ネパール産 ドラバイト

琥珀色を重ね……





 才色兼備!

「トルマリンにない色はない」とさえ言われる多彩な石、トルマリン。
とても複雑な組成を持つ石で、主成分によって多くの種類に分類されていますが、ひとつの石に2色、3色が同居する様を見ていると、「ない色はない」という言葉もあながち誇張ではないように思えてきます。
硬度も7〜7.5と十分硬く、宝石としても用いられるので、原石派石好きさんだけでなく、ルース派、ジュエリー派の人にもトルマリン好きな方は多いのではないでしょうか。

ところが……我が家ではトルマリンは
圧倒的少数派
数の少なさではカルサイトといい勝負です。

水晶やフローライトにくらべて結晶の形にさほど変化に富んでいないから?
などと、理由を考えてみましたが、案外、この上トルマリンにまで手を出したら大変だ……という
無意識のなせる技かもしれません。

そんな数少ない我が家のトルマリンの中で、その大きさで一番目立っているのがこの石。


 渋いけれど好き

ドラバイト(苦土電気石)
です。

和名の「苦土」とはマグネシウムのことで、ドラバイトはマグネシウムを多く含むトルマリンということになります。

色は「茶色」。
でも、個人的には「深い琥珀色」とか「コーヒー色」と表現したいところです。
ちょっと見には黒いけれど、光に透けて豊かな色を浮かべる……コーヒー好きの心をくすぐる色合いです♪

一般に売られている色つきトルマリンにくらべてずんぐり逞しい結晶の形も好みです。
この太さ、鉄電気石とも呼ばれる黒いトルマリン、ショール・トルマリンに似ているかも、と思った方は大変鋭い!

ドラバイトはショールについで多く採れるトルマリンで、どちらもマグネシウムと鉄を含んでいます。
鉄よりもマグネシウムが多ければドラバイト、鉄の方が多ければショールというわけです。

ご存じの方も多いと思いますが、他のトルマリンについてちょっとまとめてみます。


 トルマリンいろいろ

●鉄電気石
 (ショール)
不透明黒。鉄を多く含む
●苦土電気石
 (ドラバイト
茶色。鉄よりマグネシウムが多い。
●リチア電気石
 (エルバイト)
さまざまな色あり。リチウムを含む。
ルベライト 赤(赤ピンク)。
その色はマンガンによるもの。
インディコライト 濃い青。染料の名前にちなむ。
鉄による発色。
エルベライト 緑。鉄による発色。
シベライト 赤紫色。
アクロアイト 無色透明。
アクロは「透明」アイトは「宝石」の意味。
パライバ・トルマリン ブラジルパライバ州で採れるトルマリンで、銅の混入により、若干緑がかった水色をしている。
蛍光を帯びているように見える美しい色で、トルマリンの中では最も高価。
●灰電気石
 (ウバイト)
カルシウムを含む電気石。緑。
鉄が多くなると黒くなる。
石灰苦土電気石としてカルシウム分、マグネシウム分に富んだものを言うとされることもあります。
●リディコート電気石
 (リディコタイト)
リチア電気石に似ているが、ナトリウムではなく、カルシウムを主成分とするのが特徴。

このように主成分や色によって名前が違うほか、2色のものをバイカラー、3色をトリ・カラー、多色のものをパーティ・カラー、真ん中がピンク、外側が緑色のものを「ウォーターメロン」、結晶の先端が青いものを「ブルー・キャップ」など、その色の多彩さの分名前も多彩で、「えーと、どれがどれだっけ??」と迷うこともしばしば。

もしかしてコレが原因!?

(2005年2月22日、ブログ掲載)


 

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