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ハートにクレーター! 今日のネタは、2004年末の池袋ショーで手に入れた変なモノ。 ご一緒した石好きさんと 「ぜったい変! ほかにない! あるわけない!」と大いに盛り上がり、買ってしまいました。 変なモノ好きの私の心にクレーターを作りかねない勢いで飛び込んできたモノ…… 隕石ブレスレットです♪ 空の草原隕石 隕石というとナミビアのギベオンが有名ですが、これはアルゼンチン産カンポ・デル・シエロ隕石です。 カンポ・デル・シエロは地名で、「空の草原」という意味があるのだそうです。 発見は1567年。そのときに15トンの塊が掘り出されたのだとか……。 隕石は、見かけよりも重くて、グラム売りされている場合はどきどきしてしまいますが、それでも15トンともなれば、その大きさはいかばかりだったでしょう。 日本では白萩隕石を用いた流星刀が作られましたが、アルゼンチンでは、スペインとの闘いのために鉄隕石から武器を作ったそうです。 このカンポ・デル・シエロ隕石から作られた2丁の銃が、アメリカ大統領(ジェームス・モンロー)に贈られたのだとか……。 隕石の成分 さて、話を隕石に戻します。 隕石は大きくわけて石質隕石と石鉄隕石、鉄隕石の3つに分けられます。 それぞれが含まれる成分やその割合でさらに分類されるのですが、カンポ・デル・シエロ隕石は鉄隕石の中でも「オクタヘドライト」という分類に属します。 なんだか舌を噛みそうな名称ですが、これは、ニッケルを6〜14%含む鉄隕石だということなのです。 鉄隕石は、ニッケルを含む鉄の合金です。 そのニッケルの割合によって ●ヘキサヘドライト(ニッケル6%以下) ●オクタヘドライド(ニッケル6〜14%) ●アタクサイト(ニッケル14%以上) に分けられます。 カンポ・デル・シエロ隕石のニッケル含有率は6.62%だそうですから、ぎりぎりオクタヘドライトだというわけですね。 何をまためんどくさい話を……と思われるかもしれませんが、この割合がミソなのです。 鉄隕石と言えば、ギベオンのスライスなどに見られる独特の格子模様が思い浮かびます。 これはウィドマンシュテッテン構造といいます。 ニッケルを含む鉄合金がどろどろに溶けたあと、ごくゆっくりと冷えていくとニッケルの多いところと少ないところに分かれます。 これをスライスして酸で処理すると、ニッケルの少ない部分は、多い部分に比べて酸に溶けやすいので、溶け具合の差が模様となって現れるのです。 さきほどごくゆっくり冷却すると、といいましたが、鉄隕石に観られるウィドマンシュテッテン構造を形成するには、100万年以上必要と言われ、合成することは不可能です。 そして、このウィドマンシュテッテン構造はニッケルが少なくても多すぎても現れず、適度なニッケル含有量は約6〜17%だそうです。 ここでもカンポ・デル・シエロ隕石はぎりぎり。 ショーではこの隕石で作ったエッグもありましたが、ウィドマンシュテッテン構造はあまりはっきりしていませんでした。 ちなみにギベオンのニッケル含有率は7.82%。 ……とまあ、難しい話はここまでにしておいて、こんなのを買っちゃう私って……。 星空に思いを馳せるロマンチストか、恐いもの見たさの好奇心人間か……。 さて、どっち? 最後に。鉄隕石はさびるそうなので、時々油を塗ってお手入れをお忘れなく。 |
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