ネパール産 ヒマラヤ・スモーキー
あるんだねぇ……。
ガネーシュ・スモーキー! ネットショップで見かけて以降、「えっ!?」と目を疑い、いつかは一つとねらい続けていた…… ガネーシュ・ヒマール産のスモーキー・クォーツです。 ネパール産の水晶で、スモーキーと言えば、ガウリシャンカール産。 ガネーシュ・ヒマール産でスモーキーといえば、うっすらとかげりを感じる、淡い色だと思っていました。 ところが、この石は、まごうことなきスモーキー。 ガウリシャンカール産にも故意ものから淡いものまでさまざまあるのですが、それと照らし合わせてみても、このスモーキーの色合いは中くらいより濃い部類に入ると思います。 ガネーシュ・ヒマール産でこんなスモーキーが出るなんて! どっちが不思議 いやいや、冷静に考えれば意外なことではありません。 同じようなメカニズムで発達した山脈であるアルプス山脈では、輝くようなスモーキーが産出します。 ですから、ヒマラヤ山脈でスモーキーが産出しても、何ら特別なことではなく、ガウリシャンカールでしかスモーキーが産出しなかった状態の方が不思議と言えば不思議だったのですが、それにしても。 透明感はさほどありませんが、表面はつやつや。 今までガネーシュヒマール産として見てきた「ずんぐり型」に似ていますが、角のこすれ具合、全体的な雰囲気は、どちらかというとガウリシャンカール似。 アルプス産スモーキーのシャープさとは違う、質実剛健とても言いたいような雰囲気が魅力でもあります。 うーむ。 ちょっと気になる事例があります。 実はこの石を買う前に、やはりガネーシュのスモーキーとして買った石があるのですが、この石も色合い、角(エッジ)がこすれて古びた雰囲気がガウリシャンカール産にそっくりで、お店の方に確認していただいたところ、ガネーシュではなくガウリシャンカールであることがわかりました。 (※初ガネーシュ・スモーキーでなかったのは残念ですが、ガウリシャンカール産は好きですし、問題はありませんでした) これは、石の卸しのディーラーさんサイドの情報があやふや……というか、情報が食い違っていたことが原因のようです。 情報錯綜とその対応 ここに一つの注意点があります。 処理された石を無処理の天然石だと表示したり、偽らないまでも故意に曖昧にしたりするのは、販売側のモラルを疑いますが、そのつもりがなくてもディーラー側の情報の不備によって、結局、間違った情報と共に売られてしまう石があるのです。 たとえば、インドのオリッサと言えば、首都コルカタがある西ベンガル州の南にある州で、ヒマラヤ山脈からは遠く離れています。ところが、ここから産出するアメシストやスモーキーがかったエレスチャルが、「ヒマラヤ・エレスチャル」として売られていることがあるのです。 オリッサではないかも知れないが、「ヒマラヤエレスチャル」として売られていた石 これも石を卸している業者が「ヒマラヤ・エレスチャル」として卸していることが原因であるようです。 また、産地では、細かい地名に無頓着で、より高く売れるように有名な産地と混ぜたり偽ったりする場合もあると聞きます。 しかし、上の写真の石は、見るからにヒマラヤ水晶ではありません。 新たに発見された、見たこともない石であればともかく、これまで「ヒマラヤ」の名前が付いていなかった石がいきなり「ヒマラヤ○○」と名前が付いてきたら、おかしいと思うのは当然です。 さらに「オリッサ」という産地がわかっていれば、調べることは可能です。 山に近いか? ヒマラヤ・エレスチャルのケースもお店の意識が問われる問題であり、同時に買う側の注意力が試されるケースであると思います。 石のお店といえど、自分で実際に石を掘って売っているというお店はほとんどないはずです。 一番「山」に近いのは、実際に石を掘っている山に直接つながりがあってそこから石を仕入れているところ。 たいていは、店舗やネットショップを持つお店ではなく、「卸業者」になってしまいます。 ミネラルショーでは、このような業者さんに出会えるのが魅力です。 次に海外のミネラルショーなどに出向き、海外の卸し業者さんから仕入れているお店。 ミネラルショーはアメリカのデンバーやツーソン、ドイツのミュンヘン、フランスのアルザスそのほか小規模なものも含めるとさまざまな国や地域で行われています。 日本にいて、仲介を経て国内外の卸業者さんから仕入れているお店もあるようです。 ※卸業者産が営業にやってくる場合もあると聞いたことがあります。 以前に出回った中国の「加工緑水晶」も、業者の飛び込み営業で広まったのだとか。 ネットショップになると、2番目、3番目のようなお店から買って仕入れをするお店もあります。 そのほかにもいろいろな仕入れ形態があるかもしれませんが、私が知るところではこんな感じでしょうか。 上手に疑うということ 一概に石のお店と言っても、このようにさまざまな仕入れの形態があり、当然石についてのスタンスや知識の深さも違ってきます。 お店の方には、石を売る側として当然正しい知識を持っていただきたいです。 そして買う側としては、石を、そしてお店を見極める姿勢を忘れないようにしたいものです。 こんなことをエラそうに言っている私も、知らないことはまだまだありますし、誤解していたり、偏った見方をしている可能性は大です。 「これが間違っている!」……と揚げ足を取るのではなく、間違いがある場合もあるのだ、こういう間違いが多いのだと知っていることによって、「これはこうかもしれないと思うのですが、どうですか?」……と確認するなど、上手に疑い、確かめ、新たな知識を得ていく、そういうテクニックも必要だと思います。 |
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