トルマリンは怖い パキスタン(もしくはアフガニスタン)産のグリーン・トルマリンです。 「トルマリンは、ハマるとコワイよ〜」という、声をあちこちから聞きながら、それでもちまちま増えていく 色合い豊かな宝石鉱物を前に、 「トルマリン単体じゃなくて、あくまでも母岩付。グレードじゃなくて景色重視!」 ……と誰にともなく言い訳したくなる今日この頃です。 そう! 私が惹かれるのは、スッキリした単結晶じゃなくて、何本か結晶が集まったり、母岩にくっついたりしているもの。 クラックが、透明感がなどと、贅沢は申しません(たぶん)。 そうでなければ、怖くて手が出せません。 トルマリンという鉱物の色合いは魅力的なので、意識的にブレーキを掛けなければ。 いろいろ泣き言が入りますが、色合いがきれいで透明感があり、しかも母岩が美しい石を見つけると顔がほころびます。 写真の石は差し渡しで2センチ強。 なかなかの透明感を持つアップルグリーンのトルマリンと、これまた透明感のある水晶が母岩になっています。(一部結晶面があるので、石英ではなくて水晶と呼びたい) 結晶の舞台装置 母岩は、石としては脇役でなかなか注目されませんが、母岩が美しいと、石そのものが引き立ちます。 その点、透明感がある石英(水晶)は、母岩としては最高クラス。 石英(水晶)といっても白濁してしまうものが多いので、安くて透明感がある石英母岩の石は見逃せません。 また、母岩はその石の産状を物語るものでもあります。 本格的な鉱物の知識が乏しいので、私ごときではなかなか読み解けませんが、それでも石英や長石がトパーズが一緒になってくっついている石を見ていたりすると、それがペグマタイトであり、その場所が地中のマグマに起源を持つ地質なのだとわかってきたり、ユーラシアとインドがぶつかったそのエネルギーが想像できたりと、石が生まれた場所のドラマがかいま見えるような気がしてきます。 石にパワーがあるというのなら、それは神話でも幻の大陸でもなく、石を生み出した大地の力、いまだ蠢き続ける地球の脈動が現れたものではないかと思うのです。 2006年11月20日、ブログ掲載 |
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