出会いは多いのに 見かける機会はあるし、珍しいわけではないのに、これぞという石に出会えない……ということはありませんか? それは、「こんな色(形)のが欲しい」などと、望む石が決まっていたり、見かける機会がそこそこ多いために「もっときれいなもの」「もっと大きい(小さい)もの」……と選り好みしてしまっていたり、「いつでも買える」と、他のもっと珍しい石に気を取られていたり、その理由はいろいろあるでしょう。 私もそんなこんなで実は持っていない石がいくつもあります。 その中で、さがしてみたら、実は見つけにくかった、という石がコレ。 実は少ない? アゲート(瑪瑙)です。 瑪瑙なんてどこにでもある……と思われる方も多いことでしょう。 実際あちこちで見かけます。こういうスライス状のも珍しくはありません。 ところが……「自然の色合いの瑪瑙」となると、いきなり選択肢が激減するのです。 あるところでは、籠いっぱいにスライス瑪瑙が売られていましたが、ことごとく染められていました。 染められていても美しい色合いのものもあるのですが、多くは真っ青だったり、紫だったり、甚だしくはショッキングピンクだったり。 もうちょっと色を考えていただきたい! 瑪瑙は、目に見えないくらい小さい石英の結晶が塊になった潜晶質の石です。 そのために小さな隙間がたくさんあって、染めやすいのです。 瑪瑙を染めるには、塊の状態で染料に付け込むので、どのように染まったのかは、切ってみるまでわからないそうですが、せっかく縞模様が面白い感じで入っているのに、毒々しい色合いの層が入っていたりすると興ざめです。 やはり、出会いは大切に 瑪瑙のスライスをヘンプで編み込んでペンダントにしようと思い立ってはみたものの、肝心の瑪瑙スライスが、ない。 正確には、ナチュラルな色合いのが、ない。 意外な誤算でした。 考えていたよりも長い時間をかけて探したのが写真の石です。 染めの瑪瑙の中に混じっていたので、もしかしたらという可能性はありますが、見る限りでは、とても自然な色合いです。 ところで、私は瑪瑙の同心円状の縞模様を見ていると、「瞑想」という言葉を思い浮かべます。 実際に瑪瑙を握って瞑想するわけではありませんが、結晶のようにとがったところを持たず、幾重にも重なり、奥へ奥へと誘い包み込むような、そんなイメージを受けるのです。 もしかしたら、実は珍しいかもしれないナチュラル・アゲート。 これぞと言う一品に出会う機会をお見逃しなく。 (2005年4月19日、ブログ掲載) |
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