局地的ブーム さて、ミネラルショーともなると、やはり、珍しい石や新しく発見されたという石に注目してしまいます。 そういう石を、実際に手にとって選ぶことができるのが、(英語ができる人なら、お店の人に話を聞くことも可能)ミネラルショーの醍醐味の一つではありますが、石の絶対量の多さも見逃すことはできません。 絶対量が多いということは、おなじみの石であっても普段とは比べものにならない数を見て、選ぶことができるという、選択肢の多さを約束してくれるからです。 おなじみの種類の石であっても、石の表情は一つ一つ違います。 中には、「おお!」と言いたくなるような個性を持った石もあります。 「変な石」が大好きな私のチョイス条件には、「石の個性」というのは見逃せない重大ポイント。 「個性」というポイントで石探しをすると、申し訳ないですが、「○○石の意味は◇◇◇◇」というおおざっぱなパワーストーンの解説は、もののみごとに右から左にすっぽ抜けます。 否定はしませんが、目の前の石にとっては意味をなさなくなってしまいます。 たとえば、先日紹介したアメシスト・ファントム・エッグも、石の種類として言えば、「ファントム」あるいは「アメジスト・ファントム」ですが、では、一般的に言われている意味がこの石に当てはまるかと言えば……? まあ、どうでもいいという感じになりますね。 レア石・新発見石を見つけるのは、運とタイミングですが、個性石を見つけるのは、体力・気力・見る目勝負。時に昼ご飯を忘れるほどの勢いで石を見て回り、その中から個性ある石を探し出したときの満足感! やみつきになります。 今回(2007年)の新宿ショーの希少性・新発見部門の石がローズ石だとすれば、個性部門の石はこちら。 ルチル入り水晶です。 レッドルチルと言ってもいいですが、このふんわりした色は「赤」というのともちょっと違うかも。 実は、平べったいドーム状に磨かれた中にぎっしり内包されているのではなくて ごらんの通り、密度はそんなに高くないのですが、上の写真のような角度で見ると、なんともふんわりやわらか〜。 ルチルという内包物が、こんなにも優しい色で、こんなにも河合らしくしなやかな表情を見せるとは! この内包物が角閃石ではなくてルチルであると判断した理由は、毛並みが輝いているように写っているその光沢。これはルチルの金属光沢です。 そしてしなやかさ。 角閃石もしなやかですが、どちらかというと長さが短くてもさもさからまった感じになりがちです。 繊維状の結晶が長くなると、フェルト状にからみます。 そんな様子がなくてしなやかにふさふさしているのはルチルの特徴。 よく見るとやや太めのルチルもちょこっと内包されています。 ドーム状に磨かれたガーデンクォーツを「シャーマニック・ドリーム」と呼ぶそうですが、その心は「石の中に異世界を見る」ということだと思うので、この石だって、ガーデンクォーツではないけれどりっぱに「シャーマニック・ドリーム」。 この世ではない別の世界に日が昇り、世界が燃え上がるように目を覚ます、その壮大な一瞬。 ああ、このふわふわの中に寝ころびたい! 2007年6月9日、ブログ掲載 |
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