中国産 ヘルビン入り水晶

菜の花咲いたか




 2007ツーソン品

中国は湖南省ヤオガンシャンのヘルビン入り水晶です。
大きさは片手にずっしり、KURO的には大型。
ちょっとずんぐり目の水晶がいくつかくっついた重量感ある形に、淡い水色のフローライトがちょこちょこくっついています。
写真では真正面に見える結晶、およびそのほかの結晶の錐面部分が黄色く見えていますが、これが、
ヘルビンです。

ヘルビンは、英名はHelvine、和名もヘルビン
ヘルバイト(Helvite)と呼ばれることもあります。
ベリリウムを含む珪酸塩鉱物なんだそうです。
……白状しますと、私、ヘルビンなんて鉱物は、名前しか知りませんでした。
ちょこっと「ヘルビン」で検索なり画像検索なりしてみて下さい。
黄色〜褐色、あるいは黒っぽい正四面体の結晶が出てきます。
要は、結構地味で、鉱物系に足を突っ込んでいるとはいえ、半ば「きれいな(または変な)石が好き!」と言っている、すきま系石好きには、かなり縁遠い石。

……ヘルビン単体ならば。

 
ヘルビンのレアもの。

ヘルビンという鉱物は、普段あまり目にすることはありませんが、(私が注意していないからかもしれません)日本でも産出するようです。
ところが、このヘルビンが水晶に内包されるとなると話は別。
産地がぐぐぐっと限られ、内包されたヘルビンが、黄色く美しく発色するのは、ヤオガンシャンのもののみ……らしいです。

ここでヘルビン部分をアップ。



黄色くつぶつぶしているのがヘルビンで、錐面の一層下で、ファントムを形成しているのが見えます。写真は、ファントムをちょっと裏側から見るような角度で写しています。
このヘルビン入り水晶は、表面がややマットになってしまうことが多く、そのためにヘルビンの結晶をクリアに見るのが大変なのですが、ルーペなどでじっくり見ると、菜の花かタンポポのような、明るくあたたかい、スプリング・イエロー!

 
今後にも期待

そのほかの産地だと、水晶(石英)の表面になんだか黒っぽくすすけた結晶がくっついた感じだったり、色がいまいちだったり。
この美しい色合いは、ヤオガンシャン産の特徴なんだそうです。
鉱物単体としてはあちこちに産地があるのに、水晶に内包されてきれいなものとなると、とたんに産地が限られてしまうあたりの状況は、かのアホーアイト入り水晶と似ています。

唯一の救いは、ヤオガンシャンからは、今も続々と鉱物が産出していること。
そのうち、紫のフローライトと、黄色いヘルビンが一緒に内包された、ゴージャスな水晶が出てこないかな……。
なんだか、中国って、何でもあり(悲しいことに、偽物も含めて)というイメージがあるので、ついつい期待してしまいます。

2007年3月15日、ブログ掲載
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