ネパール産 アクチノライト/水晶

返り討ち




 勧めて、勧め返され

ミネラルショーでは、複数日通い詰め、すっかり財布の中身が軽くなると、会場で出会った石好きさんに、「この石いいよ〜」と「アクマのささやき」をしてしまいます。ろころが、今回の石は、ずばり自分好みの未練石をお薦めしたところ、
「え〜、これはKUROさんの石でしょう、買わなきゃ!」
……と逆に勧め返されて買ってしまった、「返り討ち」の石です。
はい、時々返り討ちにあいます、私。

ヒマラヤ水晶です。ガネーシュ・ヒマール産です。
母岩からざくざく生えたアクチノライト(緑閃石)の上に水晶が結晶し、水晶にもアクチノライトがざくざく刺さっています。
母岩から生えたアクチノライトやアンフィボールを芯にしたように結晶している水晶はちょくちょく見かけますが、この石の場合は、芯というにはちょっとずれていて、アクチノライトがたっぷりはみ出ています。

細かな緑泥が降りかかっているのか、全体的にほこりっぽいような雰囲気で、アクチノライトもやや灰色がかっているので、「アクチノライト入りヒマラヤ水晶」としてのグレードは、飛び抜けて高いわけではありません。

しかし、母岩付で、アクチノライトと水晶の産出状況がよくわかり、しかもワイルドな雰囲気はちょっと得難いかも……。
欲しいけど、財布が……あああああ。……という状況で、似たような趣味の石好きさんにお勧めしたところ、まんまと返り討ちに(笑)。
でも、1000円ちょっとだったので、思い切って買って正解でした。

 
それでもすてき

前述したように、ちょっとほこりっぽいような感じで、(実際ほこりホコリだったとしても、とてもとても水洗いできません)
色合いもいまいち。そのうえ、写真に撮ろうとするとこれが意外に難しい。
いつものセッティングでは、最大の見どころであるざくざくアクチノライトが影になって、ちっともすてきに写らないのです。

仕方がないので、撮影セット(箱+画用紙)をいつもとは逆にセッティング。逆方向からの光で撮りました。いつもは左からの光ですが、今回の写真では右。
ところが、この方向で光を入れるには、時間がちょっと夕方にならないとダメなのです。
おかげで、光がかなり黄色っぽくなって、補正をしてはみたものの、本来の色からさらに色味が消えてしまったような……。

しかし、逆にそれが幸いして、アクチノライトざくざくのワイルドさが際立って写ったように思います。
物理的に、さわりまくるのには適さない石なんですが、人の手を拒むような厳しい雰囲気が……カッコイイです。

2006年12月11日、ブログ掲載
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