偽物ってなんだ? ・ 1 ・  ・  ・  ・  ・  ・  ・
写真および文章の無断転載・転用はご遠慮下さい。

偽物ってなんだ?
その1

石好きさんで石を集めている人につきものなのが「偽物疑惑」。
「Glossary」にもコーナーを設けていますが、何を偽物とするかは人それぞれ。
石における加工や処理のいろいろ情報が、あなたの基準になれば幸いです。
なにぶん水晶中心の石好きなので、水晶の話に終始してしまうのはご勘弁を。



まず、「偽物」といった場合、どういうものが考えられるでしょう。

なんといってもそのものずばりは、水晶でないものを水晶と称しているものでしょう。
水晶でないもので水晶といわれがちなものはいくつかあります。
簡単な見分け方も一緒に書いてみます。

疑惑物件・1 ガラス

水晶と間違われやすいものの代表としてガラスがあります。見分け方にはいくつかコツがあります。
同じ条件で水晶とガラスをさわってみると、さわった瞬間、水晶の方が冷たく感じます。(ビーズ一粒くらいではわかりにくいので、ブレスレットくらいの分量でさわり比べてみてください)これは、水晶の方が熱伝導率が高いためです。重さも若干水晶の方が重いようです。
丸玉に加工されている場合、細い線を丸玉越しに見ると、水晶では二重に見える所がありますが、(見えない所もある)ガラス玉ではどこから見ても二重に見えることはありません。


これは、水晶が結晶しているため、方向によって屈折率が違うからだそうです。確認するときは、石を回転させて、いろいろな方向から確認してみてください。
(どの方向から見ても細い線が二重に見えるのではなく、ある角度で二重に見えます)
※写真で紹介しているところはこちら→参考サイト

天然ではない水晶には、人工的に結晶させた人工(合成)水晶があります。
これは、人工的にとはいえ結晶しているので、丸く磨いたもので同じように細い線を透かし見ると、天然の水晶と同じように二重にだぶって見えます。

また、気泡が入っていればガラスである可能性が大です。(水晶でも白い霧状の内包物があり、それが細かい泡に見えますが、ここで言う泡は、「明らかに泡とわかるもの」です。

※水入り水晶の泡、骸晶の不定形の隙間はのぞく。石の中に直接丸く浮かんでいるような泡は、水晶にはあり得ない。
↑泡、見えますか? ルーペで見るとばっちりですが、注意すると肉眼でも見ることができます。

偏光板を使う判別法もありますが、偏光板を用意しなければならないので、一般的ではないかも……。
偏光板を用いたガラスの見分け方は、こちらに説明があります。
参考サイト 参考サイト2 参考サイト3 参考サイト4

ビーズに注意

注意したいのはビーズ。
ビーズなどでは特に「○○クォーツ」という名前のガラスビーズが多くあります。
例:ブルー・クォーツ(透明で青いもの)、チェリー・クォーツ、オパライト、オブシディアン・オパール

チェリー・クォーツ
水晶を加工したものという説明があるが、ガラス
オパライト、オブシディアン・オパール
人工オパール、人工(合成)ムーンストーン
チェリー・クォーツの黄色バージョン……?
しっかり「天然石」表示で売られていた。
海外で
「Synthetic Rutilated Quartz」表示だったことも……。
ボルケーノ・チェリー・クォーツの名前で売られていることがあるガラスビーズ。
レモン・クォーツの名前で売られていたが、ガラス。泡がたくさん入っている。 こともあろうに「スモーキー・クォーツ」表示で見かけたビーズ。水晶に比べると軽い。


名前で勘違いする場合もある

また、勘違いもあります。
ガラスに鉛を混ぜることで、輝きと反射を増した「クリスタルガラス」というものがあります。
時折、単に「クリスタル」と呼ばれているので、水晶と勘違いした例があります。

このほか、紛らわしい名前で勘違いすることも多いでしょう。
たとえば、間違う方はいらっしゃらないとは思いますが、ハーキマー・ダイヤモンドは、小さくて照りと輝きに優れたアメリカ、ニューヨーク州・ハーキマー産の水晶です。ダイヤモンドと名前が付いていても、ダイヤモンドであるわけではありません(笑)、もちろん、他の水晶と比べて硬いわけでもありません。
(パワーストーンの有名本、某バイブルのハーキマー・ダイヤモンドのページにはひとことも「水晶」と書かれていないのでびっくりしましたが)
先ほど、ハーキマー・ダイヤモンドを、わざわざアメリカ、ニューヨーク州・ハーキマー産と書きましたが、ここ以外の産地で採れたものは、ハーキマー・ダイヤモンドとはいいません。しかし、中国やパキスタン産のそっくり水晶が、堂々とハーキマー・ダイヤモンドとして売られていたりもします。

さらには、水晶以外の石でもフォルス・ネームといって、見かけが似ているというだけで、宝石として扱われる石の名前を拝借した、全く別の石があります。
たとえば、インド翡翠と呼ばれるのは、グリーン・アベンチュリンのこと。翡翠とは全く別の石です。
ニュージェイドも、名前はジェイド(翡翠)でもサーペンティンの一種で、翡翠ではありません。
シトリン(黄水晶)をシトリン・トパーズと呼んだりしますが、水晶とトパーズはもちろん、別物です。
これらについては、わざわざ説明されることも少なく、知らないでいると「ニュージェイドだから翡翠で、宝石なのね」と勘違いしてしまうかもしれません。
機会があれば、いろいろ覚えておきましょう。フォルス・ネームの一例はこちら


間違いやリンク切れ、その他情報がありましたら、
掲示板ブログのメールフォームWEB拍手のメッセージ欄よりご一報お願いします。


写真および文章の無断転載・転用はご遠慮下さい。
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送