※注意: 私は「とリあえず知っている」程度で、実は詳しくありません。
なので、「わからなかった私にもわかるように」大ざっぱにいってみます。
※ここでは、単純化して説明しています。
実際はさまざまな環境・環境により、違いがあります。
いろいろ調べてまとめましたが、間違いやリンク切れ、その他情報がありましたら、
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地下深く深くから、熱々どろどろのマグマが上がってくると、その高い温度によってまわりの岩が影響を受けます。 一部は溶けたり、溶けないまでも岩石を構成する鉱物の組み合わせや、構造が変化してしまいます。 熱や圧力で岩が変化してしまうことを変成作用といい、そうしてできた岩を変成岩、マグマの熱で変化したものを特に接触変成岩といいます。 このとき、まわりにある岩が石灰岩の場合は、ちょっと特殊な事情になります。 |
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おなじみの図で言うと、真ん中あたりの「スカルン」と書いてあるところ。 やはり地下から上がってきたマグマが途中で止まっちゃったあたりのお話しです。 「スカルン」とは……スウェーデン語で『ロウソクの灯芯』意味をする鉱山用語だそうです。 |
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さて……ペグマタイトの時と同じように、深いところからマグマがやってきて……地上に吹き出して火山になり損ね、途中で止まってしまったとします。 そしてそこがたまたま石灰岩のあるところだったら。 石灰岩とは炭酸カルシウム主成分とする堆積岩のこと。炭酸カルシウム(CaCo3は鉱物で言えばカルサイトやアラゴナイトのこと。 つまりカルサイトやアラゴナイトからできている岩です。 炭酸カルシウムの殻を持った生物の化石が堆積したり、水の中の炭酸カルシウムが沈殿してできたもので、微細なカルサイトの結晶がぎっしり集まっています。 |
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もちろん、マグマは熱々です。 その熱によって、そばにあった石灰岩は「やけど(つまり、変成作用を受ける)」します。 このとき石灰岩を構成する炭酸カルシウムが再結晶化し、結晶構造を成長させることがあります。 つまり、小さい小さい粒々の集まりだった石灰岩が、熱せられることで粒の大きな構造になったと言うことです。 このような石灰岩を結晶質石灰岩といいます。 わかりやすく言うと、大理石のことです。 |
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石灰岩をやけど(変成作用)させたマグマは、石灰岩などまわりの岩に熱を奪われ、冷えていきます。 ペグマタイトのところで述べたようにマグマの内部ではいろんな鉱物が押しくらまんじゅう状態で結晶していき、中に含まれていたガスや水が行き場を失って押し出されてきます。 それらは岩の割れ目などにしみこみ、押し広げ、石灰岩の中にも入ってきます。 |
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マグマから押し出されてきた水(熱水)は、まだまだ鉱物の材料をたくさん溶かし込んでいます。 熱水に含まれているマグマ由来の成分である珪酸や鉄、アルミニウムなどが石灰岩の方に入ってくると、石灰岩の成分であるカルシウムなどと反応して、鉱物を作ります。 マグマから押し出された熱水が他の岩の割れ目などに入り込んでも鉱物を作りますが、まわりが石灰岩の場合は、カルシウムが含まれるので、そこにできるものもカルシウムを含む鉱物が多くなります。 |
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スカルンで見られる鉱物の代表選手は ガーネット(アンドラダイト/灰鉄柘榴石、グロッシュラー/灰礬柘榴石……※) ベスビアナイト エピドート(緑簾石) ダイオプテース(透輝石) ヘデンベルガイト(灰鉄輝石) など。 スカルン鉱物には数えられませんが、もちろん水晶もあります。 ※アンドラダイト/灰鉄柘榴石、グロッシュラー/灰礬柘榴石の和名に含まれる「灰」はカルシウム、「礬」はアルミニウムの意味。 つまり、アンドラダイトはカルシウムと鉄、グロッシュラーはカルシウムとアルミニウムを含むガーネットとで、よく見るとカルシウム:石灰岩の成分、鉄・アルミニウム:マグマ由来の成分ということで、両方の成分が混ざってできた鉱物であることがよくわかる。 |
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え〜、なんだか難しいし、専門っぽくて関係なさそう……とおっしゃらず〜。 いえ、私も「水晶には、あんまり関係ないかも」と思っていたんですけど、さにあらず。 なんと、かのへんてこ水晶の聖地、ロシアのダルネゴルスクがスカルン! 言われてみれば、ヘデンベルガイト(灰鉄輝石)で緑になった水晶が出ますねえ! いやいや、関係ないどころの騒ぎじゃないのです。 |
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