産地不明 クロス・アゲート


手仕事バンザイ




天然模様?人工模様?

ロス・アゲートです。
ちょうどボタンくらいの楕円形の淡いクリーム色のカボションに、赤い十字架模様がくっきり。

これはたまたまこういう模様になっているのではなくて、意図的にこのような模様になるように磨いています。そのため、扱っているお店には、よく似た十字架模様の石がころころ。

「加工(染め)じゃないか?」という声がありますが、私はとりあえず天然説に一票

なぜならば、カルセドニーやアゲートは確かに染めやすい石ではありますが、このように染めるのは、意外に難しいのではないかと思うのです。

以前、アゲートを染めるには、塊の状態で染料に放り込み、染めてからスライスするのだと聞いていましたが、最近聞いた話では、その方法では染まりが悪いので、スライスしてから染めているのだということでした。
それにしたところで、スライスしたアゲートを染料の中にどぼどぼどぼ……でしょう。
結果としてアゲートの層ごとの結晶の大きさの差や、元から不純物として含まれていたものの色などで色に差ができるのです。

ではクロスアゲートのようなものを染めるとしたら?
染めてから磨いたとしても、染めのアゲートを見ればわかるように、全体的に色が入り込んでいます。染めたら、地のクリーム色の部分も染まってしまうでしょう。

クロスの部分だけ染めるには?
「レーザーで模様を描いた」と称するアゲートを見たことがありますが、マジックとかそういうもので書いたかマスキングしたような、いかにも加工しましたという感じでした。
レーザーでどのようにすれば可能なのかがわかりませんが、クロスアゲートは「いかにも加工」ではないので少なくともそれと同じ方法ではないでしょう。

クロスアゲートは、よく見るとクロスの部分にひび、もしくはしわのようなものが入っていて、そこから色が付いているように見えます。

色が付いていない、ひび(しわ)のみのものをカットして、そこに染料を載せる。
ひび(しわ)を彫り込んで染料を……(以下略)。
しかし、このクロスアゲートはさほど高価なものではないので、そこまで手間をかけるとは思えません。手間をかけるなら、天珠のようにもうちょっといろいろな模様があったりしそうです。

そんなわけで天然説に一票。
たくさん採れるアゲートの中から丁寧に模様の部分を切り出した、手仕事の勝利ということにしておきたいです。

2007年7月30日、ブログ掲載
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