産地のバランス 今回は、「中国産の石」ということでのご紹介です。……というのも、「MY STONES」のtopを産地別に分けてみたら、中国産が少ないことが判明。変だな、中国産の石は少なくないはずなのに。しまった、まだ雑記に登場させていなかったか! ……というわけで、中国産の石の登場です。 「鉄のバラ」と形容される、薄い板状のヘマタイトのボール状の塊の上に、乳白色の水晶が共生しています。 とある石屋さんサイトでは、チベットの方の産出だと記されていましたが、これは中国というところまでしかわかりません。 写真のような半透明で磨りガラス調の水晶のほか、もっと透明度が高いものや、水晶の表面をヘマタイトがコーティングしていて赤く見えるものもあります。 中国産以外では、薄板状のヘマタイトの塊と共生している水晶を見たことがないので、中国らしい特徴の水晶だと言えると思います。 白と黒はカメラ泣かせ ところでこの水晶は、実はちょっとばかりカメラ泣かせの石だったりします。 色の取り合わせが白と黒なので、水晶の方に合わせるとヘマタイト部分がまっ黒。 せっかくの「鉄のバラ」の花びらが写せません。 では……と、ヘマタイトの方に合わせると、水晶の部分の陰影がふっとびます。 半透明の水晶なので、陰影も繊細。それが写し取れなければ、水晶の部分は正体不明の白い光の塊になっちゃいます。 バックの色も難航しました。 普通、このような場合は白と黒の中間色である灰色のバックを用いて白と黒を両方浮き上がらせるようにしたいところなのですが、この石に限っては水晶の部分の白さが濁ってしまい、ヘマタイトは予想以上に黒っぽく写るのです。 いろいろ試したあげくに落ち着いたのは黒。 背景と石の間になるべく距離をとり、石の背後に光が回り込むように調整し、何とか石の影を写し取ったのが上の写真です。 黒いけれど花 古代中国では、水晶のことを石英、石英の方を水晶と呼んでいたそうです。 (その後日本に水晶や石英という言葉が入ってきたときに逆転してしまいました) 石英というのは「石の花」という意味だそうですが、この石のヘマタイト部分は、まさに花びらのような薄さで、「鉄のバラ」という呼び名も頷けます。 色こそ黒に近い濃い灰色ですが、この薄さ、この重なりはまさに花。 これを「バラ」と読んだ人のセンスに感心します。 (2005年27日、ブログ掲載) |
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