すみれ色石 アイオライトのタンブルです。 アイオライト(Iorite)の名前は、ギリシャ語の「ion(すみれ)」にちなむのだと言います。 見る方向によって青く見えたり、色が消えて灰色や黄色っぽく見えたりする多色性を持つことから、「ディクロアイト」とも呼ばれます。 鉱物学的には学者の名前にちなんで「コーディエライト」。 なにやらたくさん名前を持つ石ですが、私の知る限りでは、「アイオライト」の名前で売られていることが最も多いような……。 青というよりは、微妙に紫が混じったスミレ青(すみれ色と言うには青い)。 夜の暗さを脱ぎ捨てて、夜明けを迎える一瞬の色合いを思わせます。 買うときは方向に注意 なかなか結晶の標本に出会えない石なので、我が家にいるのはタンブルのみ。 写真の石は、タンブルとはいえ、なかなか色が美しく、透明感もそこそこあります。 光に透かして撮れば、美しさも何割かアップ。 広い面から見て青が美しく見えるのもポイントが高いです。 ……というのも、右の画像では、石の端が白〜黄色っぽく写っていますが、これこそが、アイオライトの多色性。 このタンブルは、かなり平べったい形をしていて、薄い方向から見ると多色性のために色が消えて、 ちょっと黄色っぽく見える灰色なのです。 つまり、アイオライトらしい色合いと形を同時に楽しみたいのならば、色がきちんと見える方向を確かめなければなりません。 また、アイオライトには、ヘマタイトの小片が内包されて、サンストーンのようなキラキラした効果を持つ石があり、そのような石には「ブラッドショット・アイオライト」という、かっこいい名前が付けられています。 2006年3月4日、ブログ掲載 |
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