ロシア産 ペトリファイドウッド

遠い風の記憶



このシマシマは……

今回の石は、ちょっと変わった石です。
灰色のしましま模様で、一見地味でおとなしく見えますが、このしましまがミソ。
これは「年輪」です。
そうです。この石は、かつて大地に根を張り、生きていた「木」でした。
要するに木の化石。
特に木の細胞の中に、地下水に含まれる珪酸が染み込み化石化したものを
ペトリファイド・ウッド(珪化木)といいます。
もうちょっと細かく分けると、オパール化したものをオパライズ・ウッド(オパライズド・ウッド)、瑪瑙化したものをアガタイズ・ウッド(アガタイズド・ウッド)といいます。

オパライズ・ウッドには、オパールらしく遊色が出るものや、オパール化した部分と瑪瑙化した部分が入り交じった石もあります。
さわると冷たく硬くて石であることがわかるけれど、見た目は色も年輪も木そっくりなものもあれば、内部が赤や灰色など鮮やかな色に発色して、外側(樹皮の部分)を見なければ元は木だったとわからないものもあります。
以前ご紹介したオパライズウッドなどは、とうてい木とは思えないような色をしています。

木から石へ

その点、写真のペトリファイド・ウッドは年輪もきれいに残り、木の化石らしい石です。
年輪のようすから推測すると全体写真の下側が木の内側(中心)方向だったようで、かなり太い木であったことがうかがえます。
しかも、パイライトかなにかが混じっているのか、年輪の色の濃い部分がちらちらと金色に輝く、ちょっと技あり。ペトリファイド・ウッドの産地として知られるアメリカ産ではなく、ロシア産です。

ところで、木が瑪瑙化したとさらりと言ってきましたが、実はさまざまな条件が合わさって初めて生まれる石であると言ってもよいのではないかと思います。
まず、木が折れたか枯れたか、その長い一生を終えたあと、そのまま地面に倒れていたのでは、腐って土にかえることになります。
ですから、まず、水につかるか土に埋もれるかして空気から遮断されなくてはなりません。
そして最終的に土に埋もれ、しかもそこに珪酸を含む地下水がやってこなければならないのです。
おそらくそのほかにもさまざまな条件があってやっとペトリファイド・ウッドとなるのでしょう。
かつては大地に根を張り、葉を風にそよがせていた木が、さまざまな条件の符号によって石となり、遙かロシアから私の元にやってきた……。
ちょっと感慨深いです。


(2005年7月16日、ブログ掲載)
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