アンモナイト
生命と非生命の狭間
魅惑の螺旋 ……さて、今回のネタは石の雑記にとりあげていいものかどうか、ちょっと迷ってしまうものです。 写真を見れば一目瞭然。アンモナイトです。 かつては生き物だったわけですが、化石となった今では石の仲間と言うことで。(そういえば、オパライズウッドもかつては生き物でしたね) 写真の左上、左下、右下はロシア産、(下二つはパイライト化しています)真ん中と右上はマダガスカル産です。 小学校のころは化石好きだったりしたものですから、石好きな今でもアンモナイトには手が伸びてしまいます。 ……というか、この螺旋の美しさはまさに芸術的! 計算されつくしたようなこのカーブを見ると、もう、うっとり……。 化石ではありませんが、オウムガイの貝殻を半分にカットしたのも堪りません(笑)。 左上のアンモナイトは、虹色の輝きを見せていますが、アンモライトではありません。 化石化の際の変成作用を免れ、殻の真珠光沢が残ったもので、たいへん保存状態がよい化石と言うわけです。 虹色のアンモナイト さて、名前が出ましたアンモライトは、 カナダのアルバータ州の南部で産出する、オパールのような遊色効果を持つアンモナイトの化石です。 その輝きは赤からオレンジ色、黄色、緑色が多く、紫色から青色のものは珍しいので高価です。 また、地表から比較的浅いところで採れるものはもろく、樹脂でコーティングされたりしますが、地中の深いところで採れるものは強いのでそのままジュエリーに用いられるそうです。 アンモライトの虹色の輝きは、オパールと違ってアラゴナイトによるものです。(……ということは、遊色効果ではなく、イリデッセンスという方が適切?) 調べていると、多くは化石化したアンモナイトの表面にアラゴナイトが薄く付着して閃光を発するようになった……と説明されていますが、オウムガイの殻がカルサイト、アラゴナイトの2種類の鉱物からなるのに対し、アンモナイトの殻はアラゴナイトだけで構成されるという説も見られたので、「真珠層と同じ成分のアラゴナイトが浸透した」という説明も正しく思えます。 そうそう、一番驚いたのは、アンモライトにも「宝石言葉」があること。 その言葉は「過去の思い出」だそうです。 (2004年9月29日、ブログ掲載) |
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