ブラジル産 アンフィボール入り水晶

風の影




清流のように

IMAGE2007の戦利品石。
ブラジル産のアンフィボール入り水晶のポリッシュです。

ややグレイな感じの繊維状アンフィボールが、風にたなびくように内包されています。

その美しさ!
角度を変えてみると、繊維状のアンフィボールが光を反射して、見事な「毛並み光沢」。
ビーズでおなじみのタイガーアイも、アンフィボールの一種であるクロシドライトに石英が染みこんだものですが、写真の石は水晶の分量がずっと多め。

タイガーアイのように、繊維状のものがぎっちり平行に結晶しているところに石英が染みこむなら、まだ想像もできますが、写真の石のように、繊維と繊維の間に空間がある場合、石英が結晶して固定してしまうまでの間、いったいこの細い細い繊維は、どんな状態になっていたのでしょう。
また、写真で見るとわかるように、極細繊維は微妙にたなびき、あろうことか、先端が不思議な具合に曲がっていたりします。
こんな状態を、徐々に結晶していく(はず)の水晶が、どうやって固定できたのでしょう。

いつもながら、不思議で仕方がありません。
そんなことあるはずがないと思いつつ、熱水の中でゆらりゆらりと種火いていたアンフィボールの繊維を「まるごと瞬間冷凍!」という感じで、ある程度の大きさの石英が一気に、しかも一瞬にして結晶したと考えたくなります。

原石派石好きではありますが、こんな不思議で美しい内包物のためならば、磨きでも全然まったくOKでございます。

地下深くの熱水の中、あるはずのない風の動きを現すような……。
もしも、荒野を吹く風が目に見えたならば、こんな感じに違いない。
そんなイメージでタイトルは「風の影」

2007年10月19日、ブログ掲載
写真および文章の無断転載・転用はご遠慮下さい。推測・個人的意見が混じっています。



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