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見て、比べて、考える。
その12
一文字違いが大きな違い!

実物を見れば違いは歴然。けれど、名前がどうしてこんなにそっくりか。
名前だけを見て勘違いしたり、ついつい違う方の名前を使ってしまったり。
そんな危険に充ち満ちた石があります。ご注意を。


Bixbite と Bixbyite
さあ、最初から手強いそっくり名前。違いは「」があるかないか。
あるとなしとじゃこんなに違う。ついでにいい加減に読むとさらにコワイ。危険です。
Bixbite (「y」なし)
ビクスバイト(ビキシバイト)、ビクスビ石
そっくり石に間違われるのがいやなのか、レッドベリルの方が通りがいいかも。アクアマリンやエメラルドと同じベリルの仲間。マンガンによって赤く発色している。アメリカ、ユタ州のワーワー山脈産が有名。
レッド・エメラルドという名前で流通していることがあるが、この言い方はさすがに変だと思う。カットされたものには合成もあるらしい。
 
Bixbyite (「y」あり)
ビクスビアイト(ビクスビーアイト)、ビクスビ鉱
メタリックな黒い立方体になる鉱物。
レッドベリルと同じユタ州で産出し、レッドベリルの中に内包されることもあると言うから、さらに話はややこしい。
見た目が全く違うので、見ればわかるだろうけれど。

366日の誕生日石というのがあります。一年365日、うるう日を足して366日それぞれに石が割り当てられているのですが……。
1月19日は「ビックスバイト」、7月19日が「ビキシバイト」。上ではBixbyiteをビクスビアイトと呼んだけれど、ビクスバイトと読めないこともない。さて、どっちがどっちだ。それとも他の日の傾向からすると、どちらもレッドベリルか。
どちらもレッドベリルなら、どうして読み方が違うのか。 名前そっくり石は、こんなところにも影を落としています。


Lazlite と Lazrite
(エル)」と「(アール)」が違うだけ。読み方はどっちもラズライト。さらには見かけがどっちも青い。
この石について書くときは、どうしても改めて検索し直して確認しないと不安で仕方がありません。
専門家や博物館の記述でさえ間違わせるという、危険度最大級の石。
Lazlite(天藍石)
上は結晶。青く透けているのがLazlite。カナダ産。
下は水晶に内包されたもの。マダガスカル産。
産地や産出量ともに少なく、カットできる宝石質の石はさらにレア。

Lazlite も Lazrite も、ペルシャ語で青を意味する「Lazward]を語源に名付けられたそうです。道理で名前が似てしまうはず。

Lazriteと区別するために「ラジュライト」と表記されることもあります。
Lazrite(青金石)
えー。ラピスラズリです。ラピスラズリは宝石名で、鉱物としては青金石(Lazrite)を主成分として、よく似た組成のソーダライトやノアゼン、アウイナイトが溶け合ったように混ざり合い(固容体)、そこに母岩の白いカルサイト、不純物である金色のパイライトが混ざったもの。
Lazriteは、宝石・ラピスラズリを構成する鉱物の一つてあるとも言われるし、ラピスラズリの鉱物名であると言われ、いったいどう言えばいいのか、私には理解しかねます。
上の写真は「ラピスラズリの結晶」と言われることもありますし、「結晶しているものは鉱物のLazriteが結晶したもの」とされていることもあるようです。ただでさえLazliteとLazriteでややこしいのに、単独でもさらにややこしい。

(エル)」と「(アール)」が違うだけ……と、そこにばかり気を取られていると、とんだところで間違いをやらかします。
それは和名。「似てる、似てる、間違うな……」と思っていると、どうしたことか「青金石」を「天青石」と書いてしまうのです。私。
「天青石」はご存じセレスタイト(Celestine)。綴りも読み方も違うじゃないか!……こんなおバカなことにならぬよう、ご注意を。

どこかでこの間違いを発見したら、こっそり教えてください……。

ラピスラズリは、絵の具にも用いられます。
なるほどー、これだけ青い石なんだから、すりつぶして粉にしたら、さぞ青いきれいな絵の具になるだろう。……と思ったら意外。
ラピスラズリは砕いて粉にすると灰色っぽくなってしまい、その中から大変な手間を掛けて青い部分を精製するのだそうです。その製法は一つしか知られていなくて、もとの量の5〜10%しか、青い染料にならないのだとか。(参考サイト
「群青」という岩絵の具にはアズライトが用いられているそうです。

ラピスラズリは「ラピス」と略されることが多いですが、ちょっとお待ちを。
ラピスは石、ラズリは青という意味なのです。
ですから、ラピス、ラピスということは「石」「石」と言っている訳で……それはちょっと、思われるなら、「ラピスラズリ」と略さないことをおすすめします。


Iolite と Iorite
読み方はアイオライトとイオライト。カタカナ表記すればはっきり違うけれど、綴りが似ていてややこしい。
アイオライトは宝石名、イオライトはブラジル産のブルー・アパタイトとカイアナイトの共生したものに付けられた商品名だとか。
「商品名」と言わずに説明するので、「Iiorite? アイオライトのことでしょ?」と間違えた人も多いはず。
商品名と付けるときは、ややこしくならないように配慮しましょう。お願いします。
Iolite(アイオライト/菫青石)
アイオライトは宝石名・鉱物としての名前はコーディエライト
……とはいえ、アイオライトの呼び方の方が良く聞くかも。やや紫がかった青い色で、見る方向によって青く見えたり、色が消えて灰黄色(無色)に見えたりする多色性を持ちます。写真で右側がピンクがかって見えているのは多色性が現れているから。
Iorite(イオライト……ブルー・アパタイト)
何でもすごいマイナスイオンを発生させる石だそうで……だからイオライトなのでしょう、たぶん。
写真の石はイオライトとして買ったものではありませんが、ブルーアパタイトです。イオライトとして売られているのは、もうちょっと色が濃い、磨いたものが多いようです。ちなみに
マイナスイオンという科学用語はありません。
※イオライトについて、前に調べたときはブルー・アパタイトの商品名とのことでしたが、もう一度調べたらブルー・アパタイトとカイアナイトの共生したものとなっていました(こちらただし、個人的に「イオライト」で検索して出てくるものは見た目ブルー・アパタイト(のみ)に見えます。
追記:やはりブルー・アパタイトのことだそうです。(情報ありがとうございました)


Ammonite と Ammolite
アンモイトとアンモイト。実はどっちもアンモナイト。
アンモライトと言われるには、ちょっと条件があるのです。
まず最初にアンモナイトについて。

アンモナイトは、約2億7500万年から6500万年前に生息していたタコやイカの仲間です。数多く生息していたらしく、世界各地でたくさんの化石が見つかります。(なんと、ヒマラヤ山脈からも見つかります!

このアンモナイトの化石の中で、表面にアラゴナイトが付着して、虹色のイリデッセンスが現れるものがあり、これをアンモライトと呼びます。
カナダ産アンモライト
アンモライトらしいアンモライト。これをみてアンモライトにしては変わってる……とは言われないでしょう、たぶん。
アンモライトはこの虹色が特徴で、このような虹色の現れている部分を加工してアクセサリーにします。
アンモライトは宝石としての名前であり、良質なものは、カナダのアルバータ州産でしか採れないそうです。
マダガスカル産アンモナイト
いちおう、イリデッセンスは出ていますが、カナダ産とは違います。
この虹色の部分は、アンモナイトの表面についたアラゴナイト層に現れますが、マダガスカル産のものは宝石として使えるほどアラゴナイト層が厚くないそうです。宝石として加工できないので、アンモライトとは呼べないと思います。

ジュディ・ホール氏の「クリスタル&癒しの石」には「アンモライト」が出てきますが、使われている写真は、右側と同じマダガスカル産です。
(上の写真よりもイリデッセンスは少ないかも) しかも、縦に切断した「アンモナイトの内部」までアンモライトとして紹介しています。しかし、アンモライトは宝石名であり、あくまでも虹色のイリデッセンスが出ている部分のことだと思うので、内部はアンモライトといえないのではないでしょうか。

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