ターコイズとは銅つながり。 アリゾナはモレンシ(モレンチ)産のアズライト・マラカイトです。 ラベルではアズライト、マラカイト、クリソコラだったんですが、あちこちひねくり回してみてみても、クリソコラらしき水色が見えなかったので、省いてしまいました。 もこもこしたマラカイトの上に、端の方がちょっと透けるアズライト。 どちらもほぼ不透明コンビで、以外に写真に撮るのが難しい……。 明るい陽射しでとっているのに、撮れた写真は、どことなく「夜のジャングル」(笑)。 モレンシ(モレンチ)といえば、ターコイズの産地としても有名です。 ターコイズと、アズライト、マラカイトって……? と思っていたら、何のことはない、ターコイズのあの青も発色は銅によるもの。 銅の鉱山の副産物としてターコイズが採掘される場合もあるそうです。なるほどなるほど。 アズライトもマラカイトも銅の鉱物で、良く一緒に産出します。 アズライトがマラカイトに変化して混じっている場合もあります。 日本語表記って! ビーズやルース、時には原石でも、写真のようなアズライトとマラカイトが混じっている物を「アズマラカイト」と呼ぶようです。 ところで、アズライトの和名は藍銅鉱物、マラカイトは孔雀石です。 アズライトやマラカイトは、それぞれ英語のAzurite、Malachiteをカタカナ表記したものです。 日本語にはない発音を持つ言葉をむりやり日本語表記するので、当然、いろいろな表記があります。 アズライトをアジュライトと書いたりする場合も多いです。 これがアズマラカイトになると、アジュマラカイトとか、アズールマラカイト、アジュールマラカイト、アズロマラカイト……。 ああ、日本語ってややこしい。 私は「アズマラカイト」で覚えたので、これを使っていましたが、一体どれが一般的なんでしょう? Googleで検索してみました。(結果は2007年2月12日のものです) その結果 アズマラカイト:1070件 アジュマラカイト:371件 アズールマラカイト:138件 アジュールマラカイト:175件 アズロマラカイト:17300件 ……単にヒット数だけですが、アズロマラカイトがぶっちぎりで多いです。 そうか、アズロマラカイトだったのか……とうなずきかけて、ふと疑問。 アズマラカイト、もしくはアズロマラカイトは、原石を見てわかるようにアズライト(Azurite)とマラカイト(Malachite)をくっつけた言葉でしょう。 では、アズマラカイト(アズロマラカイト)の綴りって? もしかして、和製英語みたいな物だったりしないだろうか。 綴りはなんだ? 元の綴りと、日本語表記を見比べて考えられる綴りは4つ。 日本語表記でも「〜マラカイト」は共通しているので、 語尾の「malachite」は確定でしょう。 あとは、「アズ」だの「アジュール」だの「アズロ」だのと書き表される部分のバリエーションです。 「Azmalachite」 「Azumalachite」 「Azurmalachite」 「Azuromalachite」 では、同じように検索です。 ただし、今回は日本語サイト以外も数に入れることにします。 結果! 「Azmalachite」:2件 「Azumalachite」:6件 「Azurmalachite」:2660件 「Azuromalachite」:276件 「Azurmalachite」が一番多い! アズライトの名前はそのままずばり「青い石」という意味。 アズライトはすりつぶして粉にすることで、美しい青い絵の具となります。 その名も、ペルシャ語の「lazward」(天、空、青の意味)に由来すると言われています。 でも、Azuriteと「Lazward]では、あまり似ていないと思ったら、「lazward」は、英語の「azure」(空色・紺碧)の語源なのだぞうです。 「Lazward]が「Azure」になり、「Azurite]になったのだとすれば、うなずけます。 「Azurmalachite」の頭の部分は「azure」、むりやり日本語表記すれば「アズール(アジュール)」でしょうから、アズールマラカイトやアジュールマラカイトは、ヒット数は少ないものの、意外に正統派ではあるわけです。 残りにしても「ー(長音)」で伸ばすか、短く表記するか、あるいは「r」を「る」と聞き取るか、略すかは、まあ「表記揺れ」の範囲だと言えるでしょう。 その「O(オー)」はどこから? しかし……「アズロマラカイト」は、ちょっと毛色が違うようです。 私が「Azuromalachite」のつづりを考えたように、「アズロ」ときたら、どうしたって「Azur」の後ろに「o」が入りそうな雰囲気。 「Azuromalachite」の検索でも桁は違いますが、2番目の多さです。 ところが。 この綴りによるヒット数の内訳には、続きがあります。 「Azmalachite」:2件→すべて外国語サイト 「Azumalachite」:6件→すべて外国語サイト これは、単に綴り間違い、誤字脱字の世界でしょう。 「Azurmalachite」:2660件→日本語サイトも外国語サイトもあり そして驚き 「Azuromalachite」:276件→日本語サイト+韓国語サイト1件 もしかして、アズロマラカイトという表記、「Azuromalachite」という綴りは、日本オリジナル……というか、日本語なまりなんでしょうか。どうも、ヒマラヤ山脈の世界三大パワースポットみたいに、どこかが言い出して、広まったっぽいなあ……。 そんなことを考えながら、手持ちの本をめくっていたら、某有名パワーストーン本が「Azuromalachite」でした。 ……震源地はここ? サイト数は日々刻々変化すると思いますが、日本語サイト外国語サイトのここまであからさまな差は、ちょっとやそっとではひっくり返らないでしょう。 検索のヒット数からすれば、「Azurmalachite」が一般的だと思います。 そして読み方は、「アズロマラカイト」以外ということに(笑)。 2007年2月12日、ブログ掲載 |
写真および文章の無断転載・転用はご遠慮下さい。推測・個人的意見が混じっています。 |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||