石好きの至福 ちょっと石の話題から遠いところからはじめてしまいますが、私は2003年に中部圏の海辺の(海辺だけれどまわりは山)の田舎から東京(郊外)に越してきました。 いろいろ違うところはありましたが、もっとも歓迎すべき変化は石の店が多い♪ ことでしょう! 今まではアクセサリーコーナーの片隅のパワーストーンコーナー(タンブルばかり)とか、たまに名古屋に出かけたときに探すとか、ネットの画像にヨダレを垂らすとか、なかなか原石と出会う機会がなくて切ない思いをしていましたが、こちらでは原石さわり放題! 至福です。 喜びの勢いに任せて石屋を渡り歩けば、お店の人と顔見知りになるのも時間の問題。 最初こそ目当ての石を買ってそそくさと店を出ていたのが、しだいに長時間入りびたり、石談義に花を咲かせ、時にはお茶や珈琲などをごちそうになっちゃったりします。 (注:すべてのお店でこんなことをしているわけではありません。念のため) とにかく、お店の人と仲良くなってしまうと、時にとってもおトクなことがあります。 そんなおトクによって、私の手元にやってきた石がコレ。 巨大な1.5cm みごとなローズクォーツの結晶です。ご存じローズクォーツは、通常石英状で採掘され、結晶はごく珍しいものです。 しかるに、この結晶は、ポイントの長さがなんと1.5cm! 大ぶりな結晶に見えても、先端が透明〜スモーキーだったりするものが多い中で、これは先端までクリアなピンクです。 結晶といっても、柱面が発達していないか、互いにくっつきあっているものが多いので、これだけ単独でポイントを形成しているのは、きっととても珍しいのだと思います。 実はこの石、最初は店の棚には並んでいなかったのです。 石を物色しながら、「珍しい石、ないですかねー」などと雑談をしていたら、出してきて下さったのがこの石。一目でクラッと来ましたが、そのときは取り置き品だと思っていました。 ところが。 「ローズの大きいのが欲しいっていうから探してきたのに、他の石を見てたら、気が変わったって帰っちゃったんだよ」 とお店のご主人。 「すると……、この石は今、フリーなんですか!?」 と私。 「そうだよ、持ってくかい?」 「ぜひとも!」 ……というわけで、私はこのローズクォーツを手に入れたのです。 結晶になりにくいローズクォーツがこんな立派な結晶になったのも奇跡なら、それが日本にやってきたのも、探していた人の気が変わっちゃったのも、それを私が見せてもらえたのも奇跡でしょう。 お店のおじさん、ありがとう! (2004年7月24日、ブログ掲載) |
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