アフガニスタン産 水晶

ワイルド、アフガン!





選ばれて輝く石

石屋さんの売り出しと聞くと、ついつい出かけてしまいます。もちろん、新しい石がターゲットですが、実は人めあてな一面もあります。
新しい石を見るのは楽しいですが、それ以上に楽しいのが他の石好きさんとお会いすることなのです。お店では、最初はみなさんお目当ての石を確保するのに忙しいですが、一通りキープできると他の人のチョイスも目に入ってきます。
すると「え、そんな石もあったの?」と、それまで目に入らなかった石を発見したり、迷った末に棚に戻した石を選んだ方を見て、残念なような、ほっとしたような、その石に心惹かれた自分の感覚に賛成していただいたようでうれしいような微妙な気持ちになったり、棚に置いてあったときはそれほどでもなかったのに、人が手に持っているのを見てその石の新たな魅力に気が付いたり、「これ珍しいよ」とすすめられて迷いが深まったり……。

何より、自分にはない石の接し方、感じ方にふれることができるのが、なんとも新鮮で貴重な機会だと思っています。
人が持っている石が急に良く見える……というのは、「隣の芝生は青い」ではなくて、その人が選んだ石の組み合わせや、選んだ人がいとおしそうに石を手にしていると、石が生き生きしているように見える……と言った方がふさわしいかもしれません。
「これ、いいね」と選ばれた石は、どれもとても美しく見えるのです。

人と石が結ばれるとき

はるか遠くの国で掘り出され、幾多の人の手を経て日本へ、そして石好きさんのもとへとやってきた石の旅路(?)を考えると、なんだか感慨深いです。
「この石は、私と出会うためにやってきたのだ」と思いたいですが、少なくとも人がその石を選んだ瞬間、石が運ばれてきた道筋と掘り出された彼方の大地が、「つながる」のだ、という気はします。
今回の石は、アフガニスタンの石。
すでにご紹介したピンク色の水晶とは逆に、とても荒々しくワイルドに見える水晶です。
クローライトと鉄分が付着したこの石の方が先にうちにきたので、アフガニスタンの石はこのようにワイルドなものだと言うイメージがしみついてしまいました。
アフガニスタンのおとなりパキスタンは、ファーデン水晶で有名ですが、この石も、筋を中心に結晶が密集している具合から、もしかしたらファーデンの一種ではないかと思っています。
土にまみれているようで、透明感もいまいちですが、時折鋭く光を弾くさまが、アフガニスタンという国のイメージと不思議と重なるのです。
石の写真を石を買ったお店の方にさしあげたら、「こんなにきれいな石だったのね」と喜んでいただきました。

最初の方で書いたように、写真を喜んでいただくというのは、自分の「目」を認めてもらったようでうれしいです。
石を選ぶということは、石と人との一対一の関係のようでありながら、実は、石を掘った人、売った人、仕入れた人、選んだ人に大なり小なり影響を与えた人など、いろんな人の目を通して選び、結ばれるということなのかもしれません。
(2004年11月5日、ブログ掲載)

 

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