鉱物名ではなくて宝石名 サンストーンと呼ばれる石があります。 ムーンストーンと呼ばれる石もあります。 ここでちょっとはっきりさせておきたいのですが、サンストーン、ムーンストーンという鉱物があるのではなくて、長石にヘマタイトや銅の薄片が内包されてきらきら輝くものをサンストーン、カリ長石の中で、独特の層状構造により、ふわっとした月光のような光が浮かぶものをムーンストーンと呼んでいるのです。 宝石名です。 つまり、条件を備えていればサンストーン、ムーンストーンですが、同じ成分、結晶の仕方でも、極端に言えば、同じ結晶であったとしても、別々にカットされたときに、きらきらや月光のようなシラーという要素を満たさなければ、サンストーン、ムーンストーンと呼ばれないということです。 ……というように、見た目で命名されているわけですが、そのために両方を兼ね備えた石、というのも存在します。 両方 つまり、ムーンストーンの条件である月光のようなシラーを持つ長石にヘマタイトのきらきらが内包されれば、それはサンストーンであり、ムーンストーンでもあるということ。 そういう石が実はあります。それが、今回の写真の石。 小さいルースの上、シラーとヘマタイトを同時に写すのが大変! それでも、なんとかヘマタイトの薄片が内包されているのと、石の左側、光が写り込んでいるあたりがうっすら青白く光っているのがおわかりいただけるでしょうか。 これは、ロシアの石。 ムーンストーンとして思い浮かべる、透明や白い地の石ではなく、部分的に白かったり黒かったりする石ですが、青白い光とラメのようなきらきらが浮かぶ様子は、なかなかおもしろいです。 惜しむらくは、なかなか見かけないこと。 見つけようと思ったらミネラルショー……ですが、意外に高い。 小さいルースでやっとゲットしたもの。 でも、太陽と月を同時に兼ね備えた贅沢な石。 探す手間は、惜しめません。 あとは写真でがんばらねば。 2007年6月17日、ブログ掲載 |
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