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見て、比べて、考える。
その13
これは本当にアホーアイト?

アホーアイト入り水晶というのがあります。
青緑色のアホーアイト(Ajoite)という鉱物が内包された美しい水晶で、南アフリカのメッシーナ鉱山でのみ見つかる水晶です。
美しい上に産地が限られ、産出量が少なく、鉱山が閉山したためコレクター垂涎の的。(※最近裏口が開いたらしい……)

「これは水晶の値段じゃないだろう!」と言いたいような値段が付いていることもしばしばです。
パワーストーンでは、真偽も定かではないパワーの効能書きのおかげで信じられない値段が付いている!
……と物議を醸しますが、鉱物好きさんの分野でも強気価格の石というのはあるものなのです。

高額商品には魔が差すすきまあり。
アホーアイト入り水晶は、かなり特徴的な水晶なので、偽物はないだろう……と思っていたら、必ずしもそうではないようです。

「これは、おかしい」
鑑別に出したわけではありませんが、私を含めアホーアイトを知る複数の石好きさんが首を傾げるあれこれをまとめてみます。

間違いやその他情報がありましたら、掲示板メッセージフォームにてご一報下さい。


まず。アホーアイト入り水晶とは。
私の所有ではなく、友人の石好きさんのコレクションです。
掲載の許可をいただきました。
小さめの石ですが、アホーアイトの色は濃いめのすてきな石です。

メッシーナ産の水晶は、表面が磨りガラス状だったり、表面に付着物があったりワイルドです。アホーアイトの内包状態としては、以下のような特徴が挙げられます。

●アホーアイトは
繊維状の結晶である
 (水晶の透明度が高くアホーアイトの密度が低いと確認できる)
●アホーアイトは
ファントム状に内包されていることが多い。
●内包されているのは、たいてい水晶の
表層近くで、内部から表層までぎっしり内包されているものは見かけない

また、単体のアホーアイトは、母岩の表面に生えた「青カビのような」鉱物です。(参考:海外サイト)


以上の特徴をよく覚えておいてください。
疑惑物件その1
白濁した石英のクラック(ひび)に緑っぽい鉱物が染みこんだようになっている。「メッシーナ産のアホーアイト」とのことだが、この色合い、ひびに染みこんだような産状は、本当にアホーアイトだろうか?
こちら(参考:海外サイト)でみても、アホーアイトの色合いは「青緑〜青」であり、緑には傾かないように思う。

こちらのサイト(海外では、アホーアイト入りではなくてクリソコラであるとしている。クリソコラはたいてい水色系なので、個人的にはクリソコラかマラカイトではないかと思う。
アホーアイトもクリソコラもマラカイトも銅の鉱物なので似て見えたり、似た場所で発見されてもおかしくないけれど……。

実際に鑑別に出したわけではないので、確定とは言えないが、少なくともアホーアイトだと言われて素直に信じる気にはなれない……。
疑惑物件その2
最初に断っておくと、写真の石はアホーアイトとして買ったものではなくクリソプレーズ(カルセドニー)である。
アクセサリーなどで、「アホーアイト」として全体的に淡いアホーアイトカラーの半透明の石を見かけることがあるが、実際のアホーアイトではなく、写真のようなクリソプレーズまたはそのような色あいに染めたカルセドニーであるという。

原石のアホーアイトを見てもらえればわかるように、アホーアイトは、水晶の中に繊維状の結晶でファントム状に内包されている。
このように、半透明で石全体にまんべんなく内補されているのは不自然だと思う。

実際にこの手の石を「アホーアイトとして販売し、後に間違いがわかって回収した事例がある。
追記:ナミビア産でアホーアイト入りカルセドニーがあるようす。原石の標本を見る限り、全体的に青緑のアホーアイトが内包され、磨けば上記のクリソプレースに似た感じになるように思われる。
果たして「アホーアイト」として売られていたのは、アホーアイト単体でないのは確かだとしても、アホーアイト入り水晶ではなく、アホーアイト入りカルセドニーだったのか?
アホーアイト入りカルセドニーがどの程度産出しているか、本当にアホーアイトによる色なのか、まだ不明な点があるので判断は保留

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