ねらいはミネラルショー どうせねらうならミネラルショー……と思うのが、インド産の沸石類です。 沸石はさまざまな種類の鉱物を含むグループ名で、スティルバイト(束沸石)、ヒューランダイト(輝沸石)スコレサイト(スコレス沸石)などは比較的おなじみです。 アポフィライトなどと共生することも多いです。 ミネラルショーでは、インドブースにずらりと並び、淡い色合いではあるものの、ユニークな形と輝きで目を惹きつけます。 ところが、ショー以外で買おうとすると、以外に実店舗では扱っていなかったり、webショップで見かけても、あまり数と種類が多くありません。 すらりと並ぶ中から、よりどりみどりで選べるのは、やはりミネラルショーならではの醍醐味なのです。 毎回同じような品揃えに見えるインドブースも、よく見れば微妙にラインナップが移り変わっていきます。あるショーでは、カバンサイトが多かったかと思えば、別の時には輝沸石が豊作だったり。 2006年の池袋ショーではインド・ミネラルはやや大きめのアポフィライト、スティルバイトと、球状フローライト。 いつもは会場全体で数個見かける程度なのに、今回は質はいまいちですが、いつになく多く見かけました。 小さくて、きれいで、安かったらもう一個。 ……と思ってインドブースを漁っていた私は、別の石に目を留めました。 「ステラライト」 灰色の硬そうな母岩。岩の内部の空間に結晶したものを割り出したのでしょう。 母岩のくぼみに半透明の鉱物が半球状に結晶しています。フローライトではなく、沸石のようです。 半透明の輝き、きれいに半球を作る結晶の端正さ、母岩とのバランスも抜群! 沸石類は実に多彩で、私はごく一般的な種類しか見分けられないので、この沸石(らしきもの)が何かわかりませんでしたが、見た目の美しさにクラリ。 「この鉱物は何?」……と身振り手振りで尋ねると、「ステラライト」。 ……あ、ステラ沸石ですか。 名前はかすかに覚えがありますが、これがそうかとしみじみ見るのは初めてです。 由来は星かと思ったら 家に持ち帰り、写真を撮りながらじっくり眺めてみましたが、見れば見るほど端正です。 まるで、ガラス製の現代彫刻のようでもあります。 調べてみたところ、スティルバイト(束沸石)と混同されていたこともあるようで、写真のような半透明シャープな結晶だけでなく、オレンジ色を帯びたもこもこした感じの結晶も見つかりました。 ひょっとすると、これまでスティルバイトだと思っていたものの中には、ステラ沸石もあったかも。 母岩は、玄武岩のようです。 この石の見どころのひとつは、母岩のバランスの良さ。 主役であるステラ沸石をちょうどいい具合に見せるトリミングがみごとです。 最後にひとつ。 私はずっとステラ沸石のステラはStella、イタリア語の星のことだと思っていたのですが、由来は人名でした。 ドイツの探検家で動物学者のG.W.Stellerのにちなむのだそうです。 2006年12月20日、ブログ掲載 |
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