インド産 スティルバイト

大地の花





もろい石はこわいけど

保存したり、撮影の時にひねくり回すことを考えると、あまりに柔らかい石や、ポロっと欠けたり折れたりしそうな石には、ちょっと手が伸びにくいことがあります。
たとえばカルサイトなどがそのいい例です。
持っていないわけではないのですが、同じくらい心惹かれる石が2つあって片方が水晶、片方がカルサイトであればたぶん、水晶の方を選んでしまうでしょう。「なんだか傷をつけそうだから……」という理由で。
そんなに乱暴に扱っているつもりはないのですが、撮影のために粘土で固定していたのがはずれてぽろっと転げ落ちたり、固定した粘土の粘着力で小さな結晶がはずれたり……(泣)。
撮影は危険です。

気になる沸石

……とまあ、このような感じで、取り扱い注意の石にはなるべく手を出さないでおこうと思っているにもかかわらず、最近ちょっと気になっているのが「沸石」です。
沸石といえば、パワーストーン(ニューエイジストーン)というより、鉱物好きさんに知られた石……というイメージがあるのですが、みなさんにとってはいかがでしょうか。
沸石には50もの種類があり、地味な見かけのものも多いですが、中には目をみはるほどに美しく華やかな印象を与える石や、変なもの好きの私の心をくすぐる石もあったりします。
写真は、沸石の中では比較的よく見かけるスティルバイトです。
束沸石という和名の通り、束ねてきゅっと絞ったような、上から見るとリボンのような結晶です。
これまたスティルバイトという石のスタンダードのような姿なのですが、ほんのりアイボリーの色合いと、薄い羽根を幾重にも重ねたような表情の美しさ。
モース高度が3.5〜4という柔らかさにもかかわらず、つい買ってしまいました。

沸石はバリエーション豊か

ふと気が付いてみると、スティルバイトがあといくつか、ヒューランダイト(ヘウランダイト・輝沸石)、スコレサイト(スコレス沸石)などが集まってきました。
珍しいもの好きにとってちょっとうれしいのが、エピスティルバイト(剥沸石)。
これは比較的珍しい沸石だそうで、見かけもほどよく「変」なところが好みです。

沸石は、国産のものももちろんありますが、私のイメージではインド、それも写真のスティルバイトのように単独の結晶よりもアポフィライトやオケナイト、カルセドニーなどと共生しているものが多いように思います。
沸石そのものは、その形や色合いのせいもあって非常に「軽い」印象があるのですが、他の鉱物と共生することで、その「軽さ」が花びらのような華やかさに変化するような気がします。

(2004年11月5日、ブログ掲載)

 

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