ブラジル産 アンフィボール入り水晶

秋色水晶




 秋のある日に思ったこと。

ふとみたら、桜の落ち葉の色がとてもきれいでした。
もちろん、紅葉も銀杏もきれいですが、黄色・オレンジ・赤・茶色が微妙に入りまじった桜の落ち葉の色も、秋を感じさせます。
不思議なもので、石も暑い季節には透明感のあるものや、エッジの鋭い、「切れ味鋭い形」が魅力的に思えますが、秋になるとちょっとシックな色合いの石がにわかに魅力的に見えてくるような……。
もちろん、ヒマラヤやロシア・アルプスの石は季節問わずなのですが、産地はとりあえずおいといて、「あ、きれい」「ちょっといいかも」……と選ぶ石や、集めていた中かkらあらためて写真に撮りたくなる石には、どうやら季節によって移り変わりがあるようなのです。

 
秋色水晶

今回は、桜の落ち葉を見て連想した石をひとつ。
毛糸水晶とか、ラン水晶とか呼ばれることもある、アンフィボール入り水晶です。
この石は、かなり繊維状に見えていますが、もっとふわふわした綿の塊のようなものや、ちょっとほつれかけたフェルトのような状態で内包されているものも見たことがあります。
アンフィボールは、和名でいえば「角閃石」
化学組成がたいへん変化に富む鉱物グループです。
ちょっと検索してみたら、アクチノライトもクロシドライトも大きくくくればアンフィボールに含まれるのだとか…………すると、思いがけないほどいろいろな水晶が「アンフィボール入り」と言うことになってしまいそうです。しかし、大きくくくればアンフィボールでも、固有の名前があればその名前で呼ばれることが多いですよね。
意外なところでは、「石焼きビビンパ」の石鍋も角閃石だそうですし、「軟玉」と呼ばれるネフライトも角閃石の一種に含まれるのだそうです。
話は戻って写真の石です。
3センチほどの小さなポリッシュのポイントですが、ベージュ〜褐色の繊維状のアンフィボールが流れるように内包されています。
赤っぽく見えるのは、酸化しているからだそうです。
色合いがなんとも秋らしい……。

(2004年11月27日、ブログ掲載)

 

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