インド産 ヒマラヤ水晶


「雪山の地」の石





パルバティはお隣。

インドのヒマラヤ水晶です。
インド側のヒマラヤ水晶の産地としては、クルやマナリ、パルバティ渓谷が知られています。これらの産地は、いずれもインドの北部、ヒマチャル・プラデッシュ州にあります。
これまで、クル、マナリ、パルバティと産地を分けて考えていたのですが、お店やWEBショップで見かけるインド産ヒマラヤ水晶は、単にインド産と書かれているだけだったり、クル・マナリと一緒になっていたりはっきりしていませんでした。
しかも、ネパール産ほど産地ごとの特徴が明確ではないので、「インド産」だけだとどこがどこやら区別が付きません。

そこで、調べ直してみたら、クルという街があるあたりは、この街の名前を取って「クル谷(クル渓谷)」と呼ばれており、マナリはクルから北へ40キロほどの、クル谷の奥に位置することがわかりました。
また、パルバティ渓谷は、クル谷のすぐ隣の谷であることも、やっと判明。
要するにクルもマナリもパルバティも、互いに思っていたよりずっと近くであることがわかったのです。

ネパール産、たとえばガネーシュ・ヒマール産の水晶と言ってもガネーシュ・ヒマールの名前を持つ山はいくつもあり、さらに、その山の頂上で採掘されているのではありません。
厳密には「ガネーシュ・ヒマールという山を含む山群」で採れたという意味になります。
それとあわせて考えてみると、インド・ヒマラヤの水晶の産地は、ネパールで言うところの一つの山群くらいのエリアに収まってしまうのではないでしょうか。

おとなしいと思っていたら

これでは、水晶がどれも似通っているのは当たり前です。
クルとかパルバティと言うよりも、ヒマチャル・プラデッシュ産とくくって、さらにクルやマナリやパルバティという、より詳細な産地がわかる……と考えた方がいいかもしれません。

……さて、写真の石についてです。
これは、ただ「ヒマラヤ水晶」とだけ書かれて売られていた石で、お店の人に「これはインド側のヒマラヤ水晶ですよね、クルとかマナリですか?」とお聞きして、インド産であることは間違いなく、おそらくクルかマナリだと思う……と確認しました。

個人的に、インド・ヒマラヤ産の石は、ガネーシュ産ほど個性的ではなく、素直な形の石が多い……と思っていたのですが、この石はけっこう個性的。
ご覧のように細い結晶が束になって横たわっています。
しかもこれは一部分だけでなく、クラスター全体がこんな感じで、細い結晶が束になってうねっているようなのです。

ところが、この石、とても写しにくい石でもあります。どうひねくり回しても、束になってうねる、この特徴が写らない。何度もトライして、やっとなんとか写すことができました。
買った時は「ちょっと面白いかも」程度だったのですが、買ってからかなり立つのに、時間が経てば経つほど、おもしろさがわかってきて見飽きません。
噛めば噛むほど味が出る、そんな石でもあります。



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