あこがれの赤 私は「変な」石が好き。 ヒマラヤ水晶が好き。 ロシアの水晶が好き。 ヒマラヤ水晶は、その雰囲気と輝きに惹かれているので、こと「変」となると軍配はロシアに上がると思われます。 ロシアでダルネゴルスクときたら、私にとっては「イコール変」。 かの産地でまともな水晶を見ると「そっちの方が変」と思ってしまいます。 このほどさように「変」な水晶のメッカと勝手に決めているダルネゴルスクでも、栄枯盛衰といいますか、以前は割と見かけていたのに、このごろ少なくなってきた……という水晶があります。 石好きでしかも変な石が好きだというのに、ロシア石歴は思ったほど古くないので、「以前はこんな石があったのに」と聞いて悔しい思いをする……という事態が発生します。 ネット上で拝見するコレクションを見るたびに「こんな石が欲しい〜!」と(こっそり)叫んでいるわけですが、そんななかで、運良く手に入れられた石があります。 ダルネゴルスクの「赤水晶」です。 赤といってもやや色が淡いため、「オレンジ水晶」とか「ニンジン水晶」「カニ水晶」なんて 呼ばれることもあるようです。 以前はちょくちょく見かけたそうなのですが、私がロシア石の虜になってからは、はっきりと「珍しい石」と化していました。 希に見かけても半分色があせたように薄くなっていたり、カルサイトが被さっていたり。 しかも高い……(涙)。 対するにこの石はダメージのあるポイントが多いものの、手の平(指含む)サイズで先端まで赤く、その色合いもきれいです。そしてこういう石にしてはお手ごろ価格。 即決でした。もちろん。 「出会い」をつかめ! 石を入手できるかどうかは「出会い」にかかっています。 まずは、「そういう石」があるのだと言うことを知らなければなりません。 店頭で見かけて「おおっ」と言うのももちろんありですが、たとえば「ダルネゴルスク産で『ニンジン水晶』なんて呼ばれているきれいな赤い水晶がある」ということを知っていれば、そういう石がありそうなお店を探すとか、仕入れられないか頼んでみるとか、可能性は広がります。 しかし、見つかったとしても 「げ」 というようなお値段では、決断に勇気が要ります。 そこで問題になるのは「適正価格か否か」。 正しくは「適正な価格と自分で判断できるか否か」 問題は値段を付けるお店側ではなくて、判断する自分の方にありというわけです。 この石の決め手は、形か、色か。あるいはインクルージョンなのか。 大きさの割に高いけれど、珍しさ、今後出会う機会があるかどうか。 ダメージのあるなしも、石のグレードを左右しますが、「変」な石ともなるとどこをダメージとして見るか、も問題です。 そのためには、やはり、いろんなお店でリサーチが必要ではないでしょうか。 身近に実店舗がなくてネットで買う場合でも、いくつかのお店を見ておいた方がいいと思います。 ネットで石を探す場合には、パソコンによって色合いが違ったり、そもそも写真で石の全体像を見極めるのが大変だというハードルがあります。そこで、石の写真を撮って、こうやってネットにアップしている立場からちょっとコツ(と思われるもの)を。 石写真を見極めるコツ? ●定規は必須。 写真で大きさを測るのは難しいです。 必ず定規で実際の大きさをチェック! できれば、手持ちの石とはかり比べて、 実体としての大きさを意識するとベストです。 ※お店の方へ 何か対象物を入れたカットを掲載していただけると うれしいのですが…… ●色合いを自己補正 パソコンのモニターによる色合いの差もありますが、 写真を撮る際の光源の違いも大きいです。 手が写っていればその肌の色、 黒や白のバックであればそれをじっくり見て下さい。 妙に緑がかって見えたりしていませんか? 意識してみないと、少々緑がかっていても 「黒は黒」に見えてしまうので注意です。 肌の色や白、黒などのように実際に対象物がある場合は、 それと比べて「これは実物よりも緑っぽさが少ない」などのように 自分で色合いを割り引いて考えて見ましょう。 たとえば、全部が金ルチルビーズのブレスレットを撮影した場合、そのつもりがないのに全体的に黄色がかって写ってしまい、結果としてルチルの金色が強調されて、実物を見たら「あれ? もっと金色じゃなかった?」と言う場合もあります。 赤や、やや緑がかった青などは、鮮やかにに写りがちです。 逆に、写真を撮る立場では、肌やバックの白、黒を基準に色の補正をかけると実物に近くなります。 ●輝きマジックに注意 デジカメを通してみると、石は一段と輝いて見えることが多いようです。 人の目ではちょっと光を反射しているように見える部分でも、 デジカメでは白くハレーションを起こします。するとどうなるかというと、石は実物よりもピカピカ輝いて見えます。 あるいは、透明感のある石では、色がきれいに見えます。 残念なことですが、きれいで雰囲気が良く見る人の心に訴える写真よりも、 ちょっと素っ気なくてなんだかな……という写真の方が、目で見た感じに近い可能性が大です。 なので、「写真よりも透明感が無くて色もやや鈍いかも」という可能性を 考えておかなくてはなりません。 逆に写真を撮る場合には、光の反射や透過をうまく使うと、 石が生き生きときれいに撮れるというわけです。 石を「感じる」にも「選ぶ」にも、意外に想像力が必要なのかもしれません。 (2005年6月29日、ブログ掲載) |
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