初めての形 マダガスカルのアメシストです。 表面はややマット、マダガスカル産らしく表面はちょっと土っぽくて、たとえばナミビアのブランドバーグ産のようなきらめく美しさではありませんが、光に透かせば、豊かに深い紫色。 しかも、このアメシストはソロバン型の結晶なのです! 一般にベータ水晶とも言われている、水晶の先端のとんがり部分だけを上下にくっつけたような形です。 しかし、ベータ水晶というのは、普通の水晶(アルファ水晶)が573℃以下で結晶したのに比べ、もっと高い温度(573℃〜870℃)で結晶した高温型の水晶のことをいいます。 高温で結晶した水晶の中には、写真のようなソロバン型水晶が見られるので、この形の水晶のことを、形だけでベータ水晶や高温型水晶と言ってしまうことが多いのです。 ところが、ソロバン型=高温型(ベータ)水晶ではありません。 この水晶も、ベータクォーツの代名詞のように言われているロシアのソロバン型水晶も、実は、普通の水晶と同じ低温(573℃以下)で結晶したと考えられています。 (なぜ、低温でこんな形に結晶したのかは謎だそうです) これでは、ベータ水晶と言ってしまうと間違いになるので、「ソロバン型水晶」と呼ぶことにします。 300円♪ さて、このソロバン型・アメシスト、大きさは直径2.5センチほど。 水晶としては決して大きくはありませんが、ソロバン型水晶としてはけっこう大きめ。いくつか余分な結晶がくっついていますが、なかなか形も端正です。 それより何より、アメシストでソロバン型というのは、なかなか見かけません。 実は……この水晶、セプター水晶なのです。 写真ではミネラルタックがくっつけてあるあたりに、セプターの土台がはずれた痕がちょっぴり残っています。 ソロバン型であっても、セプターであってもユニークな結晶であることにはかわりがありません。 なのに、お値段300円♪。 すてきすぎます。 ミネラルショーでは必ずお邪魔するショップさんが、このたびいつになく安売りをしていて、300円、500円、1000円、3000円の均一コーナーを連発。 もちろん、嬉々として掘りましたとも! 最後に、反対側はこんなかんじ。 2006年10月7日、ブログ掲載 |
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