スモーキーと言えば ネパールのヒマラヤ水晶で、はっきりとスモーキーな色合いを有するものといえば、ガウリシャンカール産。 一番量が流通していると思われるガネーシュ・ヒマール産の石では、「なんとなくスモーキー」や、「ごく淡いスモーキー」と言えそうなものはあっても、あまり濃い色合いの石は見あたりません。 そこで、疑問な石がひとつ。 お店の人に「カトマンズで買った」と教えていただいた母岩付きスモーキーです。 緑泥が降りかかった長石とおぼしき母岩から、透明感のあるスモーキーが生えています。 そして根本にはガーネットがひとつぶ。 とてもまとまりが良く、母岩のようすまでが美しい石なのですが、こんな「ヒマラヤ水晶」は見たことがありません。 ……中国産? 先述したようにネパールでスモーキーと言えばガウリシャンカール産ですが、エッジが摩耗したり、結晶表面に土のようなものが付着していたりするガウリのスモーキーとは、どうも感じが違います。 (ガウリの母岩付きを見たことがないので、母岩についてはわかりません) そして何よりスモーキーにガーネットと言えば、中国福建省産。 色合いも似ていると言えば似ているような……。でも、ちょっと母岩の感じが違うかも。 「中国産では?」と確認してみましたが、お店の方は「ネパールには中国からは入ってこない」とのこと。 一方で、中国だけでなくインドなどからも入ってきているらしいという話も聞きました。 一口にガネーシュ・ヒマールと言ってもその範囲は広く、仮にガネーシュ・ヒマール以外の山(山域)で掘られたものでも、流通の拠点に集められ、業者の手を経るうちにガネーシュ・ヒマール産ということにされてしまったり、掘ってくる人達自身が場所を明かさないということもあるようです。 ちょっと疑問を残す石ではありますが、計算して作ったような造形と、先端がファントムになっていたりする芸の細かさを愛でながら、「いったいどこからきたんだい?」と問いかけてみるのもまたいいかもしれません。 ※その後いろいろ石を見て、ネパール産ではなく中国産であることはほぼ確定だろうと思っています。 (2005年7月9日、ブログ掲載) |
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