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写真で石とお近づきになろう

「実はこんなふうに撮っている」
石写真舞台裏レポート

※ここは「実はデジカメがよくわかっていないKURO基準」で進めております。
デジカメに詳しい方には「何言ってるんだ今頃」と思われるかもしれませんが、ご容赦を。
間違っているところがあったら 掲示板ブログのメールフォームWEB拍手のメッセージ欄にてご指摘ください。
また、ネットショップの商品写真レベルの話ではないのでご注意を。


反射を利用しよう編
どうしたらきれいに見えるか

まだまだ、続いていますよ、石写真レポート。
「石の撮り方講座」ではなく、あくまでも「レポート」です。レポートですよ、念のため。
ややこしい……とおっしゃらず。大好きな石を美人に撮るため、手間を惜しんじゃいけません。

さてここまでは
●石を、一番きれいに見える角度に固定する
●視点を下げ、石が一番きれいに見える角度でカメラを構える
●石の斜め後ろから光を当てた方がきれいに写る(かも)

でした。
次なるお話は
「反射光」
石をよりきれいに見せるための演出です。

石をわざと光らせる

反射光には2種類あります。一つ目はぴかぴかした石に直接光を反射させた効果をねらうもの。もう一つは何かに反射させた光を石に当てる場合です。

まずは、石を「直接ピカ」の場合。

実は石の写真は、直接光を反射させない方がきれいだと言われています。ショップや図鑑の写真もあまり反射させていません。
また石の写真を撮っていて、反射するために石がきれいに見えなくて困る!……という経験がある人もいらっしゃるでしょう。

しかし、あえて言います。
じゃまなところに光を反射させるからきれいに写らないのであって、反射をうまく利用すれば、石はきれいに写る。
のです。


下の3つの写真はもちろんすべて同じ石。
錐面にイシス(五角形の面)を備えています。これがこの石の特徴です。
※撮影場所は明るい窓辺。直射日光が差し込む場所は不向きです。
まずこんな感じ。主役であるイシス(五角形の面)を真正面に向けてみました。
写したいものを真ん中・真正面に持ってくる。これがふつうです。しかし、この石にイシスがあるとわかっていないと、ぱっと見ただけではそれが見えません。
いくら、真正面に持ってきても、見えにくいのでは写っていないのと同じです。
そこ石をちょっと回転させて、イシス面に光を反射させました。
これならば五角形の面であることが一目瞭然! 石の透明感も写っているし、いい感じ。
……ですが、ちょっと反射しすぎてイシス面を白く塗りつぶしたようにも見えてしまいます。
真ん中の写真の状態から石の角度を微調整して(あるいはカメラの方が微妙に移動して)、イシス面に光を反射させつつも、反射で真っ白にならないようにしました。
この状態だと、五角形の面であることもわかり、同時にその面の表面のようすもわかります。(大きい写真で見ると、うっすらレコードキーパー付き)
これが、反射(直接ピカ)をうまく利用するということです。このほか、カテドラルやエレスチャルの表面のでこぼこ、レコードキーパーなどの微妙な凹凸等も光の反射を利用するときれいに撮れます。

コツは

●カメラを通して見ながら微調整すること
●微調整できる石のセッティング方法を考えること
です。
慣れてくれば手早く調整できますが、最初のうちはちょっと大変かも。しかし、面倒がらずにがんばってくださいね!
石のセッティングは石のセッティングコーナーで紹介したような方法を使うか、手で持つなど、石を微妙にずらした場合、その状態で固定できる方法を探してください。
手で持つ場合は、カメラを片手で持つことになるので、手ぶれしないようにご注意を。

反射させた光を石に当てる

さて2番目の「反射」は、反射させた光を石に当てる方法です。
これまで水晶など透明な石を例にして「光に透かす」と言ってきましたが、光に透かすとは、いわゆる「逆光(半逆光)」ということ。
透明な石はこれできれいに見えるのですが、不透明な石、透明感があってもスモーキーのように色が濃く大きい石などは、斜め後ろから光を当てて撮ると、手前が(真っ暗(真っ黒)という場合があります。
そんな場合は光に透かさずにとる方法もありますが、反射光を利用すると思いがけずきれいに撮れる場合もあるのです。

斜め後ろから光を当てた場合 右から反射光を補った場合

左が「光に透かした場合」右が「反射光を補った場合」です。

もちろん、同じ石です。
雰囲気が違うのがおわかりいただけるでしょうか……。
この緑の石は、真ん中あたりの白い帯状の部分が半透明に透けるので、そのようすを光に透かして撮りたい石でした。光に透かさない(手前から光を当てた)状態では、白く写っても半透明であるようすはわかりません。かといっていつものように斜め後ろから光を当てると、右側が真っ黒。せっかくの緑の濃淡が写りません(左側)
そこで右側から反射光を補ったのが右の写真。左側では真っ黒になってしまった部分が影でありながら柔らかく光が当たり、緑の濃淡模様がくっきり見えています。それでも白い帯の半透明の質感もばっちり。
これが、反射光の威力。

では、この反射光はどうやっているか。一つ、大切な道具を準備していただきましょう。

●白いタオルを一枚

無ければ白いティッシュペーパーを2、3枚、あるいは白い(色柄ものはだめ)ハンカチでも。とにかく白くて柔らかいものを準備してください。
この白くて柔らかいものに光を反射させて石に当てるのです。

これは、プロのカメラマンでも使うテクニック。
カメラマンは「レフ板」という白や鈍いシルバーグレーの板やシートを使いますが、板は任意の角度で固定するのに人手が必要で大がかりです。その点タオルなら丸めたりほぐしたりすることで形を任意に変えられ、反射光を調整できます。
また、タオルはふわふわしているので反射光が柔らかで反射光がより自然な感じになります。
それを、下の図のような感じにおいてください。



※石のセッティングは、撮影セット石のセッティングコーナーで紹介したのと同じ方法を用いています。

タオルはきちんとたたまなくても、適当に丸めた状態でOK。
あとは、カメラを覗きながらちょうどいい反射光が得られるよう、タオルをいじって微調整してください。

●一にも二にも、カメラを覗きながら微調整。

これが極意。肉眼できれいに見えても、カメラがきれいに見ていなかったら、きれいに写るはずがありません。

この方法は、どちらかというと原石向き。丸玉、あるいはタンブルでも色が黒くてつやつやしたものには向きません。タオルがそのまま白く写り込んでしまいます。
写り込む場合には、明るい窓辺でも部屋の照明をつける、写り込まないくらい離れたところから大きくて白いもので光を反射させて補うなど工夫してみてください。

タオルは必ず白を。色が付いたものでは反射光にも色が付いて石の色が正しく写りません。
同じ理由で、派手な色のもののそば(カーテンや撮影者の衣服など)ではそこに反射した光の色が石に写り込む場合があります。

●オマケ
この白い布に光を反射させる方法は、実生活でも役立ちます。
写真ボックスで証明写真などを撮る際、膝に白いハンカチを広げてみてください。下から反射光が補われて顔が明るく写るそうです。

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