同じか、違うか エンジェル・クォーツと呼ばれるブラジル産の水晶です。
ちょっとふわふわした感じの白〜黄色っぽいファントムが中に入っています。 さて、この石を「エンジェル・クォーツです」と言いきってしまうのは、実はなかなか大変です。 大変その1。 私は、この石を「エンジェル・クォーツ」としてではなく、 「アンフィボール・ファントム入り水晶」として買いました。 大変その2。 2007年の新宿ショーで、見かけがそっくりで産地が同じブラジルである石が、 「エンジェル・クォーツ」として売られていました。 大変その3。 ネットで「エンジェルクォーツ」として調べると、いくつかの石がヒットします。
勘違いの拡大再生産を防げ さて。どうするべきか。 鉱物に頭をつっこんだ石好きをやっていると、困るのがこういうとき。 楽しい名前がついた石は嫌いではないですが、価格とグレードを天秤にかけた結果、買うとなると鉱物ショップなどで「名無し水晶」として買うことが多いのです。 名無しというのは、ただ「水晶(Quartz)」とだけ記されていたり、今回のように「アンフィボール(角閃石)入り水晶」と記されていて「エンジェル・クォーツ」とは書かれていないと言う意味。 で、単に「水晶」としておくよりは、楽しい名前で呼んだ方が、おもしろい。 どうしてそういう名前が付いたのかという目で見てみるのも、おもしろい。 しかし……「角閃石入り水晶」として買ったこの石が、「エンジェル・クォーツ」であるのか違うのか、判断するのが意外に困難なのです。 見た目そっくりな石が「エンジェル・クォーツ」として売られていた。 だから今回の石も「エンジェルクォーツ」と言ってしまっていいのでしょうか? 見た目が明らかに同じというのは、かなり有力な証拠ですが、そのお店の「エンジェル・クォーツ」の解釈が間違っていたら? 他の石でも石のイメージ的な側面に詳しくないお店が、無理にイメージ的に石を売ろうとして、「これはエレスチャルと言いまして、7種類の鉱物が入った珍しい水晶なんですよ〜」なとど、エレスチャルとスーパーセブンを混同して説明していたりします。 それをそのまま「これがエレスチャルなのね」と思いこんでしまったら、間違いの拡大再生産です。 それを防ぐためには、複数の情報元から重ねて確かめなくてはなりません。 そのためにはネットで検索です。 判断する材料 まずは、産地。 産地が、できれば国だけでなくもっと詳しい産地まで一致すればかなり心強くなります。 次にネーミング者。 その名前を付けた人がはっきりしているならば、なるべくその原典にあたって、その名前が示す条件を確認してみなければなりません。 また、ネットでは「これこれこういう水晶をエンジェル・クォーツと言います」と、説明しているサイトがあるかもしれません。 実際、今回はそういうサイトがあったわけですが、困ったことに複数あります。
これらの「アンフィボール・エンジェル」は、産地がやはりブラジル。 見た目は今回の写真とかなり似ています。 写真の石も、表面が磨りガラス状でよく見えませんが、アンフィボールであるように思われます。 結果、「エンジェル・クォーツ」と言ってもいいのでは。 ……とまあ、こういう行程で、名前と石とをすりあわせているわけです。 名前が付いているから、誰かが名前と説明を付けたから、そのことが石に意味や力を与えるわけではない。 なのに、名前なしにはその石を見分けるすべがない。 それはとても変なことだと思うのですが……。 2007年7月22日、ブログ掲載 |
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