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石の沈黙を解読せよ
〜(3) 「沈黙」の原因は?〜






ロシレムをめぐるちぐはぐ

前置きばかりで、ちっとも本筋に入っておりません「重箱の隅つつきロシレム編」。
しかし、着実に近づいておりますので、亀の歩みにおつきあい下さい。
現物を前にした思考停止的沈黙、情報を前にした居心地の悪い沈黙。
この亀の歩みによって、大好きな(はずの)ロシア水晶を目の前にしながら、種類の異なる沈黙にしてやられた私のもどかしさが、おわかりいただけましたでしょうか。
「情報整理編」の最後で「芋蔓式に情報をたどったら」と書きましたが、芋蔓の端っこを掘り当てるためには、実は、さらなる情報整理が必要でした。

このとき幸いしたのは、皮肉なことに個人的にはあまり快く思っていない、Crystal Cave社による商標登録です。商売臭く大地に線引きするなんて……と、苦々しい気分はぬぐえませんが、彼らが、ああまで細かく「これがロシレムだ」と規定するなら、まずは、その規定に注目すれば良いのです。

眉間にしわを寄せ、情報のパズルピースをかき混ぜることしばし。
WEBショップで「……と言われています」などと書かれると、「はい、さようで」と、つい無条件で受け入れてしまいますが、よく見ると情報の出所がいろいろです。
まず、(ブラジルの)レムリアン・シードについてリーディングしたのは、カトリーナ・ラファエル氏
同じレムリアンでもロシレムについては、Crystal Cave社のCatherine Cracolice氏
ジェーン・アン・ドゥ(ダウ)氏のリーディングが紹介されているところもありますが、ドゥ(ダウ)氏が手にしたロシア水晶は、(Crystal Cave社の言う)ロシレムではなかったとも、氏ご自身は、ロシレムとの関わりを否定しているとも言われています。
……ということは、
とりあえずCatherine Cracolice氏の情報に注目すればいいわけです。

リーディングをめぐるちぐはぐ

ところが。
Catherine Cracolice氏のリーディングとされるメッセージを読み返してみても、念のために原文までたどって見てみても(読むには英語力に自信がありません)、ロシレムの記述には必ず現れる「ブルー・エンジェル」が出てこないのです。
「ウラル山脈の女神」とあっても「ブルー・エンジェル」ではない。

「ブルー・エンジェル」の名称が現れるのはジェーン・アン・ドゥ(ダウ)氏の方であり、もしくはDavid Geiger氏が紹介する「ブルーエンジェルの伝説 (Legend of Blue Angel)」なのです。
先ほど申し上げたようにドゥ(ダウ)氏の方は、この際ちょっと脇に置かせていただくとして、David Geiger氏とは何者かとチェックしてみたら、どうやらこの方もCrystal Cave社の方らしいのです。
この方の「ブルー・エンジェルの伝説」のお話は、Catherine Cracolice氏のリーディングの訳とともに、Crystal Cave社を通じてロシレムを日本に仕入れている卸ショップの方の訳で紹介されています。
……が。
本家Crystal Cave社のHPには、このお話へのリンクがないんですねえ……。

居心地の悪さの原因は

この不思議と、Catherine Cracolice氏のリーディングを何度も読んでいるうちに、(私個人の)居心地の悪い沈黙の正体が、おぼろげながら見えてきました。
このリーディングは無断転載禁止ですので、興味のある方は探し当ててお読みいただくとして、ちょっと気になる点を拾い出してみます。
曰く……
・同時多発テロの翌日にもたらされた(そのことには意味がある)
・後にレムリアンシードとわかった(最も新しいレムリアンシードである)
・石の出る場所には、ウラル山脈の女神の伝説があり、石には女神が宿る。
・彼女はロシアンレムリアンを持つ全ての人々を教え導き、愛と栄誉を与える。
・レムリア人が女神の本にそのクリスタルを置いたことは意味があり恩恵である。
・ロシアンレムリアンはレムリア人の遺産である。


うーん、……読んでいると居心地が悪い。

「これは個人的意見です」と前置きをしたうえで、居心地の悪さの原因を申し上げましょう。
ここに挙げた項目のすべてが、バラバラのままでつながらないからです。
失礼を承知で言えば、
ロシレムという石を巡る状況の都合のいい部分を、いかにも口当たり良く述べたようにしか感じられないのです。

レムリアとブルーエンジェルと愛とウラルの不協和音

未曾有の惨事であることと同時に、アメリカとイスラム原理主義との対立という図式がどうしても浮かんでしまう同時多発テロのことを言いながら、それはあとの内容に続いてこない。

そもそもなぜレムリアなのか
ご存じのように、レムリアはマダガスカルからインド洋にあったとも言われる幻の大陸です。 (ハワイのあたりや、甚だしくは中国大陸という説もありますが) もちろん、それは幻想であり、実在したとは考えられていません。
なのに、なぜ、ロシアくんだりまでレムリアを持ち出さなければならないのでしょう?
レムリアが引っ張り出される理由も謎なら、レムリア人とウラルの女神の関係も不明

そして、ロシレムがレムリア人の遺産だというのならば、彼らは、「愛」という甘いメッセージを届けるためだけに、この水晶を残したのでしょうか。
もちろん、愛は大切ですし、彼らの言う情報とは、もっと広く深い幅広いものなのでしょうが、それを「愛」という言葉で語ってしまっていいのか、本当に

「未曾有の惨事の翌日に世に出たロシレムは、レムリア人の愛のメッセージを秘めていたのだ。
それはこの日までウラルの女神・ブルーエンジェルのもとで守られていた!」
そんな脳天気なことでいいのか、本当に

なんだか、意味ありげな事柄を意味ありげに並べただけに思えませんか。
見落としていることはありはしませんか、本当に

いやいや、イメージの話なんだからそう目くじらたてずとも……と言われてしまいそうですが、私にとっては、「レムリアは実在したということで」というお約束で成りたつイメージの話としても、これではあまりにバラバラに感じられてしまって、かえってうさんくさい。

私は、石のパワーを感じる感覚はありませんが、石をイメージで見ることはします。
そして、不思議なことに石は、その産地のイメージとかさなると思うのです。
たとえば、ヒマラヤの壮大で清冽な雰囲気には、あのヒマラヤ水晶が合います。
仮に、マダガスカルや南アフリカの、土っぽくてプリミティブで、どこかカラフルな水晶に対して、「これはヒマラヤの水晶で、神々の花園の花が石になったと言われる、愛の石である。人の手が及ばない清浄な地からもたらされた水晶は、私たちにピュアな愛をもたらしてくれる」……とかなんとか言われたらどうでしょう?
かなりちぐはぐな感じがしませんか?
あらかじめこれがヒマラヤ、これがマダガスカルと知っているせいかもしれませんが、ロシレムの説明をめぐる居心地の悪さには、このちぐはぐさがどうしてもぬぐえないのです。



その4へつづく


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