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見て、比べて、考える。 
その7
ブルームーンストーンとレインボームーンストーン

名前とみかけのダブル間違い多発石
実物をよく見ても見分けにくいかもしれないけれど、とりあえず違いは知っておきましょう。


ブルームーンストーン
「ブルー・ムーンストーン」という鉱物があるのではなくて、長石(フェルドスパー)のうち、アルカリ長石(カリ長石)と呼ばれる仲間の中で、透明な地にふわっとした青い光が浮かぶもののこと。
「ロイヤルブルー・ムーンストーン」とは、正式名称ではなく「特に青がきれいなブルームーン」という商品名のようなもの。
レインボームーンストーンに比べてややレアめな石ではあるらしい。

ムーンストーンの光の仕組みは、顕微鏡サイズの層状構造による光の錯乱。
おおざっぱに言えば
「空が青く見えるのとよく似たしくみ」

※最近、ブルームーンストーンそっくりのペリステライトという石が見られるようになった。
この石は、成分はラブラドライトに近い仲間で、光のしくみはムーンストーンと同じであるという。
レインボームーンストーン=ホワイト・ラブラドライト
ムーンストーンと名前が付いていても、成分も、光の仕組みもラブラドライトと同じである……というより、ラブラドライトの地の色が白い(透明)だけの同じ石。ムーンストーンに似て見えることから、ややこしい名前が付けられてしまった。

レインボームーンストーン(ラブラドライト)は長石の仲間のうち、斜長石(プラシオクレース)に属す。和名は曹灰長石。
ムーンストーンが属するアルカリ長石とは、成分や結晶の仕方が違う。
光の現れる仕組みも、光の干渉によるもので、おおざっぱに言えば、
「シャボン玉が虹色に見えるのとよく似た仕組み」

ちなみにレインボームーンストーンで青一色のものがブルームーンストーンかというと、いくら似ていても違うので念のため。
いろいろな角度(裏も含む)からよく見ると、青以外の光が見える(はず)。

じっくり見分けてみよう!
レインボームーンストーン
一見青い光だけに見えるので、ブルー・ムーンストーンっぽい。
しかし、よく見ると矢印のあたりにほんのり緑や黄色っぽい光が。
ブルー・ムーンストーンでは、こんなことはありません。

繰り返しますが、青一色のレインボームーンストーンがあったとしても、鉱物的にはブルームーンストーンと同じではありません。
レインボームーンストーン
左と同じ石を角度を変えて見るとこの通り。見る角度でレインボーの光が現れることが多いです。
磨きやルースであれば、裏側からも見てみましょう。
わからなければ、お店の人に確認を。
時々「レインボームーンストーンはムーンストーンの一種だ」などと間違って思いこんでいるお店があるので、ご注意してくださいね。


「ブルームーンストーンと言われる石は、ペリステライトやラブラドライトである」という説明を見かけることがあります。
これだと、ブルームーンストーンという石はなくて、鉱物的にはペリステライトやラブラドライトである……と読めてしまいます。

これについて少し。
ムーンストーンとは鉱物名ではなく宝石名です。
ですから、「ムーンストーンという鉱物はない」という説明は厳密には正しいのですが、鉱物ショップでもムーンストーンの名前を使うことはありますし、例に出した説明を一般にムーンストーンと呼ばれる見かけの石が
全てペリステライトやラブラドライトであると理解するのはちょっと違います。

ムーンストーンと呼ばれる石は、長石の中でもカリ長石に属し、その中でもカリウムを含むオーソクレースやサニディンの中で、微細な層状構造により丸く磨くとアデュラレッセンスと呼ばれるぼうっとした白や青の光を浮かべる石のことです。

鉱物的に言えばカリ長石、もっと詳しく言えばオーソクレースやサニディンの変種ということになります。
青い光や白い光は層状の構造の層の厚みによります。

しかし、この石はムーンストーンの名前ほどには多い石ではなく、意外にもややレアめな石らしいのです。
特にビーズともなると本来のカリ長石であるムーンストーンは滅多になく、鉱物として鑑別するとペリステライトやラブラドライトがほとんどのようです。

つまり、
(ビーズでは)ブルームーンストーンと言われる石は、(ほとんど)ペリステライトやラブラドライトである」
あるいは
(最近見かける範囲では)ブルームーンストーンと言われる石は、ペリステライトやラブラドライト(がほどんど)である」
……と言うことではないでしょうか。
説明がどの範囲を示しているか、その説明が原石やルース、過去の標本など全ての石に適用されるものであるか、慎重に見極める必要があると思います

おまけ
ムーンストーンの原石(パキスタン産)
スイス・オーストリア産で、写真のように透明な石に青い光が浮かぶものを「アデュラリアン・ムーンストーン」と言うことがある。月光を思わせるこの光の効果を「アデュラレッセンス」と呼ぶ。
また、鉱物としてアデュラリア(氷長石)という長石もある。
……ときたら、アデュラリア(氷長石)にアデュラレッセンスが出るものがアデュラリアン・ムーンストーンなのだろうと思ってしまうが、鉱物としてのアデュラリア(氷長石)はムーンストーンにならないそうである。ややこしすぎ。
ラルビカイト
ビーズではラブラドライトとして売られていたり、ブラック・ラブラドライト、ブラック・フェルドスパーという名前が付いていたりするが、その正体は月長石閃長岩。 カリ長石(90%以上)、斜長石がほとんどで、少量の石英,黒雲母がまじる岩石である。
月長石閃長岩の和名が示すとおり、ムーンストーンが属するアルカリ長石がほとんどを占める。要するに見た目はラブラドライトにそっくりだが、中身はムーンストーンの仲間に当たる岩石。
建材として流通しており、「最高級の御影石」とも言われる。現れる光の色によって「ブルーパール」「グリーンパール」の名前もある。

ラルビカイトは、ビーズの分野では「ブラック・フェルドスパー」「ブラック・ラブラドライト」最近は単に「ラブラドライト」で売られていることが多い。ラルビカイトは岩石だが、ほとんどが長石であるので「ブラック・フェルドスパー」と呼ぶのはわかるが、「ラブラドライト」はちょっと違うと思う……。
KURO的にラブラドライトとラルビカイトを(見かけで)見分けてみると……

ラルビカイト ラブラドライト
全体的にグレー、あるいは黒っぽいグレー グレーのものもあるが、「こんにゃく色」と言われるような緑がかった灰色の地色が多い。
光は白〜白っぽい青。黄色やオレンジなど暖色の光はない。青もシルバーに近い青。 緑や水色、濃い青、金色、オレンジ、まれにピンクや紫など、各色のラブラドレッセンスが見られる。
ほとんどすべての石に、黒い斑点状の部分が見られる(雲母だと思う) 黒い部分もあるにはあるが、すべての石に見られるわけではない

おまけ話
●ビーズの”ブルームーンストーン”

繰り返しますが、ムーンストーンはアルカリ長石の中でシラー(アデュラレッセンス)が出るもの。
ブルームーンストーンはその中で、青い光(アデュラレッセンス)が出るもののことを言います。(ロイヤルブルー・ムーンストーンは「特に青い」と言いたい、強調した名前で、そういう種類のムーンストーンがあるわけではない)
つまり、見かけはそっくりでも石がラブラドライトだったりペリステライトである場合は、厳密にはブルームーンストーンと言えません。
ブルームーンストーンはややレア目の石なので、ビーズとして安価に出回るのはちょっと難しいかもしれません。
ブルームーンストーンの名前で売られていても、レインボームーンストーン(ラブラドライト)やペリステライトである場合が多いようです。
●アクセサリーに加工された”ブルームーンストーン”

アクセサリーでもブルームーンストーンの名前なのにレインボームーンストーン(ラブラドライト)やペリステライトの場合があります。

さらに、右図のように、石と金属の台の間に青いシートを挟み、濃い青のブルームーンストーンに見せているものもあります。青以外に赤(赤ピンク)の色を挟んであるものもあり、「ピンクムーンストーン」という紛らわしい名前で売られていたりします。
シートを挟む他に、入りの裏側を黒く塗りつぶしている場合もあるようです。

見た目や色の美しさで選ぶ場合はいいとしても、石の種類や石本来の色合いにこだわる場合は、このような加工もあるということを覚えておくとよいと思います。

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