石写真はじっくりと 気合いを入れて写真を撮ると、1カット撮るのに意外に時間がかかります。 ミネラルタック(鉱物用粘土)で石を固定し、あっちに向け、こっちに向け、また固定し直して、あっちこっち。カメラを構えてレンズ越しに見てみて、繰り返し。 一発でバシッと決まることもあるかと思えば、なかなかきれいに撮れなくて、次の石に交替……ということも。 会社に努めていたころ、カメラマンの撮影に同行したことがあって、その予定を立てる際、「1カットに最低30分は確保して」と言われたことを思い出します。 もちろん、石の写真の場合は、いくらなんでもそんなにかかりませんけれど。 刹那の青 そうやって、じっくり時間をかけて光と構図を調整した写真も良いのですが、石の瞬間を捉えた写真もなかなか捨てがたいです。 動かない石の、一瞬の表情がどんなものか、と言うのが今回の写真。 ブラジルのコリント産の水晶です。 大きさは3センチ弱。透明で細い結晶が、くっつきあったミニミニ・クラスターです。 ちょっと飛行機っぽくも見える形なので、光を反射させてメタリックな感じに撮ってみようと、片手でカメラを構え、片手で石を動かしていたら……ちかりと現れた青い光。 思わずシャッターを切りました。 石にクラックがあって、そこに虹が出ているわけではなく、結晶の柱面に光がうまく反射したのと、カメラの位置が絶妙に組み合わさったためだと思います。 本当に微妙な位置関係だったので、ちょっと体が動いてしまったら、もう見えません。 もう一度撮りたいと思っても、見えません。 幻のように現れて消えた、鮮やかな青……。 石の一瞬の表情です。 2006年2月5日、ブログ掲載 |
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