地味石トリオ? パキスタン産の長石&ショール(黒トルマリン)&マイカ(雲母)です。 全体的にモコモコと不定形っぽく写っているのが長石、写真では長石にはさまれて上下に細長く光を反射しているのがショール、ショールの脇に薄い板をたくさん重ねたように写っているのがマイカです。 長石は不透明白で、ムーンストーンではなく、ショールはご存じのように不透明黒、多彩なトルマリンの中では地味な存在です。 マイカは、写真の角度からでは見えませんが、ちょっと☆(星)を思わせる形になっていて、スターマイカ……と言えそうな感じですが、やや結晶の箸がボロボロしていて、やはり地味かもしれません。 視点を変えれば、パキスタンの北部らしい取り合わせですが、「この石には○○というパワー(効能・力・意味)があります」というパワーストーンの世界では、地味地味トリオになってしまいます。 地味じゃない! しかし! 私はこの石を地味とは言わせません。 先ほどショールを包み込む長石を不透明白と書きましたが、写真では黄色っぽく写っています。 これは、黄色っぽい夕日で写したからではありません。 石の真ん中あたりをよーくご覧下さい。長石の表面が油膜のような虹色を帯びています。 つまり、これは長石の「アルケミスタ」。 要するに、長石が何か別の鉱物に薄く天然コーティングされた、天然アクアオーラになっているのです。 写真では一部分しか写りませんでしたが、長石全体が黄色っぽく見えていることからもわかるように、コーティングは全体に及んでおり、石の向きを変えると、でこぼこした長石のいろいろな面に虹が浮かび上がります。 ショールの表面に、天然コーティングの虹は見えませんが、負けず劣らずツヤツヤ真っ黒です。 取り合わせは地味だけど、色と透明感に恵まれた宝石鉱物や、透明きらきらの水晶の隣に置いたら、やっぱり地味かもしれないけれど、でも、こういう石って好きだなあ。 同じ種類の別の石ではなく、この石、代わりのないこの石がいい! そう言える石に出会う喜びです。 2007年3月5日、ブログ掲載 |
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