おなじみ黒曜石 縄文時代などの鏃や石器の材料として知られる黒曜石(オブシディアン)は、パワーストーンとしてはおなじみの部類に入るんじゃないでしょうか。 まっ黒なものが一般的ですが、そのほかに、 白い斑点状の模様があるスノーフレーク・オブシディアン、 黒と茶色がまだらになったマホガニー・オブシディアン、 黒の中に虹色を浮かび上がらせるレインボー・オブシディアン、 半透明で小さな塊状のアパッチ・ティアーなど、 けっこういろんな種類がありますね。 ところで、私は石好きですけれども、意外な石を持っていなかったりします。 たとえば、ローズクォーツも結晶を手に入れてからタンブルを買いましたし、ホークアイは持っていてもタイガーアイは持っていなくて、初めて買ったのがちょっと珍しいという「マラマンバ・タイガーアイ」だったりと、おなじみの石であればあるほど、いつでも買えると思うせいか手元になかったりします。 まあ、タイガーアイにしろローズクォーツにしろ、磨きものが主体ですから、原石派の私にとっては、いまいちピンとこないのですが。 やっぱり個性派 オブシディアンもそれは同じ。 タンブルを見ても、磨きものを見ても、はたまたぶっかき氷風の「原石」を見ても、なんだかなーと思って手を出しかねていたのですが、やっと手元にやってきたのが写真の石。 私が買うからには、どこか変わったところがあるヤツです。 黒くて丸くてつやつやという、写真を撮るにはあまりにも不利な条件ゆえ、わかりにくいかもしれませんが、表面になにやら模様というか、色が浮かんでいるのがおわかりいただけるでしょうか。 タイガーアイの親戚のように、石を動かすと黒の中に金色の光の筋が移動するこのオブシディアンは、「ゴールデンシーン・オブシディアン」といいます。 写真には二つ写っているように見えますが、実際はひとつで、大きい方は真横から、小さい方は真上から写しています。 天然ガラス=黒曜石 さて、オブシディアンは和名では黒曜石。 火山活動によって地上に吹き出した溶岩(マグマ)が、その粘りの強さと、地上に出たことで急速に冷却されたため、結晶をつくることができず岩石となったものです。 岩石といっても、その成分のほとんどはガラス質なので、オブシディアン(黒曜石)は、天然のガラスと言うこともできます。 同じく結晶の形を持たずに塊で産出すると言えば、ローズクォーツもそうですが、ローズクオーツは結晶しているのだそうです。 薬品で石を溶かしていくと、ちゃんと結晶していた痕跡がわかるのだとか……。 どうやら、ローズクォーツは何らかの理由で成長していた空間を結晶で埋め尽くしてしまう性質があるようです。(ローズクォーツのスターも、結晶している証拠のひとつだと思います) オブシディアンの硬度は5度。比重は2、339〜2、527。水を1〜2%含みます。 基本的な成分は水晶とほとんど同じですが、結晶しているか結晶していないかによって、硬さまでもが違ってしまうのですね。 今回このゴールデンシーンオブシディアンが手元に来たので、水晶の丸玉とさわり比べてみましたが、気のせいかもしれませんが、オブシディアンの方が暖かく……というか「冷たくなく」感じました。 もしかしたら、オブシディアンにもいろいろな性質のものがあるのかもしれません。 以前、マホガニーオブシディアンの小さめの丸玉をさわったときには、もっと柔らかいというか、あたたかいというか、「プラスチックっぽい」感触だったのですが、今回のオブシディアンは、それに比べると水晶に近い感じがします。 水晶は地下深くの空間で、徐々に育てられてきたまさしく大地の結晶。 それに対してオブシディアンは、流れ出した溶岩(マグマ)がそのまま固まった大地の一部。 ……ということができるのかもしれません。 カラフルなものもある オブシディアンは火山性なものなので、火山のまわりでしか産出しません。 しかし、火山ならばどこでもいいかというとそうではなくて、その火山の溶岩(マグマ)の成分にも左右されます。 では、火山大国・日本ではどうかというと、ちゃんと出てます。 長野県や北海等の十勝などが有名です。 国産鉱物ファンの方なら「十勝石」と言えばおわかりでしょうが、十勝で採れるオブシディアンには、茶色と黒のまだら……マホガニー・オブシディアンがあります。 さて、ネットや本でオブシディアンの説明を読むと、最後の方に「赤や青、緑などの色もある」と書いてあります。 え? 赤? 青? まさか! と、半信半疑だったのですが、調べてみたら本当にありました。 上で書いた「十勝石」には、「花十勝」とか「紅十勝」と呼ばれる、まるでマグマの赤をそのまま混ぜ込んだような、黒と赤の石や、その名も玲瓏(れいろう)という、黒の中に神秘的な青い光が浮かぶものがあるのだそうです! これは実物を見てみたい! 世界的に見ると、深い緑や青に透けるカラー・オブシディアンもあるといいますから、「よく見る石」と侮ることはできません。 ただし……パワーストーンのコーナーでタンブルなどをみかけるブルー・オブシディアン。 あれは人工ガラスだそうです。 ハワイとオブシディアンについて ハワイ(ハワイ島)は、島全体がオブシディアンでできているのだそうです。 まさかどこを掘ってもガラスみたいなオブシディアンばっかり、と言うことはないでしょうが、火山島ですから、オブシディアンが確かに多いのでしょう。 現在活動中の活火山であるハワイ島は、いわば、できたてのオブシディアンの塊。 そのため、島そのもののエネルギーの波動が強く、敏感なクリスタル・ヒーラーはハワイ島を避けて、マウイ島かカウアイ島に多く住んでいるのだそうです。 マダガスカルのところでプルームテクトニクスについて調べるまでは、ハワイのエネルギー強い説について、「ほほー」と単に感心しているだけでしたが、この説が根拠がないものではないことがわかってきました。 世界にオブシディアンを産出するところは多々あり、その中で今もなお火山が活動中のところもあります。 なのになぜ、ハワイが特にエネルギーが強いと言われるのか? それは、ハワイが「ホットスポット」だからです。 ホットスポットとは、地表の一箇所に継続的にマグマが供給される場所のことです。 この位置は、プレートの動きに関係なく一定していまず。 これは、プレートよりもっと下の深部マントルにマグマの生成源があるためだと考えられています。 地下の遙か下で、マグマが定期的に供給される……マグマはマントルのとけたもので、マントルよりも軽いので、一定量蓄積すると地上に昇ってきて、地表に火山を作ります。 昇ってくる場所は一定なのですが、マグマが昇ってきて次の塊が続くまでの間に、地球表面のプレートは動いてしまい、昇ってきたマグマは次の新しい火山を作ることになります。 これがハワイです。 ハワイ島が位置するプレートは、北西方向に動いているので、地図を見ると、島もほぼ等間隔でその方向に並んでいます。 つまり、カウアイ島、マウイ島。オアフ島……の順に古いわけです。 対して日本は、太平洋プレートがフィリピン海プレートやアジアプレートの下に沈み込む場所にあります。 プレートが別のプレートの下に潜り込むとき、プレート同士で摩擦が起き、その熱でプレートが溶けてマグマとなって昇り、潜り込まれる方のプレートの端に火山ができることがあります。 日本はこの例にあたります。 つまり、日本とハワイでは火山の成り立ち、マグマの供給深度がまったく違うのですね。 地球の奥底からやってきたマグマでできたハワイのエネルギーが強いというのは、パワーに鈍い私でも頷ける話です。 あとは、どなたか日本のオブシディアンとハワイのオブシディアンを比べて下さると 心強いのですが……。 (2004年8月28日、ブログ掲載) |
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