ペルー産 ロードクロサイト

薔薇色の薔薇の石





 やっぱり薔薇色

「ヅケのマグロ色」のロードクロサイトらしからぬロードクロサイトもいいですが、ロードクロサイトはやはり薔薇色でしょう。

こちらはペルー産。
写真に写っている結晶の大きさはひとつで4ミリくらいあるでしょうか。
色はちょっとオレンジがかった華やかなサーモンピンク。
こんな結晶がしっかりついた4センチほどの母岩付き標本がなんと
500円!

2004年末の池袋ショーで買ったものですが、どうやら二つに割れてしまったために激安になったようです。
しかし、割れたといっても粉々になっているのではなく、パキッときれいに割れた感じで、結晶そのものにはほとんどダメージがありません。
破片を合わせると4センチくらいになります。それにしても500円とは、本当にラッキー!

やはり、ロードクロサイトはこういう華やかなピンクでなくては。
ロードクロサイトという名前自体、ギリシャ語で「薔薇色の石」という意味になるようです。

 
薔薇色の影の黒

ガボン産ロードクロサイトのところで「菱マンガン鉱物」とは、何と色気のない名前だと嘆きましたが、これは、結晶の形と(菱形になることがある)、マンガンを含む鉱物であることにちなんでいます。

名前も色も似ていて紛らわしいロードナイトもマンガンを含む鉱物で、かつてローズ・クォーツの色が何による発色であるかわからなかったころは、マンガンによるピンクではないかと考えられたこともあるようです。

ロードクロサイトやロードナイトを見ていると、マンガン=ピンクの発色と考えてしまいますが、
マンガンを多く含む鉱物の多くは黒いものが多いです。
ほんの少しの割合と化学組成の違いで、こんなに色が生まれるのですから、鉱物の世界は不思議がいっぱいですね。

日本でも青森の尾太鉱山や北海道などから鉱山の副産物として美しいロードクロサイトが産出しましたが、鉱山の閉山により、なかなか目にすることができなくなりました。
……といっても私は、まだ産出されていたころのことを知るよしもないのですが……。
そう言われれば、うちの尾太水晶のひとつに、ちょっとだけロードクロサイトが付いています。

ロードクロサイトといえばピンクというイメージですが、産地によっては真っ赤な結晶も産出します。
鉄分が多くなると赤みがますのだという説があるそうです。
美しい石ですが、高度が3と柔らかいので扱いには要注意。
特にブレスレットになっている場合にはあちこちにぶつけないようにしなくてはなりません。

 おいしそうなピンク色

おまけに写真をもう一枚。
同じ産地ですが色が違う標本です。
こちらは、ロードクロサイトの結晶の上を水晶が覆ったもの。ドゥルージーになっているので、
ちらちらと光を反射し、ロードクロサイトをやさしい色合いに変えてみずみずしく見せています。


(2005年1月10日、ブログ掲載)




 

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