写真および文章の無断転載・転用はご遠慮下さい。推測・個人的意見が混じっています。

 インド産 ヒマラヤ水晶

厚さ4mmの中の世界





これって……?

この石は……水晶です。
さらに言うならヒマラヤ水晶…………の、うすっぺらいもの。
下に側面からの写真を載せたので、ペラペラ具合がおわかりいただけるでしょうか。
長さ6cm、厚さはたったの4mmです。
2003年12月の池袋のミネラルショーで買ったもので、たしか200円か300円でした。
「うわー、ぺらぺら〜♪」と、ただ、それだけの理由で何気なく買ったのです。
それでも買ったからには私の石。他の石と分け隔てなくカメラを向けてみました。

よくみてびっくり!

ところで、写真を撮るとき、私は、光のあて方には手を抜かないことにしていいます。
特別な機材を使うわけではなく、光源は電気スタンドか窓際の光ですが、反射させたり透かしてみたり、自分なりに石がきれいに見えるようセッティングします。
そのときに、この石の持つ表情に気が付きました。
「おや、割れて剥がれた破片かと思ったら、違うみたい」
この石には「表面」と見えるなめらかな面と、凹凸のある面がありました。
そのために、大きな結晶の柱面が何らかの理由で薄く縦に剥がれるように割れてできた破片だと思っていたのですが、この凹凸のある面にも俗にバーコードとか成長線とか言われる横の条線が入っていたのです。
その様子がちょっとおもしろく思えたので、慎重に角度を調整し、カメラと虫眼鏡で石に迫ってみて、びっくり。
「う、わ……」
思わず感嘆の声が出ました。ペラペラだけが取り柄かと思っていた石の表面に不思議な模様が浮かび出たのです。




大自然のレリーフ!

まるで、ヒマラヤ山脈をレリーフにしたみたい!
さらにいうならば、この石はただの「薄板」ではありません。いっちょまえに両側にファセットを持つDTなのです。
「これって究極のタビーでDT?」(※Shard Quartz とも言うようです)
なめらかな方の面にも、よく見ると花びらを散らしたような、何かの足跡のような模様が浮かんでいます、厚さ4mmの中のインクルージョンに光を反射させてもきれい……と言う具合で、すっかりこの石にハマってしまい、これまで幾度となくカメラを向け、撮った枚数で言えば、パキスタンの青水晶や、10倍以上の値段の石たちを軽くしのいでいます。
まったくもって、石の魅力は値段に比例しない……。
もちろん、青水晶はお気に入りの石だし、あの青さには今もうっとりしていますが、このぺらぺらヒマラヤみたいに、カメラを構えて初めて魅力に気づいたりする石もあるんですねえ……。
だから、石はおもしろい。
だから、石の写真はおもしろい。
ものは試しと、お気に入りの石に、いつもとは違った光をあててみてはいかが?

(2004年6月2日ブログ掲載)



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