長野県産 黒曜石

たなびく銀の筋




真っ黒だけじゃない

I
国産の黒曜石です。産地は長野県の和田峠
現地に行って採取してきたという人からいただいたので、紛れもなく国産黒曜石!
ありがたや。

ころころ一袋見せていただいた中から真っ先に選んだのは写真のひとかけら。
大きさは2.5センチほど。
一番小さくて、それゆえに光に透けて内部の白っぽい筋模様を見せてくれた石でした。
銀色をさっと刷毛ではいたような。そんな美しい模様です。

黒曜石、オブシディアンというと思い浮かべるのが真っ黒な石。
しかし、実際にはレインボー・オブシディアンやゴールデンシーン・オブシディアン、スノーフレーク・オブシディアン、マホガニー・オブシディアン、スパイダーウェブ・オブシディアン、そのほか名前が付けられていないさまざまな表情を持つ石があり、真っ黒というだけでは片づけられない石なのです。
この和田峠の黒曜石も、大きいものはくすんだ黒に見えましたが、小さなこのかけらは、ただの黒ではないのだということを教えてくれました。

最近では、火山瑠璃と呼ばれる色鮮やかな石が、「黒曜石」というような説明で売られていますが、何となく青っぽい……ならばともかく、蛍光グリーンとでも言いたいような鮮やかな緑などを見ると、どうにもこうにも天然物には思えません。
こそこそと検索していたら中国サイト(?)で電子器機を作るときの副産物である……というような説明を見つけました。
(※ネット翻訳で拾い読みしているので、正確さはちょっと心配です)

黒曜石もガラスですが、やはりどこか大地を思わせるアースカラーのニュアンスがあってこそ。
それでも、深い青のものならばあってもいいかも……と思いましたが、蛍光色のものや、あまりにきれいな色のものは勘弁して欲しいです。
綺麗なものが嫌いなのではなくて、無理にオブシディアンと呼んだり、天然だと言うことにしないで欲しいものです。

もしかしたら、中には天然のものも混じっていたりするのかもしれませんが、天然ではないモノを天然といってしまえば、それはごまかしであり「偽物」ということになります。
そういうものが混じってしまうことで、もしかしたらあるかもしれない「本物」までが、まとめて「偽物」扱いされてしまいかねません。

ブラジルのミナスジェライスの地中から見つかる人工ガラスが「Vidro na Terraとか「Land Glass」「Ground Glass」と呼ばれていると聞きました。
人工、天然ではなく単に「地中から見つかったガラス」という意味合いでそう呼んでいるのだそうです。

綺麗なものはきれいなのですから、潔く認めましょうよ。

ちょっと話がずれたので、和田峠の黒曜石をもう一枚。
こちらも白っぽいような、銀色のような色むらがあるようですが、大きいだけにはっきりとは見えません。
微妙に透ける色合いが、ちょっといい感じ。


2007年11月18日、ブログ掲載
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