パキスタンブーム到来! パキスタンはギルギット産(たぶん)のアクアマリンです。 2006年ショーの戦利品ではありませんが、お店は同じ(たぶん)。、「掘った」お店でいろいろな石を手に入れ、勢い余って地図まで作ってみたら、以前からうちにあった石までもが、 「こういうところから来た石だったのか」 「ヒマラヤ山脈とはこういう位置関係だったのか」 ……と、にわかに生き生きと見えてきました。 パキスタンのアクアマリンは、淡い色のものが多く、結晶のまま、標本として流通するものも多いです。 アクアマリンなんて、スッキリシンプルすぎて物足りない(高いし)……なんて思っていたんですが、今やそれも昔の話(笑)。よく見ると、面白い形のも多いです。 これからは、小さくて、きれいで、面白い形のをしっかり探すことにします。 ヒマラヤか?カラコルムか? 地図を作る際に地名と場所を調べてみたら、ギルギットはパキスタンの北部、他のアクアマリンの産地も北部に集中していました。 ギルギットは、ヒマラヤ山脈の西の玄関といわれますが、ヒマラヤ山脈につながるカラコルム山脈に位置するとも言えます。 パキスタン−アフガニスタン北部は、ヒマラヤ山脈、カラコルム山脈、ヒンズー・クシ山脈、パミール高原など、インドがユーラシアに衝突しめり込んだエネルギーで作られたと考えられている「世界の屋根」。 ヒマラヤ水晶に惹かれるのと同じ感覚なのかも……とこっそり考えてみたりします。 さて、写真のアクアマリンは長い方の柱面の長さで2.5センチ。(短い方だと1.5センチ) 結晶の直径は約1センチ。 かすかに色づくミルキーな色合いで、先端から数ミリは透明。 透明な部分はゴシェナイトといってもいいくらいの色合いです。 アクアマリンにしては小さくありませんが、このミルキーな色合いのおかげで、お得なプライスでした。 アクアマリンは、長らく私の視線が素通りしていたように、六角柱のシャープでシンプルな結晶形のものが多いですが、これは、先端が幾段にも分かれたというか、何本もの長さの違う結晶が一つになったというか、いわば、アクアマリンのカテドラルのような形。 この形が決め手でした。表面はほぼつやつや。ふんわり柔らかなミルキーの部分と透明な部分との変化もお気に入りです。 新宿ショーの際に持参して突発性オフ会で見ていただいたところ、ミルキーでおとなしげな外見に反して「強い」のだそうです。 これは意外。 ヒマラヤの両端 余談ですが、ミネラルショーでパキスタンのアクアマリン(母岩なし結晶のみ)が、「ヒマラヤ・アクアマリン」として売られていることがあります。 ギルギットもヒマラヤのうち(一番端ですが)なので、ヒマラヤ・アクアマリンと言ってもおかしいわけではありませんが、ヒマラヤ=ネパールと勘違いして、「カンチェンジュンガのアクアマリン!」 と思ってしまうと失敗するのでご注意を。 もう一度、アフガニスタン・パキスタンマップを貼り付けます。 Gilgit、Shigar、Skarduはいずれもアクアマリンを産出するようです。 (2006年6月12日、ブログ掲載) |
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