中国産 ジプサム

幻の青い薔薇





石の世界の青い薔薇

薔薇を好む人が夢見る青い薔薇。伝統の品種改良では生み出すことができず、「不可能」と同義の言葉でさえある青い薔薇。
ひと昔前にはSF世界の中の話だったバイオテクノロジーによる遺伝子操作が、現実のものとなってきている現在でさえ、真に青い薔薇はまだ作り出すことができません。

……ところが。

鉱物の世界には、青い薔薇があったのです。
青も青。
まるで、ラピス・ラズリのごとき、蒼穹の青。

それは……これ。
青い「砂漠の薔薇」!

「砂漠の薔薇」と呼ばれる石は、砂漠の中で水が蒸発した際、水に溶け込んでいたジプサム(石膏)が、まるで薔薇の花のような形に結晶したものだそうです。
ジプサムの他には、バーライト(重晶石)やセレスタイト(天青石)による砂漠の薔薇もあります。
「砂漠の薔薇」は、ふつう、まわりの砂が付着するため、白っぽかったり、赤土のような色たっだり、いわゆる砂漠の黄土色の砂の色だったりします。
産地は、モロッコやナミビア、スペイン、メキシコ、インドなど。

ところが、これは中国。甘粛省は、中国語発音による英語表記では「GANSU」ですが、日本語では「かんしゅく」となるようです。
中華民族の発祥地のひとつとして知られる、広大な面積を有する内陸の省で、気候は変化に富み、砂漠もあるそうですから、「砂漠の薔薇」ができても、不思議ではありません。



着色?

しかし、いったいこの青はどうしたことか。

この石は、2005年10月のIMAGE2005で見つけたものですが、この色を見た人が、必ず「着色ですか?」と聞いていたのには、笑ってしまいました。
かくいう私も産地が中国と聞いて、即、着色を疑った口ですが、お店の人の話では天然の色と言うことでした。
あまりにみなさんが疑うので、破片を水に入れて色が溶け出さないのを見せていました。
すくなくとも、水溶性の染料による着色ではないことは確かなようです。……と、意地悪なことを言うのは、ここまでにしておいて……。

この「青い薔薇」をよーく見ると、青い色は、表面に均一に付いているのではなく、細かい粒子状になって付着しています。つまり、お店の方が言っておられたように、表面に何らかの青い鉱物が細かく結晶して付着していると考えられます。

濃く深い青……。あまりにも意外で鮮やかなこの青い薔薇は、その色ゆえに(あるいは、産地ゆえに?)、一抹の不安をかき立てます。(お店の方、ごめんなさい)

2005年11月17日、ブログ掲載
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