緑は緑だけれど…… 「グリーンエレスチャル」とか「レイキ・クォーツ」と呼ばれていることもあるマダガスカル産の緑水晶です。 緑というより、抹茶ミルク。実物は、写真より透明感があり、均一に色づいているのではなく、面によってまだらに、ところによっては内部にファントムのようになっています。 ネットショップで「グリーンエレスチャル」という名前で出ていたのを見て、印象に残っていたこの石を、2004年の5月の新宿のミネラルショーで手に入れました。 ミネラルショーというのは、いろんな石を一度に見ることができる、石好きにはたまらないイベントですが、「英語力」というものに全く自信がない私にとっては、「あれがききたい」「教えて欲しい」と思ってもままならない場でもあります。 このときも、「おお、あの石だ♪」と喜び、3つも買ってから、はて、この色は何による色なんだろうか……と首をひねることになりました。 緑色の正体は? 幸い、他の(日本の)店にあった同じ石の(こちらは高かった!)ラベルから、「エピドート入り」だとわかって一段落……と思ったら、海外のサイトで、「アクチノライト入り」として同じようなマダガスカル産水晶が出ていると教えてもらいました。 見てみたところ、そっくりです。 なるほど、そうかと納得しかけたとたん、ひとつの疑問が。緑水晶で有名なギリシャのセリフォス島の水晶(↓)も、アクチノライトによる緑色では……?(※その後、この緑の水晶は、ヘデンベルガイトによる緑であると聞きました) 比べるまでもなく全く色が違う……。 調べていくと、緑色に発色した水晶にはおなじみクローライト(緑泥石。色というより苔入り)によるものと、問題のエピドート入り、ビソライト入り、ロシアのダルネゴルスク産に見られるヘデンベルグ輝石入りなどが見つかりました。 さらに調べていくとビソライトというのはアクチノライトの一種で、繊維状になったアクチノライトのことらしい……。 いったいこの緑は、アクチノライトなのか、ビソライトなのか、エピドートなのか。 考えてみれば、ふだん見かけるエピドート入りでは、トルマリンのように細い棒状、針状になっているものはあっても、この石のように全体に色づくものは見かけません。 マダガスカルだから、変なエピドートの緑があってもおかしくないかも!? と思ってしまいそうになります。 水晶に緑という色はなく、中に含まれた鉱物による色であることはわかっていても、とてもとても一筋縄ではいかないのです。 実を言うと、緑水晶にこんなにたくさんの発色原因があるとは、知りませんでした。調べれば調べるほどに深みにはまる水晶の「色の迷宮」。 その奮闘の結果をこちらにまとめてみたので、おヒマな方はどうぞ。 (2004年11月15日ブログ掲載) |
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