写真および文章の無断転載・転用はご遠慮下さい。推測・個人的意見が混じっています。
 
 アルジェリア産 アメシスト・ファントム

紫の炎




砂漠出身の水晶

アルジェリア産のアメシストです。
2006年の新宿ショーのモロッコ産の鉱物や化石を出品されているドイツ人の方のブースでゲット。
新しく見つかった水晶だそうで、サハラ砂漠で水晶が見つかったのは初めてなのだそうです。
一緒に並んでいた石たちは、ほとんどが単結晶。
多くても二つ三つの結晶がくっついている程度で、大きなクラスターは見かけませんでした。
また、結晶の根本は割れているのではなく、母岩からきれいに剥がれたような感じになっています。
おそらく、砂のようなもろい母岩に結晶したのではないかと思います。

この石の特徴は、なんといってもこの色。
形の整った透明な結晶の中に、色鮮やかなアメシストファントムが浮かんでいます。
非常にきれいな紫色なので、この石がおいてあるコーナーは、ぱっと華やかに見えるほど。
両錐(DT)の結晶では、両端にアメシストファントムが入っています。
さらに、よーく見ると赤いゲーサイトも入っています。
おお、美しい!

お名前拝借

アメシストファントムはアメシストファントムなのですが、クリアな水晶にはっきりとしたアメシストファントムがはいっているものを、「パープル・フレーム・クリスタル(Purple Flame Crystal)」と呼ぶという用法を海外サイトで見つけました。
意味はさておき、ちょっとカッコイイので使ってみました。

私の場合は、カメラを向けることは、視界の中から石だけを切り取り、石と一対一で向かい合うことだと思っています。
そうやって見ていくと、先に挙げたように、石が育った母岩の様子が見えてきたり、鮮やかなファントムが、実は何層にも重なっている様子が見えてきたり、肉眼ではなかなか見えないゲーサイトが、炎の火の粉のように見えてきたりします。
整った結晶であるということは、ゆっくりじっくり成長してきた可能性があるわけで、ゆっくり成長していく間に環境が変り、色が変わったり、何層にも重なったファントムをが作られてきたのでしょうか。
そんなことを考えながら見ていると、水晶が育ってきた大地の揺らぎが、感じられるような気がします。

(2007年6月7日、ブログ掲載)


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