エジプト産 リビアン・グラス
星のしずく
星が作った。 リビアングラスです。モルダバイトと同じテクタイトの仲間です。 ご存じ、テクタイトは、隕石が地球に衝突した際、その膨大なエネルギーによって溶けて飛び知った地球の石や土などが、空中で冷えてガラス状に固まったものだと言われています。 以前は、宇宙からきたガラス(ガラス質の隕石)だとか言われていましたが、最近では、さすがにそういう紹介をするところもない……かと思っていたら、一つ二つそういうサイトを見かけました。 逆にちょっとびっくりです。 書籍であれば、古い本はいつの間にか書店から姿を消してしまいますし、最後の奥付を見れば、いつ描かれた本かわかりますが、インターネットの世界では、古い情報と新しい情報が混在しているので、ちょっと注意が必要です。 なぜ、テクタイトが宇宙から来たものではないとわかったかというと、隕石は、その成分が地球にはないものだったり、あったとしても、その組み合わせや状態が地球では見られないものであるため、地球のものではない→宇宙から来たものとわかるのに対し、テクタイトはガラス、つまり地球に多く見られる珪素が主成分であることから、地球の石や土が溶けて固まったものであるとされているそうです。 色黒は、隕石の名残? さて、今回のネタであるリビアングラスは、黒(濃い褐色)がほとんどのテクタイトの中にあって、ひときわ目立つ淡い黄色をしているテクタイトです。 その名の通り、エジプトからリビアにかけて広がるリビア砂漠で発見されました。 最近では、ミネラルショーなどでよく見かけます。 テクタイトや、モルダバイトがテクタイト特有の穴がぼこぼこ空いたようなテクスチャをしているのに対し、リビアングラスは比較的なめらかなのが特徴です。 写真のリビアングラスは、まるで「満月の雫」とても言いたいような浅い金色のリビアングラスの中ではひときわ色黒。 ベースは淡い金色なのかも知れませんが、やや脂っぽい黒い筋が走り、全体的にも黒が混ざって渋いカーキ色にも見えています。 そんな中に気泡が散らばって輝くさまは、ちょっと神秘的。 どこかで、この黒い部分こそが、隕石由来の成分であると読んだのですが、資料が見つかりません……。 |
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