ブラジル産 赤ルチル入り水晶

赤と銀と




赤に銀の輝き

Iルチル入り水晶(磨き)です。
2.5センチほどの小さな磨きポイントの中に、赤いルチルがふさふさと内包されています。
実物は、写真よりやや渋めの赤煉瓦色……というかんじでしょうか。
しかし、密度はご覧の通りの
ふっさふさ
根本の方から先端に向けてきれいに生えそろっているので、まるで水晶の中の炎。

さて、ルチルといえば金紅石。酸化チタンの鉱物です。
石の本を覗いているとちらりちらりと
変な説明を見つけます。
曰く、
「ストロベリー・クォーツには細かなルチルの結晶が含まれています」
「(ルチル入り水晶の説明で)赤い針が内包されて、赤く見える水晶をレッドルチル、ストロベリー・クォーツといいます」
……まあ、ストロベリー・クォーツはゲーサイト入り水晶に限るときっちり決められているわけではないので、赤いから苺だと言っても、だから間違いとは言えないわけですが、
こういう水晶をストロベリーと呼んでいるところは、見かけないような気がします。

ストロベリー・クォーツの中の、細くて赤い内包物をルチルだと言っているところもありますが、それもどうでしょうか。
いろいろルチルを見ていますが、「短い針状で水晶の中全体に散らばって内包されている」ものは、見かけていないような気がします。
部分的に短い針状になっている場合がありますが、あくまでも部分的で、ストロベリー・クォーツの内包物のようにきれいに散らばっているものは見ていません。
あるとすれば、一部のローズ・クォーツとジラソルで、「針状の内包物が見えるような気がする……」という程度のもの。
これは短い針状のものが無数に縦横無尽に内包されていますが、ルチルかどうかは定かではなく、赤くありません。

ルチルと間違われる内包物もいろいろあります。
その中でこの赤い内包物をルチル! と言ってしまうのは、その輝き。
いろいろな角度から見ると、繊維状内包物の表面が
銀色に輝きます。
普通に見ていると赤いのに、角度によって現れる銀色。
これぞルチルの特徴!……と個人的に思っているのですが。

さらにルーペで見ると、細い細い内包物なのに先端までがくっきりシャープ。
角閃石だと細くなるとフェルトのように絡まって見えたり、細かく縮れるように曲がっていたりします。

もちろん、お店の人もルチルだと言ってくれましたが、一応は自分でもチェック(笑)。疑っているわけじゃないんですが、自分がルチルの特徴であると思っている点を確かめるために。

赤い炎のようなルチルなのに、角度によって銀色に輝く……。
ホットでクール、その相反する表情が魅力です。

2007年11月9日、ブログ掲載
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