?
化学組成が
「複合」になっているが、名前がアゲートなので、SiO2(内包物を伴う)とした方がよいと思う。
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
102 エジリン 和名は錐輝石
原産地にマラウィを追加。水晶に付着したものを見かける。

緑のコーナーに分類されているが、エジリンはやや緑や茶色がかったものもあるが、基本的にはガラス光沢の黒い石。とても緑とはいえない。

本の写真は、左の石はエジリンっぽくなくアクチノライトにも見える。右の石に至っては、赤い部分はエジリンではなくおそらくユーディアライト。エジリンも含まれているだろうが、確認できない。

錐輝石の名前にふさわしい写真はこちら(参考サイト)
アンナベルガイト
和名はニッケル華。またはアンナベルグ石。
本の写真は、淡いミントグリーンに、やや濃いめの緑がうっすら墨流し状に入った石だが、実際は美しいアップルグリーンの結晶鉱物(参考)

「クリスタル&癒しの石」では
アナバーガイトの表記だった。綴りがAnnabergiteなので、どちらでも読めるが、アンナベルガイトの方が一般的。

名前と本の写真が結びつかず、検索したら、海外サイトで似た石があったので間違いなさそう。国内ではタンブルは見かけたことがない。
探す場合は、鉱物ショップで「ニッケル華」を見つけましょう。

↑アナバーガイト。小さすぎて結晶が見えにくいが、こんな感じのきれいな石
103 イットリアンフローライト イットリウム・フローライト。
フローライトの成分中のカルシウムの一部がイットリウムに置き換わっているタイプ。(最大20%くらいが置き換わるらしい)
ネットで見かけるのはミルキーな感じの薄紫で固まり状だが……。
「外形がほかのフローライトと少し異なる」というのは、。八面体の蛍石はストロンチウム、イットリウなど希土類元素を含むことが多いが、六面体の場合含まない(らしい)と言うことを言っているのだろうか。
フローライトの色は、
緑:サマリウム
青:イットリウム
黄緑:イットリウムとセリウム
黄:酸素のカラーセンター
ピンク:イットリウムと酸素のカラーセンター
によるものであると言われているそうで、それに従うと青・黄緑・ピンクあたりにイットリウムが関係している。
だが、これをイットリアンフローライトとは言わないし、なぜ緑のコーナーに分類されているのかもわからない
グリーンフローライト 上記の資料によると、
緑:サマリウム
黄緑:イットリウムとセリウム
による発色。

緑のフローライトは比較的多く、右の写真のように結晶形のものや固まり状のものなどいろいろある。
104 ダイオプサイト
和名は透輝石
本の写真は、ちょっとダイオプサイトっぽく見えないのでこちらも(参考:海外サイト)
アクチノライト 緑閃石アクチノ角閃石。古くは陽起石と言った。
「クリスタル&癒しの石」では
アクティノライトと表記されていたが、アクチノライトの方が一般的かも。

「緑ルチル」と呼ばれる、水晶中の緑の針状の結晶は、たいていアクチノライトである。(ルチルとは全く別の鉱物なので、念のため)
本の写真は、アクチノライト単体ではなく、水晶に内包されたもののようだが、全く特徴が出ていない。
アクチノライト単体ではこんな感じ(海外サイト)
アクチノライトが繊維状になるとビソライトとも呼ばれる。
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
105 アクチノライトクォーツ
本の写真は、アクチノライト入りの特徴がほとんど現れておらず、むしろ緑泥にも見える
たいていは左の写真のように、緑の針状の結晶が縦横無尽に内包されたようになる。針状であるために全く別の鉱物であるにもかかわらず「緑ルチル」と呼ばれていることもある。

アクチノライト入り水晶らしい写真はこちら(海外サイト)

水晶とアクチノライト双方に注目しているために結晶系や化学組成・硬度が
「複合」になっているのだと思うが、たいてい水晶の数値が記されることが多い。
ブラッドストーン
(ヘリオトロープ)

濃い緑の時に赤い斑点が散った模様のカルセドニーあるいはジャスパー。
よって化学組成は
SiO2

クォーツとされることもあるが、石英ではなく潜晶質のカルセドニー(またはジャスパー)である。
和名は血石。
赤い斑点は磔になったキリストの血であるという伝説を持つ。

本の写真は色が黒く写りすぎだと思う……。
106 アトランタサイト

※綴りがAtlantasiteになっているが、検索するとAtlantisiteの方がヒット率が高い。
読みもアトランティサイトの方が一般的だと思う。
クリスタル・ヒーラー、A・メロディ氏が、タスマニア(オーストラリア)産のサーペンティン+スティッヒタイト付けた名前。
本文の説明にもあるように「アトランティス」ゆかりの名前である。

写真以外にもいろいろな色合いがある。ビーズでは「スティッヒタイト」で売られていることもある。

写真はこちらこちらこちら
セラフィナイト
(セラフィナ)

鉱物としての名前は「クリノクロア(斜緑泥石)」
クローライトの一種。
セラフィナイトの名前は、最高位の天使・セラフィム(熾天使)にちなむ。
くわしくはこちら


硬度は2〜2.5では?
107 クロライト 緑泥石。クローライトと表記される方が多い。
クローライトという単独の石があるのではなくて、クリノクロア(セラフィナイト)などいくつもの鉱物を含むグループ名。
クリノクロア等をのぞけば単体の標本として出回っていることも少なく、たいていは水晶などの内包物としてみられることが多い。

硬度は2〜2.5では?
グリーン・ファントムクォーツ
グリーン・ファントムクォーツと言った場合は水晶が主体と考えられるので、この場合の結晶系は三方晶系でなければならない。

写真のように層状になったもののほか、クローライトがぎっしり詰まったファントムが内包されている場合もある。この場合は、ガーデンタントムと呼ばれることもある。
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
108 グリーン・クォーツ(天然)
グリーン・クォーツという場合、
◇ある種のアメジストを加熱(または放射線照射+加熱)して得られる淡い透明緑)のもの
◇緑泥など緑の鉱物を内包することで緑に色づいている水晶
の2種類がある。
前者は「グリーン・アメジスト」と呼ばれていることが多い(宝石の鑑別では放射線+加熱でグリーンになったものはグリーン・クォーツと見なすらしい)
ふつう、グリーン・クォーツという場合は内包物によって緑になっているものを指す。

本ではギリシャのセリフォス島のものが説明されているが、これのみをグリーン・クォーツというわけではない。
よって産地は世界各地としておきたい。

また
「繊維状のヘデンベルグ輝石とクォーツが地中のくぼみにマーブル状となって形成されています」とあるが、これはちょっと意味不明
セリフォス島のグリーン・クォーツは「筆状結晶」と呼ばれるユニークな形が有名。
本の写真はタンブルだが、セリフォス等の水晶は細いものが多いため、タンブルにはまずならないし、なったとしても色合いや内包具合が違うように思われる
最近見かけるグリーン・アメジストは放射線+加熱によるグリーン・クォーツ 地熱による天然加熱または人工的な加熱のみで緑になるものをプラシオライトと呼ぶ。 セリフォス島の個性的な緑水晶。もっと色が濃いものもある。プラセム・クォーツと呼ばれていることも。 ネパールの緑泥ぎっしり水晶。これも緑水晶である。
108 シベリアン・グリーン・クォーツ ロシア産の緑色の合成水晶。発色原因はクロム?
人工的に作られたものではあるが水晶を溶かして固めた練り水晶ではなく人工的ではあるが結晶させているので、科学的な性質は天然の水晶(石英)と同じ。
よって
結晶系:
(処理石)→三方晶系
化学組成:
複合(処理石)→SiO2(クロム?含む)
硬度:
未確定→7
原産地(処理石)→生産国:ロシア
となる。
109 グリーン・クォーツ
(中国産)

有名な中国産の加工水晶。国内では呼び方は一定していないようす。

人造クォーツとあるが、天然水晶の表面に緑の部分を人工的に結晶させたもの。
緑の部分のが何なのかは、あまり資料を見かけない。緑色でクロムというのは、いかにもありそう。ダイオプテース説も見かけたことがある。


結晶系は三方晶系
化学組成はSiO2(クロム含む)
硬度は……水晶ならば7だが、表面に緑の部分を結晶させているので微妙。これは
未確定でいいかもしれない。

本の説明にもあるように全体が(底面も含めて)細かい結晶に覆われているのが特徴。
天然の水晶をベースにしているために天然石扱いされていることが多い。
109 アップルオーラ・クォーツ 「クリスタル&癒しの石」では「ニッケルがクォーツに結びついてできた石です」されていたが、今回は「クォーツにニッケルを高温で蒸着させたもの」と、適切な説明になっている

結晶系は三方晶系
化学組成はSiO2(ニッケル含む)
硬度は……水晶ならば7だが、表面にニッケルを蒸着させているので微妙。これは未確定でいいかもしれない。硬度に対して脆性という言葉は使われないのではないか。
110 オウロベルデ・クォーツ
メタモルフォーゼスの名前で知られるミルキー・クォーツの一種を変色させたもの。「オーロ・ベルディ」という名前でも知られている。

「クォーツにγ線を照射して」あるが、実際はガンマ線を照射して真っ黒に変えたあと、300度くらいに加熱してさらに変色させている。
(詳しくはこちらまたはこちら(用語集)

「”オーロ・ヴェルデ”は”緑の金”を意味し」についても一言。
「オーロ」が金、「ヴェルデ」が緑を意味する。本文通りに理解すると、色の意味が逆になるので注意。


中にはメタモルフォーゼスを変色させたものだけでなく、天然で緑がかったシトリンを「オーロ・ヴェルディ」と呼んでいる例もある。
しかし、オーロ・ベルディを紹介するならなぜメタモルフォーゼズも紹介しないのだろう?
110
110 ガイアストーン Gaia Stone
ヘレナイト、オブシディアナイト、 エメラルド・オブシディアナイトとも言われる。
『セントヘレン火山の火山灰から作られた』とあるが、100%火山灰ではない。100%火山灰からは、真っ黒なガラスしかできない。おそらくガラスに火山灰を数パーセント混ぜたものだと思われる。アメリカ宝石学協会調べ)
(※日本でもガラスに三宅島の火山灰を7パーセント混ぜた三宅ガラスが作られています)
エメラルド・オブシディアナイトの発売元によると
灰ではなく粉砕した火山岩が原料で、それに若干のクロムと鉄と銅とを添加したガラスであるとのことらしい(参考)
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
111 クリソプレーズ
ニッケルによってアップルグリーンに発色したカルセドニーのこと。

太陽光によって退色する可能性があるので注意。
111 アンダルサイト
(グリーンキャストライト)
アンダリュサイトとも表記される。和名は(紅柱石)。
アンダリュサイト(グリーンキャストライト)という書き方、「キャストライトの包括的な特性を有する……」という説明は、ちょっと誤解を招くかも。というのは、キャストライトの方がアンダリュサイトの変種だから。

和名の通りふつうは褐色っぽい色合いのものが多いが、多色性の強い石で、見る方向によっては緑がかって見える。


化学組成はAl2SiO4Al2SiO5
硬度は
6.5〜7.57.5

同質異像(化学組成は同じだが結晶系が違う)の石にはカイアナイトやシリマナイトがある。
112 コニカルサイト 和名は「コニカルコ石」「粉銅鉱」。
和名の通り、ほとんど結晶形がない緑の粉のような銅の二次鉱物で、普通は母岩の上にへばりつくように存在している。
希に小さな毬藻のような丸い結晶になる。
 
112 エメラルド
アクアマリンやモルガナイトと同じベリルの一種。
緑色(若草色)でも、発色原因が違うグリーン・ベリルがある。(くわしくはこちら
産地に中国・コロンビア・アフガニスタンを追加
(※中国はグリーン・ベリルの場合あり)
113 クリソタイル(クリソタイト)
クリソタイルは、繊維状になった蛇紋石(サーペンティン)。
蛇紋石石綿
または白石綿温石綿
クリソタイルが適切な表記ではないかと思う。

クリソライト(Chrysolite)と表記するところもあるが、クリソライトはペリドットの別名であることもあるので、あまり正しくないかも。
クリソタイト(Chrysotite)はほとんどヒットしないので、クリソタイルの誤記である可能性が高いと思う。

厳密には、写真の石の白いしま模様の部分がクリソタイルである。(深緑の部分はサーペンティン)。クリソタイル単体ではこんな感じ(参考)。

化学組成はMg3Si2O5(OH)4の表記もあり

深緑のサーペンティンにクリソタイルの銀の縞がはいったこの石を、「シルバー・アイ」と呼んでいる例あり。
ダトーライト 和名はダトー石。写真では、クリーム色に見えている部分がダトーライト。
通常は無色だが、淡い黄・緑・ピンクを示すものもある。
名前の由来はギリシャ語の「分割する( Dateisthai)」らしい。
モース硬度5とあまり硬くない石。
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
114 エピドート
和名は緑簾石
化学組成は
Ca2(Al,Fe)3OH(SiO)3の表記もあり。結晶の大きな写真はこちら。 

プレナイトなどに内包されていると、トルマリンと間違われることがある。見分け方はこちら


本文に「しばしば一面が他面よしも大きいことから……」とあるのは、右の写真のように結晶の一方の端がもう一方よりも長く、大きく成長するに従って扇のように広がっていくことを指しているらしい

本にはタンブルしか載っていないので結晶の写真を
クォーツに内包されたエピドート
内包物入り水晶の場合は、
多くが水晶の結晶系、化学組成・硬度が記されることが多い。

産地にはアフガニスタン、パキスタン、ブラジルとコロンビアを追加

右の写真はブラジル(磨き)。大きな写真はこちら
ほかにパキスタン産。コロンビア産。コロンビア産のものはドリーム・クォーツの別名がある。
グリーン・ジルコン
115 グリーンオパライト オパライトは鉱物学の用語ではない。
習慣的に遊色を示さないコモン・オパールを指すようであるが、学術用語ではないため使い方が曖昧で、ガラスやプラスチックによるオパールの模造石を指す場合もある。

この本の場合は、遊色を示さないコモン・オパールのことだろう。

右の写真は、ニッケルによって緑になったオパール(ブラジル産)
ハウライト
本の写真は緑がかっているが、普通、ハウライトとして知られているのは、不透明白に灰色の線がはいったもの。

水色に染められて「ハウライト・トルコ」、青く染められて「ハウライト・ラピス」と呼ばれたりする。もちろん、ターコイズやラピス・ラズリとは全く別の石。

※最近売られているハウライトは、ほとんどマグネサイトらしい。右のタンブルもマグネサイトかも。
116 アイドクレース
(ベスビアナイト)

アイドクレースは宝石名。鉱物名はベスビアナイト(ベスブ石)。
原石やタンブルはベスビアナイトと呼ばれている場合が多い。

イタリアのベスビオス火山にちなみ名付けられた。
緑の石に分類されているが、緑以外の色合いも多い。


化学組成はCa10Mg2Al4(SiO4)5(Si2O7)2(OH)4の表記もある。
ビビアナイト 和名は藍鉄鉱。「クリスタル&癒しの石ではヴィヴィアナイトと表記されていたがビビアナイトの方が一般的かも。
透明感のある美しい緑や青緑の結晶だが、地中にあるときは無色で、地表に出ると同時に急速に酸化し、青くなるという。
長く放置しておくと酸化が進んで黒くなり、水分が抜けてぼろぼろになってしまう。強い光も禁物。密閉ケースに入れて光の当たらないところで保管すると良いらしい。
とても軟らかい石でもあるので、取り扱いには注意を。
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
117 グリーンカルサイト グリーン・カルサイトは、結晶形で見かけることは少ないように思う。
透明度が高く淡い緑のものと、半透明でアップル・グリーンのものがある。
ライオライト
ライオライト=流紋岩。岩石である。
岩石は複数の鉱物が混じったものとされるので、結晶系も化学組成も「複合」とした方が適切。硬度も含まれる鉱物によって異なるはず。

本の写真はいずれもオーシャンジャスパーに見える。
結晶英や化学組成の内容も、オーシャンジャスパーを指しているようだが、オーシャンジャスパーとライオライト(流紋岩)は、見かけは似ているが別の石。


ジャスパー
の項目を参照。
ライオライトの大きい写真はこちら

ライオライトにもいろいろあるが、オーストラリア産のこの石がよく見られる。レインフォレスト・ジャスパーと呼ばれていることもあるがジャスパーではない)
118 オーシャン・オビキュラー・ジャスパー
(アトランティス・ストーン)

ふつうは「オーシャン・ジャスパー」と呼ばれる。
アトランティス・ストーンの呼び方は聞かない。
オビキュラー・ジャスパーとは、球状構造を持つジャスパーを広く指す言葉で、オーシャンジャスパーもオビキュラー・ジャスパーの一種。


オーシャン・ジャスパーは派手な色合いからいろいろ混ざっていると思われるが、ジャスパーである以上、表記は
結晶系:三方晶系
化学組成:SiO
2
硬度:7
ということになると思われる
グリーンジャスパー
119 レオパードスキン・ジャスパー
「クリスタル&癒しの石では「レパード・スキン・ジャスパー」と表記されていた。Lepardは、発音ではレパードに近いが、レオパードと表記されていることが多いようす。

厳密にはジャスパーではないらしい。

石英、正長石、曹長石、雲母が混じった中に鉄やマンガンなどの黒い斑点または縞状の模様を持つ。石英斑石の一種。レオパーダイト

流紋岩の一種である説やジャスパーでもそっくりなものがあるという説があるが、岩石だとすると複数の鉱物が混じったものとされるので、結晶系も化学組成も「複合」とした方が適切。硬度も含まれる鉱物によって異なるはず。

……どこが緑?
レインフォレスト・ジャスパー
ジャスパーではなくライオライト(流紋岩)の一種である。
オーストラリア産。

岩石は複数の鉱物が混じったものとされるので、結晶系も化学組成も「複合」とした方が適切。硬度も含まれる鉱物によって異なるはず。
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
120 ジェイド
ジェイド=翡翠だが、鉱物的にはジェダイト(硬玉)ネフライト(軟玉)の2種類を合わせてジェイドという。
ジェダイトの中で質のよいものはは宝石として扱われる。宝飾品で「翡翠」といえば、ジェダイトを指す場合が多い。

本に記されている化学組成はジェダイト(硬玉)のもの。
ネフライトは
Ca2(Mg,Fe)5Si8O22(OH)2

また、「見かけがジェードっぽく見える全く別の石」を「○○ジェード」「○○翡翠」と呼ぶフォールス・ネームの多い石でもある。
有名なところでは「インド翡翠(グリーン・アベンチュリン/グリーン・クォーツァイト)」、「ニュージェード(サーペンティンの一種)」などがある。

宝石で翡翠(ジェイド)と言えばジェダイトなので間違いではないがジェイドという場合にはネフライトも含まれることを明記しておくべきでは。(上の写真はジェダイト)
ペリドット(オリビン)
本には原石の写真がないので→
121 モルダバイト
本の記述では結晶系のところで「非結晶質の隕石」、化学組成が「地球外物質」となっているが、本文では「巨大な隕石が…(略)…周辺の岩石を変成させてできた」となっており、ちょっと意味合いがずれている。
以前は「ガラス質隕石」とされていたが、現在では本文説明通り、隕石によって地球の岩石が溶けてできたものとされている。テクタイトの一種。
よって
結晶系:非結晶質
化学組成:(たぶん)SiO2
硬度:5(ガラスなので)
グリーンサファイア サファイアはコランダムのうち、赤以外(赤ならばルビー)のものを指すので、一応緑もあるはず。
122 プレナイト
和名は葡萄石
プレーンナイトとも表記される

原産地にマリ(アフリカ)を追加。
時折濃い緑の針状結晶が内包されており、トルマリン入りとされているが、実際はエピドートかアクチノライト
バリサイト
和名はバリッシャー石

バリスカイトとも表記される。

ターコイズと似た色合いのものがあり、産地も重なっていることから、ターコイズと間違われることもある。
▲Page Top
掲載頁 項目・記述 ツッコミ&訂正(追加)内容
123 ワーベライト
和名は銀星石。「「クリスタル&癒しの石」ではウェーヴライトと表記されていたがワーベライトの方が一般的。素早く調べたいのならば「銀星石」で検索するのがおすすめ。

「クリスタル&癒しの石」では、
「バラ色または放射線状」という意味不明の説明があったが、今回写真の説明に「天然のワーベライトのロゼット」とあったので、やっと判明。ロゼットは、バラの花に由来する言葉だが、それが転じて、植物の葉などが中心から平らに広がる様子を指す。つまり「クリスタル……」ではロゼットを完全に誤訳していたということ。

どこが「銀星」石なのかと思うが、最初に出回った標本が銀色の放射状の結晶だっただめ。
フックサイト
(グリーンマスコバイト)

和名はクロム白雲母。
クロムによって緑色に発色した白雲母。
化学組成は
K(Al,Cr)3Si3O10(OH,F)2の表記もある。

本の写真はあまり緑に見えないので→
124 インフィニットストーン
(ライトグリーン・サーペンティン)

A・メロディ氏ネーミングによるインファナイトという石と同一ではないかと思われる。同一であった場合は、成分はサーペンティン(蛇紋岩)とクリソタイル(白石綿)。

鉱物界のペニシリンというキャッチコピーまでついているらしい。なぜ、ペニシリンなんだろう?
レオパードスキン・サーペンティン
125 ベルデライト
(グリーントルマリン)

緑色のトルマリン。鉱物的にはリチウムを含むリチア電気石(エルバイト)の中で緑色のものを指す。

エルバイトの
結晶系は六方晶系説もあり。
化学組成は
Na(Li,Al)3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4
ウバロバイト・ガーネット
和名は灰クロム石榴石。
その名の通りカルシウムとクロムを主成分とするガーネット。
美しい緑のガーネットだが、大きい結晶はまず無い。たいていは1ミリ程度。

結晶系は等軸晶系表記もある。
化学組成は
Ca3Cr2(SiO4)3

産地にロシアがないのは変でしょう!
▲Page Top
掲載頁 項目・記述  ツッコミ&訂正(追加)内容
126 グリーンアンバー コパル(ヤング・アンバー)のものもあるのではないかという説あり。
グリーンスピネル  
グリーンセレナイト グリーンのセレナイトは細い針状結晶が密集したもろいタイプが多い。
127 ヒッデナイト
(グリーン・クンツァイト)

 スポデューメン(リチア輝石)の中で黄緑〜緑のものをヒデナイトと呼ぶ。
厳密にはクロムによって緑色になっているものをヒデナイトという。右の写真はクロム以外で緑色になっているものかもしれない)

なので、グリーン・クンツァオトではなくてグリーン・スポデューメンというべきでは?

またリチア輝石、つまりリチウムを含む輝石なので、リチウムを含むのは当たり前「リチウムをはじめとする不純物を含む)というのは変。
チベッタン・ターコイズ
 ターコイズは、鉄分が多くなると緑色になる。
チベット産ターコイズは、緑っぽいものが多い印象があるが、もちろん、全てが緑っぽいわけではない。


化学組成はCuAl6(PO4)4(OH)85H2O
▲Page Top

最後に。の本を利用する場合に、石が見つけやすいよう、
さまざまなサイト様にリンクさせていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。


SEO [PR]  ローン比較 再就職支援 バレンタイン 無料レンタルサーバー SEO